那智勝浦町

目的別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民１人当たり５９１，９７０円となっている。類似団体平均と比較して、１人当たりのコストが高い主なものとしては民生費・衛生費・農林水産業費が挙げられる。最も類似団体平均との差が大きいのが農林水産業費で、水産鮮度保持施設の新規整備が要因である。平成２９年度と比較して大きく増加しているものとしては、農林水産業費・消防費・公債費、大きく減少したものとしては衛生費が挙げられる。主な要因としては、農林水産業費については水産鮮度保持施設（勝浦漁港冷凍冷蔵施設）の新規整備、消防費については津波避難タワーや避難路の整備、公債費については、過疎対策事業債や臨時財政対策債等の元金償還の増加が挙げられる。また、大きく減少した衛生費の要因としては、新病院建設事業の完了に伴う病院事業会計への繰出金の減少が挙げられる。今後は、消防防災センター整備事業、防災行政無線デジタル化整備事業、新クリーンセンター整備事業等の実施に伴う衛生費・消防費の増加、過疎対策事業債に係る元金償還の増加に伴う公債費の増加が見込まれる。大規模事業の実施がにあたっては、財政状況を注視しながら事業費の抑制、分散化に務める。また、施設（出張所・保育所・学校等）の統廃合、施設管理業務や事務事業の民間委託、民間ノウハウの導入、事業効率化等を推進し、類似団体平均を考慮しつつ事業費の削減に努める。

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民１人当たり５９１，９７０円となっている。類似団体平均と比較して、１人当たりのコストが高い主なものとしては人件費・災害復旧事業費・物件費・普通建設事業費が挙げられる。人件費・物件費が類似団体平均より高い水準となっているのは、本町の行政区域が広範囲であることやそれに伴う施設（出張所・保育所・学校等）が多いことが要因と考えられる。また、災害復旧事業費については、台風２０号、台風２４号及び前線に伴う大雨等による被害が類似団体より大きかった事が類似団体平均より高い水準となった要因として考えられる。最も類似団体平均より高い水準となっていたのが普通建設事業費（うち新規整備）であるが、これは水産鮮度保持施設（勝浦漁港冷凍冷蔵施設）の新規整備が主な要因である。住民１人当たりのコストについて、平成２９年度と比較して大きく増加したものとしては普通建設事業費・公債費、大きく減少したものとしては投資及び出資金が挙げられる。普通建設事業費については、上記水産鮮度保持施設の新規整備が主な要因となっている。また、公債費については、過疎対策事業債、臨時財政対策債の元金償還額の増加が主な要因である。一方、投資及び出資金については平成２９年度と比較して大きく減少しているが、これは新病院建設事業の完了に伴う病院事業会計への出資金の減少が主な要因である。今後も消防・防災センター建設事業、新クリーンセンター建設事業等の大規模事業の実施を予定しており普通建設事業、公債費については類似団体より高い水準となる事が予想されるが、財政状況を注視しながら事業費の抑制、分散化に務める。また、その他の経費についても施設（出張所・保育所・学校等）の統廃合、施設管理業務や事務事業の民間委託、民間ノウハウの導入、事業効率化等を推進し、類似団体平均を考慮しつつ事業費の削減に努める。

施設情報の分析欄

公民館の有形固定資産減価償却率は１００％となっているが、現在公民館の建替に向け事業を進めているところである。橋りょう・トンネルの有形固定資産減価償却率についても８６．１％で高い数値となっている。橋りょうについては、平成２８年１２月に那智勝浦町橋梁個別施設計画を作成しており、５年サイクルで点検を実施し、点検結果に基づき計画的に補修・修繕を行っていく。また、公営住宅についても類似団体と比較して高い値となっているが、平成２５年度に長寿命化計画を作成しており、今後も当該計画に基づいて更新・整備を行っていく。

施設情報の分析欄

庁舎、図書館について、有形固定資産減価償却率が９１．９％、７６％と類似団体と比較して３０％近く高い数値になっており、老朽化がかなり進んできているため、今後長寿命化や建替え等について検討していく必要がある。体育館・プールについても有形固定資産減価償却率が６０％以上で類似団体の値を上回っており、老朽化が進んでいるため、今後の対応を検討していく必要がある。また、一般廃棄物処理施設、消防施設についても類似団体と比較して高い値となっているが、当該施設については現在建替えに向けて事業を進めているところである。福祉施設については、平成２９年度からデイサービスセンターの施設取得により有形固定資産減価償却率が類似団体の値を下回っている。