かつらぎ町
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簡易水道事業(法適用)
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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
平成26より横ばいで推移しているが、全国平均と比較して低指数となっている。その要因として、人口減少や税収が少ないことなどがあげられる。今後も固定資産税償却資産の減少の影響や景気悪化による町税の減少が見込まれることから、指数の低下が予想される。これらの現状に対し、町税の適正課税などによる財政基盤の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
平成28以降、普通地方交付税の平成27年国勢調査による人口減少の反映及び合併算定替の段階的縮減の開始に伴う減少や地方消費税交付金の減少などが要因となり、平成29は100%を超え非常に硬直した状況となった。平成30は普通交付税や一般財源収入等の増加に加え、国民健康保険事業特別会計繰出金の減少などにより、前年度に比べ「-2.7」改善したが依然硬直した状態が続いている。収支のバランスが大きく崩れた状態であるため、財源の確保と徹底した歳出改革を進めることにより、収支が均衡した持続可能な財政構造に転換していく必要がある。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
本町は、面積151.69k㎡、東西14.7km、南北29.3kmと南北に長い山間へき地であり、またこども園2園、幼稚園1園、小学校5校、中学校2校、公民館8館、児童館8館と町としては極めて多くの施設があり、これら施設の管理運営に多額の経費を要している。平成30は職員給料やふるさとかつらぎ寄附金特産品送付委託料の増加、町道・林道・作業道、橋梁の点検などの維持管理費が増加したため全体として増加した。今後も一般職員適正化計画に基づく職員数の削減や廃止も含めた公共施設の管理運営について取り組みを推進していく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
当町は職員の平均年齢が高く、人件費の抑制などの取組にも関わらず数値になかなか反映されず、若干の上下はあるものの高い水準となっている。一般職員適正化計画とも連動しながら、今後も給与水準の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
本町は、平成17.10に花園村と合併したことにより、151.73k㎡という広大な面積を有し、山間へき地が多く、その複雑な地形に伴い多数の施設を要する。これら施設の管理運営に職員を要するため、これまで類似団体内平均値を上回ってきたが、一般職員適正化計画に基づく職員数削減を行ってきた結果、職員数も年々減少し、平成26以降類似団体内平均値を下回り改善傾向にある。現在も公共施設の統廃合や一般職員適正化計画に基づいた機構改革及び事務事業見直しを進めており、退職勧奨、退職者不補充などによる適正化に努めている.
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
公債費が平成25以降改善傾向となっていたが、平成28以降増加傾向となっている。平成30は元利償還金や下水道事業への繰出基準見直しによる準元利償還金の増加、臨時財政対策債発行可能額の減少や人口減による普通交付税の減収による標準財政規模が縮小したことにより前年度に比べ「+1.0」と悪化した。事業の延伸や、一時中止、後ろ倒し等による新規発行の抑制、財政健全化に向けた取り組みが必要である。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
平成28までは改善傾向にあったが、平成29は基金や、基準財政需要額算入見込額等の充当可能財源の減少及び、下水道事業における繰出基準見直しによる公営企業債等繰入見込額の増加がしたことにより「+5.8」の悪化となった。平成30においては、普通建設事業の縮小に伴う地方債発行の減少により地方債残高が大きく減少し、また、一部事務組合における地方債の定期償還が進み組合負担等見込額が減少したことから「-1.4」改善した。町債発行の抑制による地方債残高の減少や、交付税の増額により将来負担比率は減少していくことが見込まれる。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
前年度と比較し平成27は「-1.0」、平成28は「-0.4」と改善傾向だったが、平成29は「+0.2」と悪化した。平成30は一般職員適正化計画に基づく職員数の削減や退職者減少に伴う退職金等の減少により「-0.4」と改善し類似団体内平均値に近い数値となった。本町は、地理的に多数の施設を有していることから職員数が多く、また、職員の年齢層が高いことなどが類似団体内平均を上回っている要因と推測する。今後も、一般職員適正化計画に基づいた人件費の縮減及び財政健全化に向けた取り組みを進める。
