経営の健全性・効率性について
「①収益的収支比率」は100%を下回っており、経営の健全性が確保されているとは言えません。コスト削減や水洗化推進による使用料収入増など経営改善を図る必要があります。「④企業債残高対事業規模比率」は類似団体平均値を下回っています。H22年度で整備が完了し、これ以降起債がないことが要因と思われます。「⑤経費回収率」は類似団体平均値を上回っていますが、100%を下回っており、汚水処理に係る費用が使用料以外の収入により賄われていることを意味し、健全性が確保されているとは言えません。①同様、コスト削減や使用料収入増など経営改善を図る必要があります。「⑥汚水処理原価」は概ね150円/㎥程度で推移しております。類似団体平均値を下回り、効率的な汚水処理が行われています。「⑦施設利用率」は水洗化率向上に伴い、類似団体平均値を上回っていますが、まだ余裕がある状況であることから、経営の効率性については改善する必要があります。「⑧水洗化率」については毎年2%程度向上し、類似団体平均を上回るようになりましたが、70%を下回っており、更なる水洗化推進するなど、経営の健全性の確保、経営の効率性を改善する必要があります。
老朽化の状況について
供用開始から10年余り、現在の施設整備がすべて完了してから数年しか経過しておらず、現在管渠の老朽化は認められないが、いずれ更新時期を迎えることから、更新計画を作成し将来的な起債等に備えておく必要があります。
全体総括
施設自体比較的新しい為、汚水処理については類似団体平均と比較して、低コストで効率よく行えておりますが、水洗化率はまだ高いとは言えず、汚水処理経費を使用料以外の収入に依存している状況であることから、経営の健全性を高めるため、適切な料金水準について検討、水洗化推進を行う必要があります。