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2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
地方消費税交付金引上げ分の増などにより、分子である基準財政収入額、分母である基準財政需要額ともに増加し、前年度と同じ0.82となっており、類似団体平均よりは0.02ポイント上回っている。引き続き、市税を始めとした自主財源の積極的な確保に努めるほか、行財政改革の推進や施策、事業の厳しい選択を図り、指数の改善に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
会計年度任用職員制度への移行により人件費が増加したこと、また、大型建設事業に対する市債の償還開始により公債費が増加したことで経常経費が増加した結果、経常収支比率は前年度から1.4ポイント増加し、94.8%となった。引き続き、市税収納率の向上や受益者負担の適正化をはじめ、自主財源の確保に全力を挙げて取り組むほか、予算の執行段階においても再度精査するなど、経常経費のさらなる見直しを図り、財政構造の弾力化に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
前年度より10,086円増加し、2年連続で類似団体平均を上回った。うち人件費については、会計年度任用職員制度への移行、物件費については、教育ICT整備・活用推進に係る経費等が増となり、全体として増となった。今後とも、引き続き職員数の適正化による人件費の抑制に努めるとともに、指定管理等による民間委託の推進などによる行政コスト削減を図っていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
令和2年度は、前年度から0.1ポイント低下し、類似団体平均より1.2ポイント上回った。今後とも引き続き、本市の財政状況を踏まえた適正な給与水準の維持に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
市町合併を機に行ってきた職員数の減員も限界に達する中、新たな行政需要や著しい社会経済状況の変化への対応などから職員数は増加傾向にあり、類似団体平均を上回る結果となっている。今後も職員数の増加が見込まれるなか、引き続き施策・事業の取捨選択、事務事業の簡素化及びICTを活用した業務改革を行い、限られた人的資源を有効に活用することで、高松市が目標として掲げる、令和8年度までの5年間で職員数-33人(会計年度任用職員を含む)の達成を目指す。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
分母のうち標準税収入額等の増や、分子のうち下水道事業などの企業債償還金に対する繰入金の減などにより、前年度から0.3ポイント改善した。今後とも計画的な市債の発行と償還に取り組み、比率の改善に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
国の地方財政措置などから財政調整基金の取崩しを行わず、減債基金を5億円積み立てたこと、また、令和元年度決算における実質収支から14億円を財政調整基金に積み立てたことにより充当可能基金が約25億円増加したことなどから、前年度に比べ2.6ポイント改善した。将来負担額において、後年度負担を考慮し、プライマリーバランスの黒字を堅持した市債発行に努めるほか、施策・事業の取捨選択など、更なる効率化に努め、基金の取崩しに頼らない予算編成に向け取り組んでいく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は、会計年度任用職員制度への移行などにより、前年度より1.1ポイント増となっており、引き続き類似団体平均を大きく上回っている。今後とも、ノー残業デーや振替・代休制度の活用の徹底、外部委託化などによる時間外勤務の縮減のほか、実態に応じた特殊勤務手当の見直しなど、計画的に総人件費の抑制に努める。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、前年度同様に南部クリーンセンター運営費等が増加したことにより、前年度より0.6ポイント増加したが、類似団体平均は下回っている。引き続き、施設の維持管理経費などにおいて、徹底した経費削減を図るとともに、ライフサイクルコストの縮減を目的とした計画的な修繕等を行うことで、物件費の抑制に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、支払回数の変更による児童扶養手当費の減、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に伴う医療扶助の減による生活保護扶助費の減などにより、前年度より0.7ポイント減となっている。今後とも、市単独事業の給付効果や支給対象などの見直しを行うことで、扶助費の抑制に努める。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は、前年度より0.9ポイント増となり、類似団体平均より0.4ポイント上回っている。これは西部クリーンセンター焼却施設に係る維持補修費が増となったことなどによるものである。今後とも、行政と民間、国・県と市の役割分担の明確化、受益と負担の公平性、同種の事務事業の統合化などの観点から積極的に見直し、個々の事務処理手続などについても、簡素・効率化等を促進し、経費節減や事務量削減に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は、下水道事業会計の利子償還金の減に伴う下水道事業会計負担金の減などにより、前年度より1.0ポイント減となり、類似団体平均を1.2ポイント下回っている。今後ともすべての補助金等を対象に、必要性や成果等について、PDCAサイクルに基づく点検を徹底し、終期の設定、縮小・廃止・統合の検討など、より一層の適正化に努める。