物件費
物件費の分析欄
平成29年から比較すると下がったが、類似団体と比較して大きく上回っている。本町は、151.73k㎡という広大な面積を有し、山間へき地が多く、その複雑な地形に伴い多数の施設を有しており、こらら施設の管理運営に多額の経費を要していることが主な要因。平成30は橋梁点検業務委託料やふるさとかつらぎ寄附金特産品送付業務委託料等が増加したが、経常収支比率に占める割合は平成29と比べ[-1.0]の減少となった。財政健全化に向け、内部事務経費の見直しによる経常的な物件費の抑制や公共施設の統廃合などの推進による物件費の抑制に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
類似団体内平均等は大きく下回っているものの、平成28は前年度比「+0.6」、平成29も同水準となった。平成30においては臨時福祉給付金給付事業の終了等により決算額は減少したが、全体に占める比率は前年度と比較し「+0.2」となった。全国的に少子高齢化が急速に進行しており、本町においても同様に高齢化が進む見込みであることから、今後も扶助費は増加を続けるものと推測される。
その他
その他の分析欄
平成28以降は類似団体内平均、全国及び県平均を上回っている。平成29に続き下水道事業特別会計への繰出は増加となったが、国民健康保険事業や後期高齢者医療事業特別会計等の繰出金が減少したため、全体的には減少した。特別会計への繰出金増加の傾向が今後も懸念されるため、財政健全化に向けた取り組みを行い縮減に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
平成26から5年間においては、類似団体内平均を下回っている。平成29と比較して伊都消防組合負担金は増加したが、消防団員報償費や企業支援事業補助金等減少により減少した。経常収支比率に占める割合は、他の一部事務組合も含め依然大きい。
公債費
公債費の分析欄
依然として類似団体内平均等を上回っている。これらは、国の景気対策と相まって過去に実施してきた大規模な建設事業の償還額に加え、既発行の合併特例債や臨時財政対策債などの元利償還金の増加が主な要因となっている。また、平成28及び平成29は小中学校改築にかかる合併特例債の元金償還が始まった影響などにより数値が増加し、平成30においても依然高い数値となっている。財政健全化に向けた公債費抑制に取り組んでいるが、大型事業が続いていることから、今後より一層縮減の対応が必要となる。
公債費以外
公債費以外の分析欄
類似団体内平均は上回っているが、全国、県平均については下回った。平成30構成比では、人件費の占める割合が高く「22.3%」、次いで物件費「18.9%」、繰出金「16.8%」、補助費等「12.9%」、扶助費「4.0%」、維持補修費「0.6%」となっている。平成29‐平成30比較では、公債費以外で「-2.4」、人件費で「-0.4」、扶助費で「+0.2」、物件費で「-1.0」、補助費等で「-0.2」、その他で「-0.7」となっている。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
目的別歳出の分析欄
【議会費】平成29と比較し昇給に伴い職員給は増加したが、消耗品費や議員共済負担金の減少し、全体としては微減となっている。【消防費】救急車両の購入に伴い伊都消防組合負担金は増加したが、消防団員退職報償費や防火水槽設置工事の減少に伴い、全体として微減となっている。【総務費】ふるさとかつらぎ寄附金の拡充によりふるさとかつらぎ寄附金特産品送付業務委託料は増加したが、退職手当負担金【農林費】農産物処理加工施設の整備事業の完了や広域営農団地農道整備事業等の普通建設事業費の減少が大きく、全体として減少している。の減少や地域交流センター整備事業の完了に伴い全体としては減少している。【民生費】臨時福祉給付金給付事業の終了や国民健康保険事業及び後期高齢者医療事業特別会計への繰出金、こども園運営委託料の減少に伴い、全体として減少となっている。【教育費】佐野寺跡整備事業は完了したが、PCBの処分に係る委託料や妙寺公民館防災棟整備工事の実施による事業費の増加が【商工費】道の駅紀の川万葉の里レストラン整備事業の完了に伴い全体として減少している。大きく、全体として増加している。【衛生費】宮本地区飲料水供給施設整備事業の実施に伴い全体として増加している。【災害復旧費】災害の規模、被災回数ともに増加しており、道路災害や林道過年災害、農業用施設災害など事業費も軒並み増加している。【公債費】過疎対策事業債や辺地対策事業債の元金償還額は増加したが、繰上償還元金や通常償還利子の減少により全体として減少している。【土木費】妙寺団地第2期建替工事の完了による減少が大きく、全体として減少している。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
性質別歳出の分析欄
