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地方財政ダッシュボード

熊本県菊池市の財政状況(2018年度)

🏠菊池市

地方公営企業の一覧

簡易水道事業 末端給水事業 公共下水道 特定環境保全公共下水道 農業集落排水 小規模集合排水処理 特定地域生活排水処理 個別排水処理


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成31年3月末32.5%)に加え、基幹産業である農林業所得の低迷や中心街の衰退などにより、財政基盤が弱いため、財政力指数はここ数年横ばいの状況が続いている。しかしながら、市税徴収率が5年連続で向上(前年度比0.8ポイント増)していること、雇用の創出と定住促進及び自主財源の確保の観点から企業誘致活動を強化してきたこと等により、平成30年度の財政力指数はわずかに改善した。今後も、さらなる市税徴収率の向上、遊休資産の売却、地場産業の育成を積極的に推進し、自主財源の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

償還日の曜日の関係で公債費が増となったこと、普通交付税の合併算定替の縮減により経常一般財源等が減となったことで、前年度と比較して0.9ポイント悪化している。高齢化に伴う扶助費の増加や大規模事業等に伴う公債費の増加に加え、令和2年度からは普通交付税の特例措置がなくなることで、これまで以上に厳しい財政運営となることが見込まれるため、引き続き、事務事業の見直し等により経常経費を削減するとともに、使用料・手数料の適正化など経常収入の確保に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

熊本地震に伴う災害廃棄物処理事業が完了したことで、前年度と比較して物件費が大幅に減少し、人口1人当たり人件費・物件費等決算額は類似団体平均を下回った。今後も、定員管理計画により人件費の抑制に努めるとともに、公共施設等総合管理計画等に基づいた、公共施設の民間移譲、統廃合を推進することで維持管理経費の削減を図る必要がある。

ラスパイレス指数の分析欄

平成29年度(96.4)から平成30年度(96.1)へ0.3ポイント減少となり、また類似団体平均を下回っている。要因としては、再任用職員の増加が影響していると考えられる。今後も、引き続き適正な給与水準を保つよう取り組んでいく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成17年から平成22年を期間とする「定員適正化計画(-48人)」に基づき職員の削減を進め、計画時点で目標を大きく上回る-91人の削減となった。財政状況が厳しさを増す中にあって、さらに人件費の抑制が不可欠であることから、引き続き、職員数の適正管理に取り組んでいるところであるが、熊本地震や多様化する行政需要に対応するため、平成29年度以降職員数が増加している。今後は、会計年度任用職員を含めた職員総数による管理でさらに適正化を図っていく。

実質公債費比率の分析欄

合併特例事業債や臨時財政対策債の元利償還金の増、普通交付税額の減などにより、前年度と比較して1.0ポイント悪化した。元利償還金の増については、民間資金において、償還日の曜日の関係により平成29年度は1回償還、平成30年度は2回償還、平成31年度は3回償還となることも影響している。今後は、本庁舎整備事業等の大規模事業や熊本地震に伴う災害復旧事業の完了により、地方債の発行額を償還額以内に抑制し、地方債残高の圧縮に努めていく。

将来負担比率の分析欄

平成30年度も前年度と同様に、充当可能財源が将来負担額を上回り、将来負担比率の指標はなかった。前年度と比較すると、将来負担額については、地方債現在高の減などにより1,359,787千円の減となっている。また、充当可能財源についても、1,479,093千円の減となっているが、これは庁舎整備事業等に伴う庁舎建設基金等の特定目的基金の取崩しにより充当可能基金が376,148千円減となったことや、公債費の算入見込額の減により基準財政需要額算入見込額が974,246円減になったためである。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

平成26年から平成35年までの定員管理計画により、職員の適正管理に努めてきているが、熊本地震や多様化する行政需要に対応するため、平成29年度以降職員数が増加している。今後は、市民サービスの低下を招くことがないよう配慮しつつ、事務効率化や会計年度任用職員を含めた職員総数による管理でさらに人件費抑制を図っていく。

物件費の分析欄

前年度と比較して1.1ポイント減少しているが、ごみ処理施設の管理経費や予防接種業務委託料などにより、依然として類似団体平均を上回っている。今後も引き続き、事務事業の見直しを行うとともに、公共施設等総合管理計画に基づいた公共施設の民間移譲、統廃合による維持管理経費の削減を図りながら、経常経費の抑制に努める。