公債費
公債費の分析欄
大型建設事業の元金償還開始により前年度より0.5ポイント増加しており、類似団体平均より1.6ポイント上回っている。今後とも、引き続き、後年度に地方交付税措置のある起債を活用するとともに、繰上償還を実施すること等により市債残高の抑制に取り組む。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外に係る経常収支比率は、前年度に比べ0.9ポイント増となり、類似団体平均も上回っている。増加の主な要因は、人件費、物件費及び維持補修費が増加したことなどによるものである。今後とも、給与水準や施設の維持管理経費の抑制に努め、財政の健全化に取り組む。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は、住民一人当たり134,990円となっており、前年度より318.9%増となっているが、類似団体平均を下回っている。増要因としては、国の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策の一環として実施した特別定額給付金事業の皆増である。民生費は、住民一人当たり166,886円となっており、前年度より3.1%増となっているが、類似団体平均を下回っている。増要因としては、国の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策の一環として実施した子育て世帯臨時特別給付金事業やひとり親世帯臨時特別給付金事業の皆増である。衛生費は、住民一人当たり35,788円となっており、前年度より9.8%増となっており、類似団体平均を上回っている。増要因としては、病院事業会計負担金や感染症予防事業費が増加したためである。商工費は、住民一人当たり10,729円となっており、前年度より158.0%増となっているが、類似団体平均を下回っている。増要因としては、新型コロナウイルス感染症特別経済対策事業を実施したことなどである。教育費は、住民一人当たり58,707円となっており、前年度より48.9%増となっており、類似団体平均を上回っている。増要因としては、新香川県立体育館整備関連事業費や教育ICT整備・活用推進費が増加したためである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり500,019円となっており、前年度比138,639円の増となった。人件費は前年度から4.1%の増となっており、引き続き類似団体平均を上回っている。増要因としては、会計年度任用職員制度への移行により増となったことなどによるものである。扶助費は、6.1%の増となっているが、類似団体平均を下回っている。増要因としては、国の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策の一環として実施した子育て世帯臨時特別給付金事業やひとり親世帯臨時特別給付金事業などである。補助費等については、前年度から412.1%の増となっており、これについても、国の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策事業の実施などによるものである。普通建設事業費は、前年度から49.9%の増となっており、類似団体平均を上回っている。これは、新香川県立体育館整備関連事業費や高等学校校舎等建設事業費の増などによるものである。今後とも、老朽化した学校・庁舎など大規模施設や道路・橋りょうなどのインフラ施設については、改築・改修による財政への影響を平準化するため、計画的修繕を実施し、ライフサイクルコストの縮減を図るとともに、公共施設等の更新・統廃合・長寿命化などを計画的に行い、財政負担の軽減・平準化を図る。公債費は住民一人当たり39,791円となっており、前年度より2.8%増となっている。これは、大型建設事業の元金償還が開始したことにより公債費全体が増となったためである。さらなる公債費の縮減が図れるよう、引き続き、後年度に地方交付税措置のある起債を活用するとともに、繰上償還を実施することなどにより市債残高の抑制に取り組む。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄実質収支は黒字となり、黒字額も前年度より増加した。また、国の地方財政措置等により財政調整基金の取崩しを行わなかったことにより実質単年度収支も黒字となった。歳出では今後も社会保障給付や老朽化施設の更新・修繕等に係る経費等の増加等が見込まれているため、自主財源の確保に取り組むとともに、施策事業の厳しい取捨選択と一層のスリム化・効率化に取り組んでいく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄実質赤字及び公営企業会計の資金不足はいずれも生じておらず、連結実質赤字比率に該当するものはない。今後とも「第8次行財政改革計画」に掲げた取組みを着実に進めることにより、健全化判断比率の更なる改善に努めていく。下水道事業会計については、赤字比率においては現在黒字となっているが、人口減少などにより将来的に使用料収入の減少が見込まれるため、今後も「高松市ストックマネジメント計画」に基づき、中長期的な視点で下水道事業施設全体の今後の老朽化を一体的に捉え、優先順位をつけた維持管理、改築を進め、事業費の削減と平準化を図り、より計画的・効率的な事業運営に努める。