【人件費】一般職員適正化計画に基づき職員数は削減されているが、退職者が少なく基本給等においては定期昇給により増加している。【補助費】救急車両の購入に伴い伊都消防組合負担金は増加したが、消防団員退職報償費や起業支援事業補助金の減少に伴い全体として減少となっている。しかし、退職者数が減少したことにより退職手当負担金が大きく減少し、全体として微減となっている。【物件費】橋梁点検業務委託料やふるさとかつらぎ寄附金特産品送付業務委託料の増加により全体として増加している。【災害費】災害の規模、被災回数ともに増加しており、道路災害や林道過年災害、農業用施設災害などの事業費も軒並み増加している。【普建費】普通建設事業においては補助、単独事業ともに大幅に減少となっている。補助、単独事業ともに妙寺団地建替事業の第二期建替工事や農産物処理加工施設整備事業の完了が減少の大きな要因となっている。【維持補修費】下排水路維持補修工事は減少したが、町道維持修繕工事や林道・作業道維持修繕工事等の増加に伴い全体としては増加となっている。【公債費】過疎対策事業債や辺地対策事業債の元金償還額は増加したが、繰上償還元金や通常償還利子の減少により全体として減少している。【繰出金】下水道事業特別会計繰出金、花園守口ふるさと村運営事業特別会計繰出金については増加しているが、国民健康保険事業、後期高齢者医療事業、【扶助費】障害福祉サービス費は増加したが、臨時福祉給付金給付事業の終了や更生医療給付事業費の減少により、全体としては減少となっている。介護保険事業特別会計にかかる繰出金が減少していることから、全体としては減少となっている。【積立金】ふるさとかつらぎ寄附金の拡充によるふるさとかつらぎ基金積立金の増加、かつらぎ西パーキングエリア上り線地域振興施設整備基金積立金及び決算剰余金積立金等が増加したことにより全体として増加している。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄財政調整基金については現在高は8億619千円となっており、前年度末と比較して4910万3千円減少したが、普通交付税の交付額の増加など一般財源収入の増加により減少額は縮小した。平成30実質収支については2億3533万4千円の黒字となっているが、平成30実質単年度収支は6413万2千円の赤字決算となっている。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄水道事業会計については、公債費の償還額が減少してきていることから黒字額が年々増加している。施設等の更新や未給水地域解消などの事業を着手しており、今後黒字額が減少する可能性があるが、引き続き黒字で推移する見込みとなっている。一般会計については、平成30は普通交付税など一般財源収入の増加や物件費の抑制により、実質収支は約2億3500万円の黒字ではあるが、単年度収支は約1億5000万円の赤字となっているため、引き続き財政健全化に向けた取り組みが必要である。国民健康保険事業については一般会計からの繰出金が減少したが、介護保険事業については平成29以降一般会計の負担が増加していることから、健康増進対策を推進し、医療費抑制に努めている。
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実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄公債費の償還が平成21をピークに減少傾向にあったが、平成28は「10.8%」と増加に転じ、平成29は「11.6%」と増加傾向ある。平成30においては、平成29同様に下水道事業における繰出基準見直しによる準元利償還金の増加、人口減による普通交付税の減収や臨時財政対策債発行可能額の減少が影響して標準財政規模が縮小したことにより「12.6%」に増加している。今後も合併特例事業債や過疎対策事業債などを活用した事業が増加していくことから、実質公債費比率の分子の増加が見込まれる。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債の利用をしていない。
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将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄地方債の現在高については、普通建設事業が縮減傾向となり、新規発行額が元金償還額以下に抑制されたことにより減少している。退職手当負担見込額については、下水道事業における地方債残高は減少しているが、平成29から繰出基準見直しにより繰入額が増加したため増加となている。充当可能基金については、地方交付税や一般財源収入の減少に対して財政調整基金を取り崩したため減少となったが、ふるさとかつらぎ基金および減債基金を積立したことによる増加により、全体として増加となっている。