扶助費の分析欄

平成30年度においては前年度並みの水準となったが、児童福祉費、社会福祉費、老人福祉費は類似団体平均を上回っている状況にあり、子育て支援による医療費助成制度の拡充、障がい福祉サービスの利用者増加、全国平均を上回る高齢化率(平成31年3月末32.5%)等が要因としてあげられる。今後、資格審査等の適正化などで上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。

その他の分析欄

公共下水道事業特別会計繰出金の減により、前年度と比較して0.8ポイント減少し、類似団体平均を下回っている。繰出金については、今後、特別会計における経費削減により経営健全化と効率性を高め、特別会計の自立に向けた基盤強化を図り、一般会計からの基準外繰出の縮減に努める。

補助費等の分析欄

常備消防費に係る菊池広域連合負担金及び新環境工場建設に伴う菊池環境保全組合負担金の増により、前年度と比較して0.8ポイント上昇している。今後も引き続き、行財政改革により整理合理化を図り、各種団体への補助金や単独補助金の縮減・廃止を含めた見直しを行う。

公債費の分析欄

合併特例事業債や臨時財政対策債の元利償還金の増により、前年度と比較して2.1ポイント上昇した。要因の一つに、民間資金において、償還日の曜日の関係により平成29年度は1回償還、平成30年度は2回償還、平成31年度は3回償還となることも影響している。今後、緊急性や事業効果等を全体的に検証した上で必要な行政サービスの事業選定を行い、市債発行額と元利償還額の適正なバランスを調整し、公債費の抑制と平準化に努める。

公債費以外の分析欄

類似団体平均をわずかに下回っている状況にある。今後も引き続き、公共施設の統廃合等による維持管理経費の削減や、少子高齢化に伴う扶助費の適正な給付、全庁的な物件費、補助費等を重点的に改革していく。また、特別会計への基準外繰出しの抑制など、積極的に行財政改革を推進し、経常収支比率の上昇を抑えていく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

・主な構成項目である民生費は、住民一人あたり199,741円となっている。近年の障がい福祉サービスの利用者増加や子育て支援による医療費助成制度の拡充、私立保育園経費の増などが要因となっており、類似団体平均と比較して高止まりで推移している。・総務費については、本庁舎整備事業等の大規模事業が概ね完了したことで、前年度と比較して17.1%減となり、類似団体平均を下回った。・衛生費については、熊本地震に伴う災害廃棄物処理事業が完了したことで、前年度と比較して45.1%減となり、類似団体平均を下回った。・農林水産業費については、熊本地震に伴う被災農業者向け経営体育成支援事業や畜産競争力強化対策緊急整備事業の減少により、前年度と比較して34.9%減となったが、依然として類似団体平均を上回っている。・災害復旧費については、熊本地震に伴う災害復旧事業が減少したことで37.4%減となり、住民一人当たり5,908円となった。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

・歳出決算総額は、住民一人当たり587,981円となっている。主な構成項目である扶助費は、住民一人当たり122,971円となっており、前年度と比較してやや減少しているが、私立保育園経費や自立支援給付事業などで増加傾向にあり、類似団体平均を上回る水準にある。・物件費については、熊本地震に伴う災害廃棄物処理事業が完了したことにより、前年度と比較して41.3%減少し、住民一人当たり68,999円となった。・補助費等については、前年度と比較して減少したものの、熊本地震に伴う被災農業者向け経営体育成支援事業や廃棄物処理施設補償経費により、類似団体平均を上回る結果となった。・普通建設事業費については、本庁舎整備事業や生涯学習センター整備事業等の大規模事業が概ね完了したことにより、前年度と比較して18.0%減となった。しかしながら、更新整備においては、依然として類似団体平均を上回っているため、公共施設等総合管理計画に基づき、事業の取捨選択を徹底していくことで、事業費の抑制に努める。・災害復旧事業費については、熊本地震に伴う災害復旧事業が減少したことで37.4%減となり、住民一人当たり5,908円となった。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

歳入歳出ともに前年度と比較して減少したが、歳出の減少幅よりも歳入の減少幅が大きかったため、実質収支額は前年度を下回った。実質単年度収支は、依然として赤字ではあるが、熊本地震の影響で財政調整基金を取崩した平成28年度、平成29年度よりも改善傾向にある。財政調整基金残高については、熊本地震による震災関連事業費の減少により取崩しを回避したことから、決算額ベースで前年度より約2億円の増加となった。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