また、下水道未接続世帯への接続促進、バイオマス発電収入やMICS事業収入等、附帯事業による積極的な収入の確保に努める。競輪事業特別会計については、新型コロナウイルス感染症拡大により、緊急事態宣言が発令されたことに伴い、2節開催が中止となったが、積極的な外部委託や経費の見直しなどによる競輪事業の効率的運営により、一般会計への継続的な繰入による自主財源の確保を図る。介護保険事業特別会計については、介護保険制度における要介護(要支援)認定者数は年々増加しており、保険給付費も毎年増加している。今後も、給付費の増加が見込まれるが、介護保険制度の安定的な運営のため、介護保険料の賦課・徴収、保険給付事務や要介護(要支援)認定を適正に行うとともに、サービスの質の向上を図る。病院事業会計については、本市病院事業の中核をなす「みんなの病院」において、新型コロナウイルス感染症の影響から、入院・外来患者数がともに前年度を下回ったものの、効率的な病床管理の徹底により、患者一人当たりの診療単価が増加するなど、医業収益の減収額を抑制することができた。また、医業外収益では、新型コロナウイルス感染症に係る補助金の受入れにより、経常収支比率は上昇した。一方で、企業債や長期借入金の償還が本格化するほか、減価償却費が高い水準で推移することから、これまで以上に良質な医療の提供に努めながら、可能な限り経費圧縮に努めるなど実効性のある取組を進める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄災害復旧費等に係る基準財政需要額の増などによる歳入公債費等が増加したことにより、実質公債費比率の分子は減少している。
分析欄:減債基金繰上償還に充てることで基金は減少傾向にあったが、今後の償還に備えて令和元年度に積立てを3億円行ったことにより増加。今後も、繰上償還等を実施することにより市債残高の抑制に取り組み、公債費の縮減を図れるよう、積立てを行う。
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄国の地方財政措置などから財政調整基金の取崩しを行わず、減債基金を5億円積み立てたこと、また、令和元年度決算における実質収支から14億円を財政調整基金に積み立てたことにより充当可能基金が約25億円増加したことなどから、将来負担比率の分子は前年度より減少している。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和元年度は、基金の積立て額より取崩し額が多かったため、基金全体として前年度より減少したが、2年度は、元年度決算における実質収支から、財政調整基金を14億円を積み立てたこと、今後の市債の繰上償還等を見据え、減債基金を5億円積み立てたこと等により、基金全体として前年度より増加している。(今後の方針)財政調整基金、施設整備基金については、1年当たりの取崩し額の上限を設定し、計画的な運用を行い、基金全体としては、必要な事業に対して計画的に充当していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)国の地方財政措置などから取崩しは行わず、また、令和元年度決算における実質収支から14億円を積み立てたことにより、6年ぶりに増加している。(今後の方針)財政調整基金については、第8期高松市行財政改革計画の各年度において、取崩し額が、決算剰余金による積増し額を上回らないよう歳入増加・歳出削減に取り組み、基金の取崩しに頼らない持続可能な財政運営を目指す。
減債基金
減債基金
(増減理由)今後の償還に備え、5億円を積み立てたことにより増加している。(今後の方針)大型建設事業等に係る起債の償還が始まり、地方債残高も上昇傾向にあることから、公債費の縮減のために過去の高利率の市債についての繰上償還を検討するなどし、その原資として積立てについても計画的に行う。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)地域振興基金については、市民の連帯の強化及び地域振興を図る事業に充てるための基金であり、建設計画に位置付けられた事業に充当する目的の基金である。施設整備基金については、市有施設の整備に必要な資金を積み立て、市有施設の建設、改築、改修、修繕及び設備、備品等の設置並びにこれらに伴う用地の取得に充てる目的の基金である。消防施設整備基金については、解散前の讃岐地区広域消防組合の消防本部の管轄区域(木田郡三木町の区域を除く。)における消防施設の整備に要する経費の財源に充てる目的の基金である。(増減理由)健やか子ども基金を積み立てたことや、新型コロナウイルス感染症対策として緊急経営安定対策特別融資を受けている中小企業者に対する利子及び保証料補給の財源に充てるために、新たに新型コロナウイルス感染症対策利子等補給基金を3千3百万円積み立てたことにより増加したものの、地域振興基金について、コミュニティセンターの管理運営事業の財源として1億3千万円を充当し、また、福祉の充実と教育力向上のための臨時基金を全て取崩ししたため、その他特定目的基金全体としては減少している。(今後の方針)地域振興資金について、引き続きコミュニティセンターの管理運営事業に対し充当し、また、施設整備基金と消防施設整備基金について、今後老朽化した市有施設などの改築・改修・修繕に対し計画的に充当することで減少していく予定である。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成28年度から30年度にかけて策定した高松市公共施設再編整備計画において、廃止・除却・継続等、各施設の方向性を決定し、目標使用年数と定期的な見直しにより、関連計画との調整を図りながら、再編整備実施計画を策定し、再編整備に取り組むこととしている。有形固定資産減価償却率については、類似団体内でも低い水準にあるが、平成29年度以降は上昇傾向にあり、資産の減価償却が進んでいることが分かる。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