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基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)交付税等の経常一般財源の減少による財源補てんや事業実施に伴う充当により全体として減少している。(今後の方針)現在の収支状況において基金残高の減少は避けられない状況であり、現在高の減少をいかに減らすかについて目下の目標である。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)交付税等の経常一般財源の減少による財源補てんによる減。(今後の方針)令和4年までに収支の改善を行い、黒字分を積立。
減債基金
減債基金
(増減理由)臨時財政対策債発行額の10%を積立したことによる増。(今後の方針)臨時財政対策債発行額の10%を積立。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)【まちづくり基金】地域の振興並びに町民の一体感の醸成。【庁舎建設基金】庁舎等の建設。【ふるさとかつらぎ基金】施策に取り組むため寄附金を募り、環境保全・高齢者福祉の増進・教育の振興など必要な施策に充当。【公立学校施設整備基金】学校の新築、改築など、公立学校施設の計画的な整備に充当。【地域福祉基金】在宅福祉の向上、健康づくり等の地域の実情に応じたきめ細かい福祉社会の促進。(増減理由)【まちづくり基金】自治振興費、集会所維持費補助金等への充当したことによる減。【庁舎建設基金】増減なし。【ふるさとかつらぎ基金】平成30寄附額分積立による増。【公立学校施設整備基金】学校施設用地の使用料収入分等の積立による増。【地域福祉基金】地域医療体制整備促進事業、インフルエンザ予防接種委託料等への充当したことによる減。(今後の方針)各基金の目的に沿った事業の財源として充当を行う予定。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本町は、南北に長い地形から、類似団体と比較して多くのインフラを整備しており、また、日本の経済成長に伴い、昭和40年代半ばから昭和50年代にかけて多くの公共施設を建設してきた。有形固定資産減価償却率は全国平均並みとなっているが、これは平成22年以降に小学校の統廃合、幼保一元化のための施設を整備したこと、観光施設を新たに整備したために有形固定資産全体での減価償却率を押し下げている。一方で老朽化した施設も多く有していることから、有形固定資産減価償却率を用いた今後の更新費用の推計については、この点を考慮する必要がある。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
本町は、他の団体と比べて地方債残高が多く、債務償還比率も類似団体平均を大きく上回る1,070.5%と地方債の負担が重い状況になっているといえる。今後もかつらぎ西部公園整備や妙寺団地建替、防災情報伝達システム整備などの大規模事業による地方債の増加が予想されるが、過度な地方債残高とならないよう、計画的な地方債の発行に努める必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
本町は、類似団体と比べると、有形固定資産減価償却率は平均的であるが、将来負担比率が高くなっている。これは従来より、地方債を活用した施設整備を多く行ってきたためであり、今後も過疎対策債等を活用した大規模事業が予定されていることから、地方債現在高が増加することが予想される。歳入の推移や基金残高にも注視し、将来にわたる持続可能な財政運営のための安定的財政基盤の確立が必要と考えられる。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
本町はインフラや施設整備に地方債を活用した事業を多く行ってきたため、将来負担比率・実質公債費比率ともに類似団体平均を大きく上回っている。今後も過疎対策事業債等を活用した事業が増加していくことから、将来負担比率及び実質公債費比率は依然高い状態が続くと予想される。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
施設情報の分析欄
【道路・橋りょう】本町が南北に長い地形であることから、多くのインフラを有している。そのため、計画的に道路改良を実施しているが有形固定資産減価償却率が類似団体平均を上回っている。今後も予防保全型維持管理により長寿命化を図ることが必要である。【認定こども園・幼稚園・保育所】幼保一元化を進め、平成28年に開園したこども園2園を整備したことにより、有形固定資産減価償却率が類似団体平均を下回っている。【学校施設】小学校の統廃合により、平成22年から平成24年にかけて小学校3校の建替を行ったため、有形固定資産減価償却率が類似団体平均を下回っている。【公営住宅】老朽化の進んだ妙寺団地については建替を行っているため、有形固定資産減価償却率が類似団体平均を下回っている。その他の公営住宅についても、老朽化が進んでいるため、定期的な点検を実施し、予防保全型維持管理及び耐久性の向上等を図る改善を実施することによって、長寿命化を図る必要がある。【児童館】児童館は、平成28年度に西渋田児童館の建替を行っており、有形固定資産減価償却率は類似団体平均並みとなっているが、その他の児童館は老朽化が進んでいる。利用状況やニーズ等を踏まえ、他の公共施設との複合化・多機能化を検討することが必要である。【公民館】公民館は、四邑公民館、妙寺公民館の改修により、有形固定資産減価償却率が類似団体平均を下回っている。しかし、昭和40年代から50年代にかけて整備された施設もあるため適正な維持管理が必要である。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