一般会計については、熊本地震に係る震災関連事業費や本庁舎整備事業等の大規模事業費の減により歳出が減少し、それに付随した国県支出金や災害復旧事業債等の地方債、基金繰入金等の減により歳入が減少することとなったが、歳出の減少幅よりも歳入の減少幅が大きかったため、実質収支額は前年度を下回った。水道事業会計以外の各公営事業特別会計の実質収支額は、基本的に一般会計からの基準外繰入をしている状況であるが、歳入歳出の決算剰余額が出ないように年度内調整をしているため、さほど変化は見られない。公営企業以外の事業会計においては、高齢化の伸展や保険加入者の給付費増、景気低迷による個人所得が減少し、納付力の低下を招くことになった。このような理由で現年保険税(料)のみでは給付が対応できない状況に陥り、これまで積み立ててきた基金を取崩しながらの運営を行う結果となっている。一般会計からの繰出に頼らない運営と健全基盤の確保に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

元利償還金については、合併特例事業債や地方交付税の財源不足を補うために発行した臨時財政対策債、熊本地震に伴う災害復旧事業債などにより増加傾向にある。要因の一つには、民間資金において、償還日の曜日の関係により平成29年度は1回償還、平成30年度は2回償還、平成31年度は3回償還となることも影響している。今後、緊急性や事業効果等を全体的に検証した上で、真に必要な行政サービスの選定を行い、元利償還金の上昇を抑制していかなければならない。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

将来負担額については、本庁舎整備事業等の大規模事業の減少に伴う新規発行地方債の減、下水道事業特別会計等における公営企業債等繰入見込額の減、廃棄物処理施設に係る損失補償債務負担見込額の減などにより、昨年度と比較して1,359百万円減少した。充当可能財源については、本庁舎整備事業等による充当可能基金の減、公債費等の基準財政需要額算入見込額の減などにより、昨年度と比較して1,479百万円減少した。充当可能財源が将来負担額を上回ったことで、将来負担比率の指標はなかったが、今後、支所庁舎整備をはじめとした投資的経費が控えていることや、普通交付税の一本化により分母である標準財政規模の減少が予想されることから、引き続き厳しい財政運営となる見込みである。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)・熊本地震による災害廃棄物処理基金補助金を減債基金へ94百万円、産業廃棄物施設補助金等を環境整備基金へ125百万円積立てた一方、地方債償還のため減債基金を150百万円、廃棄物処理施設の周辺地域の環境整備に関する事業のため環境整備基金を414百万円、市民の連帯の強化及び地域振興等の事業のため地域振興基金を245百万円取崩したこと等により、基金全体として621百万円の減少となった。(今後の方針)・財政調整基金及び減債基金は、将来の財政不安に備えて、毎年度の決算剰余金を積立てるとともに、財源不足への対応や公債費負担の軽減を目的として、必要に応じて取崩す予定。・その他特定目的金は、それぞれの使途目的に合わせ、必要に応じて取崩す予定。

財政調整基金

(増減理由)・運用利息及び決算剰余金の積立による増加。(今後の方針)・合併特例期間の終了に伴う普通交付税の削減等による将来の財政不安に備えるため、極力現在の水準を維持しつつ、財源不足が生じた際には必要に応じて取崩す予定。

減債基金

(増減理由)・熊本地震災害廃棄物処理基金補助金94百万円を積立てた一方、地方債償還のため150百万円を取崩したことによる減少。(今後の方針)・令和3年度から令和4年度にかけて迎える地方債償還のピークに備えて、毎年度400百万円程度を取崩す予定。

その他特定目的基金

(基金の使途)・地域振興基金:市民の連帯の強化及び地域振興等のための事業の費用に充てる。・教育振興小川基金:本市教育振興のため最も効率的な事業の財源として活用。・平成28年熊本地震復興基金:平成28年熊本地震による災害からの早期の復興を図る事業の推進。(増減理由)・環境整備基金:産業廃棄物施設補助金等を125百万円積立てた一方、廃棄物処理施設の周辺地域の環境整備に関する事業のため414百万円を取崩したことによる減少。・地域振興基金:市民の連帯の強化及び地域振興等のための事業の費用に充てるため、245百万円取崩したことによる減少。・企業誘致促進基金:誘致企業の用地取得、雇用促進、施設整備に要する費用の助成のため、164百万円取崩したことによる減少。(今後の方針)・地域振興基金:基金造成のために活用した合併特例事業債の前年度償還額の範囲内で取崩す予定。・教育振興小川基金:給付型奨学金制度の開始により平成30年度から毎年度取崩す予定。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成30年度の有形固定資産減価償却率は類似団体平均よりもやや低い水準となっている。しかし、他都市と比べて過大な公共施設を保有しており、4割以上の公共施設が築30年以上となっていることから、今後さらに老朽化の進行が予測される状況にある。今後は、菊池市公共施設等総合管理計画や各施設の個別施設計画に基づき、公共施設の機能集約や除却、民間移譲等を積極的に進めていくとともに、長寿命化による更新費用の平準化を図っていく必要がある。

