公共下水道 農業集落排水施設 簡易水道事業(法適用) 特定環境保全公共下水道 市立三次中央病院 特定地域排水処理施設 簡易水道事業(法適用)
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令和元年度の財政力指数は前年度までに比べて微増の0.34となったが,依然として類似団体平均を大きく下回っている。過疎・中山間地域である本市は,社会経済基盤が弱く,また人口減少・少子高齢化が進行しており自主財源が乏しい状況である。また,指数の分母である基準財政需要額のうち公債費が約42億円で全体の約5分の1になっていることも数値を下げる原因となっている。引き続き,必要な事業を峻別し投資的経費を抑制する等,歳出の見直しを実施するとともに,税収等の歳入の確保に取り組む。
前年度と比較して0.8ポイント弾力性が硬直化した。歳入面では,合併算定替による特例措置の縮減の影響により普通交付税が大きく減少した。歳出面では,人件費,繰出金は減少したものの,物件費,維持補修費,補助費等は増加した。また,投資的経費の財源としている過疎対策事業債及び合併特例事業債等の地方債償還が多額である等により経常収支比率は依然高い水準にある。今後も,PDCAサイクルを意識した事業実施など効率的・効果的な財政運営に努め,経常経費の抑制・削減を図る。
類似団体内平均値を上回っている要因としては,行政面積が広く,市町村合併により機能の重複した施設もあるため維持管理を要する施設が多いことや保育所運営及び一般廃棄物収集業務等の民間委託を推進していることにより委託料が多額であること,県道の権限移譲を積極的に受け入れていることにより維持補修費が多額であることから物件費等が高くなっている。人件費は,定員管理計画による職員の削減を行ってきたが,行政面積が広大であるため類似団体内平均値を上回っている。今後も公共施設等総合管理計画に基づき公共施設の適正管理を進めていく。
市の面積が広大で,人口密度も小さく,支所及び直営の保育所を多く配置していることなどが,類似団体内平均値を上回っている要因と考えられる。引き続き定員管理計画に基づいた職員数の適正化を図る中で,業務量や有事の際の体制等を考慮し,行政サービスの維持・向上をめざすとともに,年齢構成の適正化を重点とした取組を行う。
前年度と同率であるが,年々数値は改善傾向にあり,類似団体内平均値を0.7ポイント下回っている。これは,積極的な繰上償還等の実施や新規地方債発行額を償還元金以内に制限するなど地方債残高の削減を図ったためである。今後,施設の老朽化や耐震化への対応,道路・橋梁などのインフラ資産の整備更新など普通建設事業費の増加が見込まれることから,必要性や緊急性などを勘案し事業を精査し,地方債の新規発行額の抑制に努める。
積極的な繰上償還の実施によって地方債残高は減少しているものの,過去の起債の償還終了に伴う基準財政需要額算入見込額の減少や標準財政規模の減少,下水道事業会計が移行初年度のため(準元利金/元金償還金)の三か年平均が単年計算となったことなどにより,前年度と比較して0.9ポイントの悪化となった。今後も繰上償還等の実施や新規地方債発行額を償還元金以内に制限するなど地方債残高の減少を図り,財政の健全化に努める。
市の面積が広大で,人口密度も小さく,支所及び直営の保育所を多く配置していることから類似団体と比較し職員数が多いものの,経常収支比率に占める人件費比率は類似団体内平均値を5.2ポイント下回っており,上位に位置している。これは,これまで定員適正化計画に沿った職員数の抑制を図った結果であり,今後もこの水準の維持に努める。
前年度数値と比較し0.3ポイント増加し,類似団体内平均値を6.5ポイント上回っている。これは,指定管理者制度の活用や施設管理等をはじめとする委託料が増加していることが要因である。近年,物件費は民間委託等の推進や新たな施設整備により年々増加しているが,一方で,人件費については類似団体内では上位に位置している。
前年度数値と比較し0.2ポイント増加したものの,類似団体内平均値を4.4ポイント下回っており,上位に位置している。引き続き扶助費における資格審査等の適正化に努めるとともに各種手当等の事務を適正に行う。
前年度数値と比較し3.6ポイント減少し,類似団体内平均値を2.6ポイント下回っている。前年度と比べて減少した主な理由は,下水道事業会計が企業会計に移行したため,繰出金から補助金としたことによる。数値は減少しているものの,8市町村が合併したため保有する施設が非常に多いことに加え,県道の権限移譲を積極的に受け入れていることにより維持補修費が多額となっているため,今後とも公共施設等総合管理計画に基づき,公共施設の適正管理を進めていく。
前年度数値と比較し3.5ポイント増加し,類似団体内平均値を6.6ポイント上回っている。これは消防組合や病院事業会計への負担金や,水道事業会計や下水道事業会計への補助金などが多額となっているためである。なお,前年度と比べて増加した主な理由は,下水道事業会計が企業会計に移行したため,繰出金から補助金としたことによる。今後は,補助金等について,交付基準に基づき適正かつ公正な執行に努めるとともに,定期的に補助制度の見直しを行う。
