収益等の状況について
益田市の駐車場事業の経営については、一般会計からの繰入金は無く、料金収入等から成り立っている。類似施設と比較すると「収益的収支比率」は下回っている。令和2年度は全国的に新型コロナウイルス感染症の影響による率の大幅な悪化もあり、差は縮小したものの、駐車場収入が減少し、100%を下回った。「売上高GOP比率」「EBITDA」についても類似施設と同様に低下して、僅かではあるがマイナスに転じており、経営改善に向けた取り組みを行う必要がある。
資産等の状況について
益田市の駐車場事業は、供用開始後14年が経過し、今後は施設の維持管理費の上昇が見込まれ、健全な経営を継続させるため、計画的な施設の更新を行う必要がある。
利用の状況について
益田市の駐車場事業は、益田駅前及びホテル、飲食店等が立地していることから類似施設と比較すると稼働率は高いが、令和2年度は対前年比で約14%減少した。これは新型コロナウィルス感染症により主な顧客である周辺の飲食店等の利用者、並びに鉄道利用者の減少が要因と思われる。
全体総括
益田市の駐車場事業はこれまで安定的な黒字経営が継続していたが、新型コロナウィルス感染症による利用の減少により収支状況が悪化した。本駐車場を含む駅前ビルにおいては今後、大規模修繕も予定されているうえ、新型コロナウィルス感染症が収束しても急激な回復が見込めないことが予想されるため、経営改善に向けた取り組みを行う必要がある。