岡山県矢掛町の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
財政力指数とは,財政需要に対する自主財源の割合を示す指標である。矢掛町では,企業誘致の推進等により税収増加を図っているところだが,人口の減少や全国平均を上回る高齢化等により財政基盤が弱く,類似団体と比較しても地方交付税に依存した財政運営となっている。
財政構造の弾力性
経常収支比率とは,財政の弾力性(ゆとり)をみるための指標である。矢掛町では,町税,普通交付税,臨時財政対策債の伸びにより経常一般財源等が増え,人件費,物件費,補助費等の経常経費が減り,経常収支比率は昨年度より5.2%低くなり,類似団体より1.5%低い水準を維持している。
人件費・物件費等の状況
人口一人当たりの人件費・物件費については,昨年度に比べると抑制されたが,一昨年度に比べると依然高い決算額となっている。これは国の緊急経済対策に伴うもので,緊急雇用対策事業による賃金・委託料(物件費)の増,地域活性化臨時交付金事業による修繕料・備品購入費(物件費)の増が主な要因である。今後については財源の伴わない増額とならないよう引き続き人件費・物件費の抑制に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数とは,地方公務員と国家公務員の給与水準を,国家公務員の職員構成を基準として,職種ごとに学歴別,経験年数別に平均給与月額を比較し,国家公務員の給与を100としたときの矢掛町の給与水準を指数で示したものである。矢掛町は55歳からの昇給抑制,各種手当(管理職手当,住居手当,時間外勤務手当等)の縮減,平成18年度に行った給与体系の見直し等により,全国町村平均,類似団体と比較しても給与水準が低めになっている。
定員管理の状況
矢掛町の場合,類似団体より約2.35人少なくなっているが,今後とも長期的視点に立った財政運営においては人件費の縮減が常に行政改革の主要課題であるため,非常勤職員等のスポット活用,OA機器の効率的活用,業務の民間委託の推進を図り,人件費の縮減を図っていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率とは,公債費による財政負担の程度を客観的に示す指標として,実質的な公債費に費やした一般財源の額が標準財政規模に占める割合を表すもので,矢掛町においては12.1%となっている。ふるさと融資貸付事業等の償還が終了したことに伴う元利償還金の減,一部事務組合(西部衛生施設組合等)への公債費充当補助金の減,臨時財政対策債発行可能額の増などにより,類似団体と比較して2.0%低い値となっている。
将来負担の状況
将来負担比率とは,自治体の一般会計等が将来負担すべき債務(一般会計,企業会計,一部事務組合,地方公社,第三セクター等の地方債,債務負担行為等)が標準財政規模の何倍あるかという指標で,この比率が高いと将来的に財政が圧迫される可能性が高くなる。矢掛町は類似団体平均を大きく下回っており,その主な要因としては財政調整基金等充当可能基金への積立てにより基金が増額していることが挙げられる。平成22年度の過疎地域指定に伴い,過疎対策事業債(後年度の元利償還額の7割が地方交付税で措置)の発行が認められたため,その積極的な活用による事業展開により今後は公債費の増加が見込まれるが,地方交付税措置のない地方債の発行を見合わせるなど全体的な地方債現在高の抑制を図り,財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
新規採用職員数の抑制,各種職員手当ての見直し等を行うことで人件費の抑制に努め,また,団塊の世代の大量退職により職員一人あたり給与費が減少した結果,類似団体内では人件費比率が最も低くなっている。反面,嘱託・臨時職員を積極的に活用しているため,賃金の比率が高くなっている。また,他会計への人件費相当分の繰出金は,必要最低限に抑えているため,全体では,人件費及び人件費に準ずる費用については,類似団体と比較して抑制されている。
物件費
昨年度と比較して1.0%低くなったものの一昨年度と比較すると依然高い水準となっており,類似団体と比較しても2.9%高い水準となっている。これは国の緊急経済対策に伴うもので,緊急雇用対策事業による委託料(物件費)の増,地域活性化臨時交付金事業による修繕料・備品購入費(物件費)の増が主な要因である。
扶助費
児童手当及び子ども手当の増により昨年度と比較して決算額は増額になっているが,全体に占める割合は0.4%低くなっている。類似団体と比較しても低い水準を維持している。
その他
