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地方財政ダッシュボード

熊本県球磨村の財政状況(2015年度)

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2015年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や高齢化による所得減少に加え、基幹産業である農林業が依然として低迷していることにより、税収等の自主財源が乏しい状況にあり、類似団体との比較においても下回る状況が続いている。今後は、豊富な森林資源を最大限活用した施策を展開し、雇用・所得の増加による自主財源の確保を目指しながら、適正な財源規模による行政運営に努め、限られた財源の効率的な執行を図る。

経常収支比率の分析欄

今年度は人件費や扶助費などの義務的経費が減少したため、昨年度と比較すると2.9ポイント減少した。しかし、減少要因をみると経常収支比率を算定する際に分母となる経常一般財源等が増加したことが最大の要因と思われるので、経常的な経費の歳出抑制に努め、70%台の維持に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

平成26年度から27年度にかけて実施した役場庁舎耐震改修工事に伴い、改修後の庁舎で使用する備品を新たに購入したことにより、昨年度と比べ13,753円増加した。今回の支出は単年度限りの支出ではあるが、今後とも経費の抑制を第一とし、最小の経費で最大の効果をあげるよう努める。

ラスパイレス指数の分析欄

職員構成の変動などにより昨年度と比べ1.7ポイント上昇し、類似団体と比較しても3.0ポイント高い位置にいる。今後も、給与制度に基づく適正な給与水準の確保に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

計画的な定員管理を行ってはいるものの、分母となる人口の減少が著しいため、昨年度より0.23人増加している。今後も職員同士の連携をより一層高め、住民サービスを低下させることなく事務の効率化を目指す。

実質公債費比率の分析欄

平成27年度の元利償還額が増加したため、単年度での実質公債費比率で6.3となり、3ヵ年平均でも0.5ポイント上昇した。今後も当分の間は償還額が高止まりの状況であるため比率抑制は難しいが、地方債の新規借入額に上限を設定することで、今後の元利償還金の上昇を抑制したい。

将来負担比率の分析欄

昨年度は役場庁舎の耐震改修工事の財源として基金を取崩したため、比率が算定される結果となったが、今年度は退職手当負担見込額をはじめとした将来負担額が減少し、また、基金の積み増しもできたため、再び比率が算定されない結果となった。今後も、将来世代への負担を少しでも減らし、老朽化していく公共施設の改修に備え基金の積み増しを行いたい。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2015年度)

人件費の分析欄

退職者4名に対し、新規採用3名再任用2名となり、職員数は増加したものの職員給などは減少し、前年度と比べ1.1ポイント減少している。また、類似団体平均と比較しても1.9ポイント下回っている。今後も適切な定員管理を行い、人件費の上昇を抑える。

物件費の分析欄

物件費の経常収支比率について、燃料費や光熱水費の減少により前年度と比べ0.7ポイント減少し、類似団体と比較しても1.7ポイント下回っている。今後も必要な事業を推進しつつ、事業内容の精査を行い、最小の経費で最大の効果があげられるように努める。

扶助費の分析欄

これまで扶助費に係る経常収支比率は、類似団体の中で最も高い比率であったが、今年度は、児童手当等の減少により昨年度と比べ1.0ポイント減少した。しかし、本村は少子化対策として児童福祉に関する施策を重点的に実施しているため、国の方針に注視しつつ、内容等の再検討も含めた制度の見直しを行い、財政を圧迫しないよう努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は、前年度と同水準となっている。しかし、施設や道路の維持補修にかかる経費は増加しており、施設の老朽化が進んでいることが伺える。今後は、計画的な改修を含め、施設の長寿命化を図りたい。

補助費等の分析欄

今年度から学校給食費の半額助成を開始したことにより、前年度と比べ0.2ポイント上昇した。本村は住民等への補助事業を多く実施しているが、事業の終期設定や類似事業の統廃合を行い、経費縮減に努める。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、大型公共施設に対して活用した地方債の償還が本格的に始まったことにより、高止まりの状況が続いており、類似団体の平均を0.6ポイント上回っている。今後は、投資的な事業に対して公債費の伸びを考慮し、事業の取捨選択を行い、適切な公債管理のもとでの財政運営を行いたい。

公債費以外の分析欄

公債費を除いた経常収支比率は、前年度と比較して2.6ポイント減少し、類似団体の平均を下回った。経常収支比率の上昇は財政の硬直化を示し、行政運営に支障をきたすこととなるので、今後とも注視し、適切な財政運営を目指す。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2015年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