債務償還比率の分析欄

平成30年度の債務償還比率は類似団体平均を下回っており、経年比較でも減少傾向にある。しかしながら、庁舎整備等の大型事業や熊本地震による災害復旧事業により、将来負担額の大部分を占める地方債残高が多い状況にあるため、償還額と新規発行額とのバランスに留意していく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っており、将来負担比率についても類似団体と比べて低い水準にあり指標はなかった。今後は、合併後積極的に活用してきた合併特例事業債の発行期限・限度額を見据えながら有利な地方債を活用するとともに、新規地方債の発行を償還額以内に抑制するなど将来負担の軽減を図っていく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率については、前年度と同様に充当可能財源等が将来負担額を上回ったため、将来負担比率の指標はなかった。実質公債費比率については、償還日の曜日の関係で元利償還金が増となったことにより、単年度の比率では約2%悪化し、指標は過去3ヵ年の平均を用いるため前年度より1.0%上昇した。いずれも類似団体平均と比較して同程度かそれ以下の水準ではあるが、実質公債費比率については上昇傾向にあり、庁舎整備等の大型事業や熊本地震の災害復旧事業に係る元利償還金の据置期間の終了が控えているため、次年度以降も指標の上昇が予想される。今後、有利な地方債の活用等により公債費の適正化に取り組むとともに、緊急性や事業効果等を全体的に検証した上で真に必要な行政サービスの事業選定を行い後世代の負担軽減に努めていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

「学校施設」、「児童館」の有形固定資産減価償却率は類似団体平均を超えており、特に「児童館」の減価償却率は80%以上の高水準で老朽化が進んでいることがわかる。また、「公営住宅」については類似団体平均と同程度の水準ではあるが、減価償却率が60%を超えている。今後は、策定済みの各個別施設計画に基づき計画的な施設の改修を行いつつ、規模の適正化についても検討し、将来の人口動向や財政状況等を見据え、耐用年数経過時には縮小建替えによる面積削減を検討する。なお、「公民館」については、平成29年度にかけて、図書館と公民館の機能を併せもつ生涯学習センターを整備したことで、大幅に減価償却率が改善されている。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

「体育館・プール」及び「市民会館」については、有形固定資産減価償却率が約70%であり、類似団体平均と比較して高い水準で老朽化が進んでいることがわかる。いずれの類型も、令和元年度に個別施設計画を策定予定であり、計画に基づいた効率的な施設管理に努めていく。「図書館」については、平成29年度にかけて、図書館と公民館の機能を併せもつ生涯学習センターを整備したことで、大幅に減価償却率が改善されている。「庁舎」については、平成30年度にかけて、本庁舎の整備・統合を行ったため、大幅に減価償却率が改善されている。また、支所庁舎についても、平成29年度に策定した個別施設計画により縮小建替えや転用を予定しているため、今後さらに減価償却率が改善される見通しである。

財務書類に関する情報①(2018年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

・一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,490百万円の減少(▲1.5%)となった。主な減少要因は基金(固定資産)であり、環境整備基金や地域振興基金等を取崩したことにより減少(773百万円)した。資産総額のうち有形固定資産の割合が83.7%となっており、これらの資産は将来の(維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。・全体においては、資産総額は前年度末から2,304百万円減少(▲1.8%)し、負債総額は1,528百万円減少(▲2.9%)した。資産総額は、水道事業会計、下水道事業会計等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて27,922百万円多くなるが、負債総額も施設の長寿命化対策事業に地方債(固定負債)を充当したこと等から14,297百万円多くなっている。・連結においては、資産総額は菊池広域連合や菊池環境保全組合等の事業用資産を計上していること等により、一般会計等に比べて33,801百万円多くなるが、負債総額も熊本県市町村総合事務組合(退職手当事業)等の固定負債が加わること等から17,347百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

・一般会計等においては、経常費用が24,156百万円となり、前年度比658百万円の減少(▲2.7%)となった。そのうち、人件費等の業務費用は11,241百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は12,915百万円であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。最も金額が大きいのは補助金等(6,797百万円、前年度比▲444百万円)、次いで社会保障給付(3,828百万円、前年度比+42百万円)であり、純行政コストの43.2%を占めている。補助金等には熊本地震関連経費など臨時的な経費も含まれるが、社会保障給付については、高齢化などの進展により、今後も増加傾向が見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により経費の抑制に努める。・全体においては、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が1,935百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が10,370百万円多くなり、純行政コストは11,910百万円多くなっている。・連結においては、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が4,824百万円多くなっている一方、一部事務組合等により移転費用が16,099百万円多くなっているなど、経常費用が23,448百万円多くなり、純行政コストは18,644百万円多くなっている