前年度数値と比較し1.3ポイント増加しており,類似団体内平均値を3.8ポイント上回っている。これは,ハード事業やソフト事業で借り入れた過疎対策事業債や合併特例事業債の償還額が多額となっていることが要因である。今後も大規模事業の影響により高水準が見込まれるが,地方債の新規発行額を抑制するとともに,繰上償還を実施し,地方債残高の削減に努める。
前年度数値と比較し0.5ポイント減少し,類似団体内平均値を0.9ポイント上回っている。人件費,繰出金が減少し,物件費,補助金等は増加している。数値は減少しているものの,施設管理等に係る物件費や維持補修費が増加しているので,今後とも事務事業の見直しを行うとともに,歳入確保と経費節減に努める。
(増減理由)財政調整基金を取り崩したことなどにより,基金全体としては102百万円減少した。(今後の方針)必要な事業を精査し効果的かつ積極的な基金活用を行う。
(増減理由)国民健康保険特別会計繰出金が多額であったことや,新型コロナウイルス感染症対策経費への充当などにより136百万円取り崩したことにより減少したが,前年度と比較して取り崩し額は減少した。(今後の方針)・決算状況を踏まえ,可能な範囲で積立てる。・普通交付税の合併算定替による特例措置の適用期限終了や社会保障関係経費の増大に備えるため積立を行うとともに,財源調整として必要に応じて取り崩す。
(増減理由)平成30年度繰越金の1/2などの積立を行ったが,繰上償還の財源として取り崩したため残高0となった。(今後の方針)・決算状況を踏まえ,可能な範囲で積み立てる。・地方債の繰上償還財源とするため取り崩す。
(基金の使途)・地域振興基金:市民の連帯の強化と地域振興のための事業の費用に充てるため。・過疎地域自立促進基金:過疎地域自立促進計画に基づく事業を実施し,集落の維持及び活性化その他の住民が将来にわたり安全に安心して暮らすことのできる地域社会の実現を図るため。・ブロードバンドひかり基金:三次市ケーブルテレビ施設の地域情報通信基盤としての施設機能の維持向上と適正な管理運営の財源に充てるため。(増減理由)・過疎地域自立促進基金:自治振興活動費補助事業などの財源として524百万円取り崩したことにより減少。・ふるさと創生基金:地域づくり事業の財源として117百万円取り崩したものの,旧三江線代替交通運営費用協力金など238百万円を積み立てたことにより増加。(今後の方針)・地域振興基金:令和2年度に地域振興事業の財源として332百万円を充当予定。・過疎地域自立促進基金:令和2年度に過疎地域自立促進計画に基づく事業の財源として502百万円を充当予定。
有形固定資産減価償却率は,インフラ資産の工作物の固定資産減価償却率が高いことが要因で,類似団体より高い水準にある。平成30年度は前年度末と比較して道路や橋りょうなどのインフラ資産の減価償却率が増加したため,固定資産減価償却率は0.5%上昇している。施設全体をみると類似団体と比較して大きく老朽化が進んでいるわけではないが,公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき,老朽化した施設について,点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど,老朽化対策に努める必要がある。※令和元年度は整備中
分子の将来負担額は,新規地方債発行額を地方債の償還元金以内に制限するなど地方債の残高削減を行っているため減少傾向である。分母の経常一般財源等は普通交付税の合併特例措置の段階的縮減などの影響により減少しているが,経常経費充当財源等も前年度と比較しやや減少している。これらにより前年度と比較し,数値は若干改善しているが,依然地方債残高は類似団体と比較すると大きく上回っており,今後も引き続き事業を精査し,地方債の新規発行額の抑制に努める必要がある。
将来負担比率と有形固定資産減価償却率は,類似団体と比べて高い水準にあり,かつ増加傾向である。地方債残高が多いことや充当可能財源が減少していることに加え,本市は8市町村が合併したことに伴い機能の重複した施設も多く,長寿命化や更新整備に多額の費用が生じるためその整理が追い付いていないことが類似団体よりも率が高くなっている要因である。今後は人口減少や施設維持コスト増加に対応するため,適正な資産規模を目指し,新規整備の抑制や施設の廃止・集約化・複合化など公共施設等総合管理計画に基づき資産保有量の減少に取り組むとともに地方債残高の減少に取り組む必要がある。※令和元年度は整備中
実質公債費比率は類似団体と比較して低いものの,将来負担比率は高くなっている。実質公債費比率は,新規地方債発行額を地方債の償還元金以内に制限するなど地方債の残高削減を行っているため減少している。将来負担比率は,地方債残高は減少しているものの,令和元年度は下水道事業会計が統合し企業会計に移行した影響などから増加している。
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