簡易水道事業特別会計を廃止し水道事業会計に統合したことにより,簡易水道事業特別会計に対する繰出金が皆減となったことで0.8%低くなったが,依然として類似団体平均を上回っているのは,介護保険事業特別会計等公営事業会計及び公共下水道事業特別会計等の法非適用公営企業会計への繰出金が多額であることによるものである。今後も引き続き基準に則った適正な繰出金の執行に努める。
補助費等
昨年度と比較して定額給付金が皆減,町税還付金及び還付加算金及び西部衛生施設組合負担金が減になったことに伴い1.6%低くなったが,依然,一部事務組合に対する負担金や公営企業会計に対する繰出金が多額であることから,類似団体と比較して高い水準となっている。今後も引き続き基準に則った適正な負担金・補助金の執行に努める。
公債費
公営企業債の償還に充当したと認められる繰入金等の額については,類似団体と比較すると高い水準にある。これは平成14年度から17年度に行われた病院改築事業にかかる地方債の元金の償還が始まったことや,公共下水道事業が平成30年度までの計画で下水道整備を行う中で地方債償還額が年々増加してきていることが原因である。しかしながら,矢掛町においては,従来から地方交付税措置のある有利な地方債を優先的に借り入れ,実質的な公債費の抑制を図ってきた。また,公的資金補償金免除繰上償還を行うなど,後年度負担の軽減にも取り組んできた。その結果,公債費及び公債費に準ずる費用は類似団体と比較して若干低くなっている。
公債費以外
町税,普通交付税,臨時財政対策債の伸びにより経常一般財源等が増え,人件費,物件費,補助費等の経常経費が減り,経常収支比率は昨年度より5.2%低くなっている。よって公債費に係る経常収支比率が0.6%低くなっているが,公債費以外の経常収支比率については4.6%低くなっている。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
矢掛町では平成22年度に東日本大震災に係る災害義援金を支出するにあたり財政調整基金から繰入れをしたが,地方財政法に基づき歳計剰余金の1/2を財政調整基金へ積み立てていることから基金残高が毎年増加している。これは積極的な国・県補助金の確保や過疎対策事業債など後年度交付税措置のある地方債の活用,また,人件費や物件費など歳出の抑制により剰余金が発生するものであり,今後も引き続き健全な財政運営に努める。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
矢掛町の各会計については,すべての会計で黒字経営となっており,各会計を合算した比率は昨年度を上回っている。中でも一般会計が3.06%増加しているのが大きな要因となっている。今後も引き続き基準に則った適正な繰出金の執行に努め,各会計での健全な財政運営に努める。
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
定時・繰上償還等により元利償還金は年々減少しているが,平成22年度の過疎地域指定に伴い,過疎対策事業債(後年度の元利償還額の7割が地方交付税で措置)の発行が認められたため,その積極的な活用による事業展開により今後は元利償還金の増加が見込まれる。また,公共下水道を平成30年度を目途に整備する中で,今後も発行していく公営企業債の元利償還金に対する繰入金も増加する見込みである。平成21年度から22年度にかけて算入公債費等が約66百万円減少しているが,これは平成11年度にオープンしたやかげ文化センターの建築に伴い発行した地方債の交付税への算入期間が終了したことによる減である。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
昨年度と比較して財政調整基金等の充当可能基金や基準財政需要額算入見込額が増加しているものの,それを上回って将来負担額が増加しているため将来負担比率の分子は増加している。将来負担額が増加した要因としては,平成30年度までを目途に公共下水道事業を実施することに伴い発行する下水道事業債等に係る公営企業債等繰入見込額が増額になったことが挙げられる。また,平成22年度の過疎地域指定に伴い,過疎対策事業債(後年度の元利償還額の7割が地方交付税で措置)の発行が認められたため,その積極的な活用による事業展開により一般会計等に係る地方債の現在高が増額になっている。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
岡山県矢掛町の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
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