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地方財政ダッシュボード

和歌山県那智勝浦町の財政状況(2012年度)

🏠那智勝浦町

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2012年度)

財政力指数の分析欄

本町の財政力指数は類似団体平均を0.13ポイント下回っており良い水準とは言えないが、類似団体平均が前年度比0.03ポイントの悪化となる中、本町は0.02ポイントの悪化にとどまっている。しかし単年度でみると近年低下傾向(平成21年度から4年連続)であり、今後も人口減少を含め厳しい状況が続くと予想されるため、経常経費の削減等により義務的経費を抑制するなどして、健全な財政運営に努める。

経常収支比率の分析欄

平成24年度の経常収支比率は84.7%となり、前年度の88.0%から3.3ポイント改善され、財政状況は良好になってきている。経常収支比率が改善された要因は、台風12号災害や長引く景気低迷の影響で町税収入が伸びていないものの、人件費、扶助費、交際費等の経常経費が減少しているためである。今後も町税等歳入の確保及び経常経費の削減に努め、現在の水準を維持する。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

本町は行政区域が広範囲におよぶため、すべての区域をカバーするため多くの施設(出張所、保育所、学校等)を抱えている。前年度と比べ、平成24年度は人件費、物件費とも減少し改善されてはいるものの、類似団体と比較すると当該費目等に要する費用が大きい。これは、消防運営を直営で行っており、常備消防における人件費が大きいためである。今後も指定管理者制度の導入や施設の統廃合等により、人件費・物件費の抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数については、本町は前年度比で0.3ポイント下降している。類似団体平均との比較では1.7ポイント上回っているが、退職勧奨や退職者の不補充等により基本給は減少傾向にある。今後も同様に人件費の抑制に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口千人当たり職員数については類似団体平均と比較して2.38人多くなっている。これは本町の行政区域が広範囲であることや、消防施設を直営で行っていることによる施設の多さが要因であるが、今後も施設の統廃合、管理業務、その他事務事業の民間委託の実施、事務OA化等を推進し、行政サービスの向上とともに人件費の抑制に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率については前年度から改善されており、6年連続で改善されている。また、類似団体平均と比較しても良好な状態であるが、これは普通交付税の減少等により標準財政規模が減少しているものの、公債費が大きく減少したことが主な要因である。さらに、今後は過疎対策事業やその他大規模事業の実施に伴い、公債費も増加していくことが予想されるため、経常経費の削減に努めるとともに新規事業の実施等についても、必要性・効果等を考慮するなど健全な財政運営を図る。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率については、前年度より11.1ポイント改善されている。また、類似団体平均と比較しても良好な状態である。これは、地方債現在高は若干増加し、普通交付税も若干減少しているものの、財政調整基金及び減債基金の積み立てによる充当可能基金の増加が大きな要因である。今後、過疎対策事業やその他大規模事業の実施を予定しており、地方債現在高の増加が見込まれるため、経常経費の削減に努めるとともに新規事業の実施等については、必要性・効果等を考慮するなど健全な財政運営を図る。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2012年度)

人件費の分析欄

人件費については、行政区域が広範囲であることやそれに伴う施設の多さ等により、類似団体平均と比較して経常収支比率に占める割合が高くなっている。しかし、退職勧奨や退職者不補充の実施等により、ここ近年減少傾向にあり今後も人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

物件費については、行政区域が広範囲であることやそれに伴う施設の多さ等により、類似団体平均と比較して経常収支比率に占める割合が高くなっている。今後も経常経費の削減や施設の統廃合等により、物件費の抑制に努める。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率については、前年度に比べ0.3ポイント悪化しているものの類似団体平均と比較して良い水準となっている。なお、増加の要因としては、障害者福祉関係の額が膨らんでいることなどが挙げられるが、これらについても内容を見直すなど、今後も財政を圧迫することがないよう水準の維持に努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は、類似団体平均と比較して良い水準を保っているが、国民健康保険事業費特別会計や後期高齢者医療事業費特別会計などの財政悪化に伴う赤字補てん的な繰出金が増加することも予想されるため、普通会計だけではなく特別会計においても健全な財政運営に努める必要がある。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率については、類似団体平均と比較して良い水準を保っている。今後も各種団体等への補助金を見直すなどし、補助費等の抑制に努める。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率については、前年度に比べ1.0ポイント改善されており、類似団体平均と比較して良い水準となっている。しかし、今後は過疎対策事業やその他大規模事業の実施に伴い公債費も増加していくことが予想される。公債費のピークは平成30年度以降になると見込まれているため、計画的な地方債の発行や経常経費の削減等により、公債費の増加に備える必要がある。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率については、前年度と比較して、2.3ポイント改善されている。しかし、類似団体平均との比較では割合が高くなっている。これは本町の行政区域が広範囲であることや、それに伴う施設の多さ等がこれらの経費を増加させている。今後は経常経費の削減や施設の統廃合等により、水準の改善に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2012年度)

分析欄

国が実施した「三位一体の改革」による地方交付税の削減や国庫補助負担金の減額等の影響のため、財政調整基金を取崩すなど財政状況は悪化の傾向にあったが、財政健全化計画に基づく財政運営や地方交付税が元の水準に戻りはじめたことから、平成22年度には財政調整基金の積立てが行うことができ、実質単年度収支も黒字となっていたが、23年度は台風12号災害の影響もあり財政調整基金の取り崩しが必要となった。しかし、24年度では、税収や地方交付税は減少したものの、物件費、補助費、公債費等の減少により積み立てが行うことができた。今後も大規模事業が多数予定されているため、歳入の確保や経常経費の削減等により、健全な財政維持に努めていく一方、公債費の増加に備えて基金を積立てる必要がある。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2012年度)

分析欄

連結実質赤字比率については、平成19年度以降各会計とも黒字となっており、町全体としても健全な財政状況と考えられる。しかし一部の特別会計では赤字補てん的な繰入金を一般会計から受けているものもあり、細かく見ると健全とは言い難い面もある。今後は特別会計においても健全な財政運営に努め、町全体の財政状況もさらに改善されるよう努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

実質公債費比率については平成19年度以降改善し続けているが、その要因は元利償還金の減少と一部事務組合が起こした地方債の元利償還金への負担金の減少である。今後は過疎対策事業やその他大規模事業が予定されているため、公債費の増加に伴い実質公債費比率も悪化する見込みとなっていることから、新規事業の検討や交付税算入率など有利な起債の活用等により、実質公債費比率の悪化を抑制する必要がある。

将来負担比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

将来負担比率については、23年度で少し悪化したものの、24年度では大きく改善されている。その主な要因は基準財政需要額算入見込額の増加、充当可能基金の増加などであり、一部事務組合が起こした地方債への負担金の減少による組合等負担見込額の減少なども将来負担比率の改善の一因となった。しかし、今後は、過疎対策事業やその他大規模事業の実施により地方債の現在高が増加する見込みである。そのため、交付税算入率など有利な起債の活用や基金の積立て等により、将来負担比率の悪化を抑制する必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,