京都府京都市：自動車運送事業の経営状況（2015年度）

経常収支比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	116.3	115.3	116.3	113.6	112.9
類似団体内平均値（％）	99.3	101.1	103.0	102.7	104.0

営業収支比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	107.3	111.8	113.7	113.0	112.2
類似団体内平均値（％）	87.3	91.5	94.0	93.6	95.5

流動比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	28.0	39.0	70.2	80.7	122.3
類似団体内平均値（％）	162.0	181.9	195.9	96.0	97.3

累積欠損金比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	19.5	5.5	0.0	0.0	0.0
類似団体内平均値（％）	85.6	81.7	78.0	104.1	91.7

利用者１回当たり他会計負担額

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（円）	16.0	6.6	5.4	1.2	0.8
類似団体内平均値（円）	21.7	18.7	16.8	15.0	13.4

利用者１回当たり運行経費

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（円）	154.0	145.4	141.7	141.8	142.4
類似団体内平均値（円）	200.2	189.3	182.6	181.8	178.0

他会計負担比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	10.4	4.5	3.8	0.9	0.6
類似団体内平均値（％）	10.8	9.9	9.2	8.3	7.6

企業債残高対料金収入比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	35.1	29.4	29.3	32.6	31.7
類似団体内平均値（％）	55.2	46.1	38.2	31.5	26.9

有形固定資産減価償却率

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	62.7	62.8	62.4	76.5	75.7
類似団体内平均値（％）	66.8	68.5	69.9	79.2	78.9

経営の健全性について

京都市自動車運送事業は，平成21年4月に施行された「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」に定める経営健全化基準を上回り，同法に基づく「経営健全化団体」となったため，平成21年度に「京都市自動車運送事業経営健全化計画」を市会の議決を得て策定し，経営健全化に取り組んだ。経営健全化計画に掲げた取組を着実に推進した結果，平成24年度決算において，経営健全化団体から脱却した。さらに，平成26年度決算では，一般会計からの任意補助金なしで，約24億円の黒字を確保し，ピーク時には約144億円（平成17年度）あった累積資金不足を解消し，「自立した経営」を実現した。○事業の状況について「③流動比率」については，平成23～26年度は公営企業平均値を下回ったものの，経常損益改善に伴う流動資産の増加によって比率は上昇し，平成27年度では目標値，平均値ともに上回っている。「④累積欠損金比率」については，平成25年度に，平成4年度以来，21年ぶりに累積欠損金を解消したことにより０％となっている。○独立採算の状況について「⑤利用者１回あたりの他会計負担額」については，平成26年度から累積資金不足を解消し，一般会計の任意補助金に頼らない「自立した経営」を実現したことにより少額で推移している。「⑥利用者１回あたり運行経費」は，公営企業平均値を下回り，ほぼ一定の水準で推移している。「⑦他会計負担比率」についても，直近５年間で順調に減少しており良好に推移している。○資産及び負債の状況について「⑧企業債残高対料金収入比率」については，直近５年間において，旅客運送収入は増加しているが，バス車両の購入やＩＣカード導入に伴い，平成23～26年度にかけて企業債発行額も増加しているため，横ばいとなっている。

走行キロ当たりの収入

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（円）	614.3370214092585	619.0809854010649	621.5728812803942	629.5322445865397	644.7925597926762
類似団体内平均値（円）	597.02	594.92	603.5	608.31	616.23

走行キロ当たりの運送原価

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（円）	596.8560017503555	576.3493395848665	568.0613166322648	572.1457862872388	585.3436158249233
類似団体内平均値（円）	687.83	663.45	653.15	658.26	649.41

走行キロ当たりの人件費

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（円）	255.78337739416676	251.52184970347605	230.92970455699924	222.68247951833905	230.07983972036897
類似団体内平均値（円）	391.58	364.91	355.62	357.28	357.61

経営の効率性について

「①走行キロ当たりの収入」については，増加傾向にあり，民間事業者平均値を上回っている。「②走行キロ当たりの運送原価」は民間事業者平均値を上回っているが，「③走行キロ当たりの人件費」は，平成25年度以降は退職手当支給率の見直し等により，減少している。また，「④乗車効率」については公営企業平均値と比較して高い状態で推移しており，効率的なバスの運行を行っていると言える。

全体総括

2.経営の効率性の「②走行キロ当たりの運送原価」，「③走行キロ当たりの人件費」の増加傾向に留意しつつ，一般会計からの任意補助金に頼らない「自立した経営」を継続し，黒字を堅持するとともに，利便性向上により更なる利用促進を図る「攻めの経営」の成果を踏まえ，安全対策，路線・ダイヤの充実やバス待ち環境向上等，徹底的に利用者目線に立った取組を引き続き推進する。また，平成29年度と30年度の2箇年で，中長期的な視点に立った経営計画として10年間を期間とする新たな経営ビジョンを策定する予定である。