香川県平均や類似団体平均よりも高い水準にある。令和元年度から令和2年度にかけて増加した要因としては、起債発行額が増加したため地方債現在高は増加したものの、充当可能基金残高の増加により実質債務は減少している。しかしながら他方で、地方消費税交付金の増加により経常一般財源は増加したものの、「義務的経費」や「物件費」の増加により償還財源も減少しており、償還財源の減少幅の方が大きいためである。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は類似団体内平均値と比べて高い水準にある一方、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値よりも低い水準である。これは、大型建設事業に係る起債借入がピークを過ぎたものの、依然として地方債現在高は多いままであるため将来負担比率は高い水準である一方、新規施設が増加しているため有形固定資産減価償却率は低い水準を保っていると考えられる。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率及び実質公債費比率は類似団体内平均値と比べて高い水準にある。令和2年度は地方債現在高は増加したものの、充当可能基金が国の地方財政措置などから財政調整基金の取崩しを行わず、減債基金を5億円積み立てたこと、また、令和元年度決算における実質収支から14億円を財政調整基金に積み立てたことにより増加したことから充当可能財源等も増加し、合わせて標準財政規模も増加しており、結果として将来負担比率が減少している。また、大型建設事業の市債償還が令和4年度に向けて増加するものの、市債償還に対する国からの財源措置の増加などにより、実質公債費比率は下降傾向にある。引き続き、プライマリーバランスに留意して、新規の市債発行の抑制に取り組むとともに、発行に当たっては事業の緊急性・必要性を検討し、後年度負担となる市債残高の縮減に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
ほとんどの類型において、有形固定資産減価償却率は類似団体平均値を下回っているものの、公営住宅、児童館では、類似団体平均値を上回っている。類似団体平均値を大きく下回っているもののうち、学校施設については、全小中学校のトイレ洋式化や教室への空調整備を実施しているため資産が増加している。また、港湾・漁港については、香川県地震・津波対策海岸堤防等整備計画に基づき、施設の津波対策や長寿命化事業を実施しているため資産が増加している。一方で、類似団体平均値を大きく上回っているもののうち、公営住宅については、耐用年数を超過しているものが多くあり、高松市市営住宅長寿命化計画に基づき、優先順位を付けて改修を行っているが、短期での大量な更新事業の実施は困難である。令和4年度から令和13年度までの10年間を計画期間とする第2期高松市市営住宅長寿命化計画においては、団地ごとに活用手法を判断し取り組んでいるところであるが、団地内には耐用年数を経過した入居者のいない棟も存在することから、さらなる有形固定資産減価償却率改善のため、建替事業の効率性やその後の管理・運営における効率などを考慮して、用途廃止や集約・統合を実施してく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
有形固定資産減価償却率は、体育館・プール、一般廃棄物処理施設及び消防施設で類似団体平均値を下回っているものの、図書館、福祉施設、市民会館、保健センター・保健所及び庁舎では、類似団体平均値を上回っている。類似団体平均値を大きく下回っているもののうち、一般廃棄物処理施設については、平成25年度に策定された高松市西部クリーンセンター長寿命化計画に基づき、令和14年度まで稼働を延長するため焼却施設及び破砕施設の基幹的設備改修工事を実施したことにより、平成30年度以降の有形固定資産減価償却率が改善した。また、類似団体平均値を大きく上回っているもののうち、図書館については、資産の大部分を占める中央図書館が平成3年度の竣工以来大規模改修が行われておらず、耐用年数到来時期にさしかかっているため、有形固定資産減価償却率が高くなっている。今後、中央図書館を含むサンクリスタル高松についての対応検討が必要である。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から10,504百万円の減少(▲2.16%)となった。ただし、資産総額のうち有形固定資産の割合が約90.25%となっており、これらの資産は将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める必要がある。一方、負債総額は前年度末から1,715百万円の増加(+0.84%)となった。そのうち地方債(固定負債)が全体の約78.56%を占めており、平成27年度から整備を行っていまた、防災合同庁舎などの大型建設事業に係る起債借入のピークが過ぎたものの、高松第一高等学校校舎建設に係る地方債や減収補てん債の発行により、地方債発行額が償還額を上回ったことにより、290百万円増加した。