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計等においては、税収等の財源(23,775百万円)が純行政コスト(24,604百万円)を下回っており、本年度差額は▲828百万円(前年度比+963百万円)となった。これに、固定資産の無償所管換等(155百万円)を加えた結果、純資産残高は673百万円の減少となった。・全体においては、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて財源が11,725百万円多くなっているものの、税収等の財源(35,500百万円)が純行政コスト(36,514百万円)を下回ったため、本年度差額は1,014百万円となり純資産残高は776百万円の減少となった。・連結においては、熊本県後期高齢者医療広域連合等の税収等が財源に含まれることから、一般会計と比べて財源が18,585百万円多くなっているものの、税収等の財源(42,360百万円)が純行政コスト(43,248百万円)を下回ったため、本年度差額は888百万円となり純資産残高は498百万円の減少となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計等においては、熊本地震等による臨時支出(1,305百万円)により業務活動収支は1,281百万円(前年度比+1,110百万円)となり、投資活動収支については、市民広場再整備事業等を行ったことから、▲1,435百万円(前年度比+460百万円)となった。財務活動収支については、地方債償還支出が地方債の発行額を上回ったことから、▲322百万円(前年度比1,806百万円)となり、本年度末資金残高は275百万円となった。・全体においては、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より915百万円多い2,196百万円となっている。投資活動収支では、上水道事業会計及び下水道事業会計において施設の長寿命化対策事業等を実施したた1,731百万円となっている。財務活動収支は、地方債償還支出が地方債の発行額を上回ったことから▲953百万円となった。・連結においては、後期高齢者医療広域連合における国県等補助金収入が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より1,318百万円多い2,599百万円となっている。投資活動収支では、熊本県市町村総合事務組合(退職手当事業)の基金積立金支出等により2,027百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから▲1,025百万円となった。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

・住民一人当たり資産額は、類似団体平均を下回っているが、資産の大きさに応じて維持補修費がかかるため、計画的に適正な規模の資産形成を進めていく必要がある。・歳入額対資産比率については、類似団体平均と比較して低い水準となっている。前年度に引き続き、分母にあたる歳入総額に熊本地震の災害関連事業に係る国県等補助金収入が含まれることも影響している。・有形固定資産減価償却率は、類似団体平均よりも1.8ポイント低く、前年度比で0.7ポイント悪化している。行政目的別に見ると、依然として、教育、産業振興分野の施設の老朽化が進んでいる状況にあるため、公共施設等総合管理計画や各個別施設計画に基づき、公共施設の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

・純資産比率は、類似団体平均を下回っており、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が減少(前年度比▲1.1%)している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便宜を享受したことを意味するため、各事業の見直しを行い、行政コストの削減に努める。・将来世代負担比率は、類似団体平均を上回っており、合併後、新市建設計画に基づく合併特例事業債を積極的に活用してきたことや熊本地震に伴う災害関連事業のために多額の地方債を発行したことなどが影響している。今後は、地方債の新規発行を償還額以内に抑制するなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

・住民一人当たり行政コストは、熊本地震等に伴う災害復旧事業費が大幅に落ち着いてきた(▲2,965百万円)ことで、前年度から70万円減少し、類似団体平均並みの水準となった。今後は、引き続き経常的なコストの見直しを行うとともに、使用料・手数料の見直しといった経常収益の増加に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

・住民一人当たり負債額は、前年度から1.2万円減少しているが、類似団体平均をやや上回っている。庁舎整備等の大型事業や熊本地震に係る災害関連事業が区切りを迎えるところではあるが、負債合計の95.2%を地方債が占める状況にあるため、引き続き、新規発行額を償還額以内に抑制するなど地方債残高の圧縮に努める。・基礎的財政収支は、支払利息支出を除く業務活動収支の黒字分(1,481百万円)が基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分(2,055百万円)を補てんできなかったため、▲574百万円となっている。熊本地震等により、臨時支出である災害復旧事業費支出(1,305百万円)を計上していることが影響しており、前年度に引き続き類似団体平均を下回っている。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

・受益者負担比率は、年々改善傾向にあるものの、類似団体平均を下回っているため、引き続き、使用料・手数料等の受益者負担の適正化を図っていくとともに、増加傾向にある物件費や維持補修費等の経常費用の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,