目的別における住民一人当たりのコストについて、総務費及び民生費、災害復旧費について類似団体の平均を上回っている。要因としては、庁舎の耐震改修工事を総務費の中で予算化しているためである。また、民生費については、扶助費の割合が大きいことがあげられる。総務費については投資的経費に伴う増であるため今後は減少するものと思われるが、民生費については少子化対策として児童福祉に関する施策を重点的に実施していることによるものであり、今後も高い位置で推移するものと思われる。また、災害復旧費については予測が不可能なため、いつ災害が発生しても対応できるような財政運営を心がける。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2015年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

性質別における住民一人当たりのコストについて、おおむね類似団体の平均をやや下回っているが、扶助費については類似団体平均の約2倍となっている。これは少子化対策として児童福祉に関する施策を重点的に実施しているためである。普通建設事業費については、役場庁舎の耐震改修工事が行われたため大きくなっているが、事業も完了したため今後は減少していくものと思われる。今後についても、人件費をはじめとする義務的経費が増加していかないよう適切に管理し、財政運営に支障をきたさないよう気をつける。

実質収支比率等に係る経年分析(2015年度)

分析欄

近年は、財政調整基金及び実質収支の合計額で標準財政規模の50%を確保している。また、実質収支額もおおむね適正な範囲と考えられる。ただし、本村は歳入の多くを普通交付税が占めており、国の動向に左右されやすい財政状況であるため、大幅な制度改正等が行われた場合でも対応できるよう現状を維持できるように適切に管理する。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2015年度)

分析欄

連結実質赤字比率に係る黒字比率は、一般会計の黒字額が前年度を更に上回っており、また、他の会計においても黒字決算であったため、適正と考えられる。ただし、特別会計は一般会計からの繰出しを受けて運営しているため、今後も各種保険料(税)、水道料金などの徴収強化及び事務の効率化が必要である。

実質公債費比率(分子)の構造(2015年度)

分析欄

公債費の元利償還金が上昇を続けているため、分子の数値も増加している。今後も当分の間は、元利償還金が高止まりの状況が続くと見込んでいるため、事業の取捨選択による公債費の上昇を抑制し、健全な財政運営を目指す。

将来負担比率(分子)の構造(2015年度)

分析欄

地方債残高は順調に減少を続けている。また、公営企業や組合等への負担見込額も減少したため、全体として将来負担額は減少している。一方、充当可能財源について、26年度は役場庁舎耐震改修工事の財源として基金を充当したため減少したが、今年度は積立てることが出来たためやや回復し、充当可能財源が増加した。しかし、今後も大型公共事業に対し、地方債の活用や基金の取崩も考えられるため、地方債の借入額を償還額以下に抑制し、後年度への負担を少しでも軽減できるような財政運営に努める。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2015年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

小学校統廃合に伴う平成21年度の校舎建設、平成27年度の庁舎耐震改修工事、近年の公営住宅建設により償却対象資産が増加しているため、全国平均と熊本県平均を下回っている。今後も有形固定資産の修繕等は必要に応じて対応していく予定である。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

平成27年度中の地方債の借入額は元利償還金の額よりも小さかったため将来負担比率の算定が発生していない。また、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値を下回っていることから、潜在的な将来負担は小さくなっている。今後も将来負担を残さないように対応していく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

平成27年度の庁舎耐震改修工事関連の事業を起債で対応したため、実質公債費比率は増加したが、類似団体内平均値と比較すると低くなっている。将来負担比率は、平成27年度において発生していない。今後も地方債の残高に注視し、適正な水準を維持していく。

施設類型別ストック情報分析表①(2015年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路及び橋りょう・トンネルについては、限られた予算で必要箇所の改良等を行っているが、老朽化等に対応できていない状況である。今後も状況を見定めながら、随時改良等を行っていく予定である。公営住宅については、必要に応じて住宅の修繕を行っている。また、住宅の建設も継続して行っていく予定であるため、今後、減価償却率が減少していくと考えられる。学校施設については、平成22年度の小学校統廃合に伴い、平成21年度に小学校1校の校舎を建設しているため、減価償却率は低くなっている。今後は中学校屋内運動場の改修工事等も見込まれるため、減価償却率は減少していくと考えられる。公民館については、廃校になった学校施設を公民館として活用しているところもあり、減価償却率は高くなっている。今後も大規模な改修等は予定されておらず、減価償却率は増加していくと考えられる。施設全体として、固定資産台帳の情報を基に適正管理に努める。

施設類型別ストック情報分析表②(2015年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

庁舎については、平成27年度に庁舎耐震改修工事を行ったため、減価償却率が低くなっている。今後しばらくは、必要最小限の修繕工事のみ行う予定である。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,