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は194,942百万円となり、前年度比52,208百万円増加(+36.58%)となった。移転費用の方が業務費用よりも多く、最も金額が大きい補助金等(64,677百万円)は、経常費用の約33.18%を占めており、国の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策事業の実施などにより大幅な増加となった。減価償却費や維持補修費を含む物件費等についても、前年度より増加しており引き続き施設の必要性を見極めた上で、集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める必要がある。また、人件費についても、経常費用の約16.57%(32,304百万円)と高い水準を占めていることから、事務事業の見直しなど更なる行政改革への取組を通じて、その削減に努める必要がある。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、国庫支出金の増加などにより前年度に比べて財源が増加したものの、依然税収等の財源(185,685百万円)が純行政コスト(189,806百万円)を下回っており、本年度差額は4,122百万円となり、純資産残高は271,100百万円となった。地方税の徴収計画(令和元年度実績97.3%、2年度実績96.9%、3年度計画96.8%)などにより、税収等の増加に努めるとともに、受益者負担の見直しによる使用料及び手数料など自主財源の増加、又、公共施設等の適正管理による経費の縮減や事務事業の見直しなどにより、純行政コストの削減に努める必要がある。
4.資金収支の状況
一般会計等では、投資活動収支については、国の地方財政措置などから財政調整基金の取崩しを行わず、減債基金を5億円積み立てたこと、また、令和元年度決算における実質収支から14億円を財政調整基金に積み立てたことにより、前年度から4,200百万円の減少となり、9,337百万円となった。財務活動収支については、防災合同庁舎や高松市立みんなの病院などの大型建設事業の償還が始まったことにより、償還額が増加したものの、減収補てん債や高松第一高等学校校舎建設などに係る地方債発行額が増加したことから、875百万円となっている。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額については、類似団体平均を下回っているが、当団体では、道路や河川の敷地のうち、取得価額が不明であるため、備忘価額1円で評価しているものが大半を占めているためである。歳入額対資産比率については、高松市土地開発公社への短期貸付金が終了したことにより0.9年減少することとなった。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均を下回っているものの、年々上昇傾向にあり、資産の減価償却が進んでいることが分かる。引き続き、高松市公共施設再編整備計画に基づき、各施設の維持管理を適切に進めていく必要がある。
2.資産と負債の比率
純資産比率については、高松市土地開発公社への短期貸付金が終了したことに伴い、前年度から1.3%減少しており、依然純行政コストが税収等の財源を上回っている状態である。将来世代負担比率は、類似団体平均を上回っており、前年度と比べて0.6%増加している。公共施設の適正管理に努めること社会資本等の形成を図るとともに、新規に発行する地方債の抑制を行うなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均と同程度であるが、前年度から12.4万円増加している。純行政コストのうち、補助金等については、国の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策事業の実施などにより大幅な増加となった。また、人件費の職員給与費についても増加しているため、今後とも、引き続き職員数の適正化による人件費の抑制に努めるとともに、事務事業の見直しなど行財政改革への取組を通じて経費削減に努める。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、減収補てん債や高松第一高等学校校舎建設に係る地方債の発行等により前年度から5千円増加している。基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字分が基金取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分を上回ったため、2,069百万円となっており、類似団体平均値を上回った。業務活動収支については、税収等収入や国県等補助金収入の増加により、前年度より黒字分が大きくなっている。投資活動収支については、高松市土地開発公社からの貸付金償還金収入があったことから、赤字分が減少した。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体を下回っている状況にある。経常費用においては、公共施設の指定管理料等、維持管理に要する経費のほか、新型コロナウイルス感染症に対応する経費が増加している。受益者負担の水準については、受益者負担見直し基準に基づき、公共施設等の使用料見直しや公共サービスの費用に対する受益者負担の考え方を明らかにするとともに、税負担の公平性・公正性や透明性の確保に努めていく必要がある。
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