施設情報の分析欄
【一般廃棄物処理施設】橋本周辺市町村圏組合及び橋本伊都衛生施設組合が管理運営する施設であり、有形固定資産減価償却率が全国及び和歌山県平均を下回っているが、今後の更新費用を考慮し、適切な施設の維持管理に努める必要がある。【体育館・プール】体育館・プールについては有形固定資産減価償却率が類似団体平均を下回っている。昭和54年建設のかつらぎ体育センター耐震改修の実施により、今後さらに減価償却率が減少する見込みである。【保健センター・福祉施設】有形固定資産減価償却率は類似団体平均並みである。【消防施設】消防施設について、消防納庫等は、老朽化した建物から順次建替えを行っているが、有形固定資産減価償却率が類似団体平均を上回っている。【市民会館】かつらぎ町総合文化会館は平成5年の建築であり、有形固定資産減価償却率が類似団体平均並みといえるが、電気設備、機械設備など今後の更新費用を考慮し、適切な施設の維持管理に努める必要がある。【庁舎】本庁舎は昭和35年建築であり、既に耐用年数を経過していることから、有形固定資産減価償却率が類似団体平均を大きく上回っている。行政機能の中枢及び災害時の防災拠点としての機能維持と安全確保するため、建替えの検討を行うとともに、適正な維持管理が必要である。
財務書類に関する情報①(2018年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から236百万円の減少(-0.50%)となった。金額の変動が大きいものは事業用資産とインフラ資産であり、事業用資産は、妙寺公民館防災センター棟の整備事業やかつらぎ西部公園整備事業の実施による資産の取得額(524百万円)が、減価償却による資産の減少を上回ったこと等から71百万円増加した。インフラ資産は減価償却による資産の減少が新たな資産の取得額を上回り、293百万円の減少となった。また、流動資産における基金は、財政調整基金の取り崩しにより、20百万円減少した。一般会計等においては、負債総額が前年度末から515百万円の減少(-2.82%)となった。金額の変動が最も大きい地方債(固定負債)は、妙寺団地建替事業や農産物処理加工施設整備事業に係る地方債発行額の減少により、地方債償還額が発行額を上回り、281百万円減少した。
2.行政コストの状況
一般会計等において、補助金等や他会計への繰出金の減少による移転費用の減少により経常費用は8,433百万円と前年度より292百万円の減少となった。ただし、業務費用の方が移転費用よりも金額が大きく、減価償却費や維持補修費を含む物件費等(3,569百万円、前年度比+116百万円)が純行政コストの43.6%を占めている。普通財産の貸し付けや売却を検討するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努めることが必要である。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(8,055百万円)が純行政コスト(8,190百万円)を下回っており、本年度差額は135百万円となった。一方で、紀の川高校跡地の移譲等により無償所管替等が増加し、純資産残高は279百万円の増加となった。純資産残高は増加したものの、依然として財政調整基金が減少(▲49百万円)しているため、今後の基金取り崩しを最小限にとどめるための効率的な行政運営が必要である。
4.資金収支の状況
一般会計等について、投資活動の財源の多くを地方債で賄っていることから、投資活動収支は△457百万円、財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから△419百万円となっている。本年度資金収支額は60千円となっており、平成29年度よりは資金収支が改善したものの、今後も地方債を活用した大規模な投資活動が見込まれることから、計画的な財政運営が必要である。
財務書類に関する情報②(2018年度)
1.資産の状況
本町は、南北に長い地形から、類似団体と比較して多くのインフラを整備しており、また、日本の経済成長に伴い、昭和40年代半ばから昭和50年代にかけて多くの公共施設を建設してきた。住民一人あたりの資産額、歳入対資産比率、有形固定資産減価償却率ともに類似団体平均値並みとなっているが、これは平成22年以降に小学校の統廃合や幼保一元化のための施設を整備したことや、観光施設を新たに整備したために有形固定資産全体での減価償却率を押し下げている。一方で老朽化した施設も多く有していることから、有形固定資産減価償却率を用いた今後の更新費用の推計については、この点を考慮する必要がある。
2.資産と負債の比率
かつらぎ町は「純資産比率」62.4%、「将来世代負担比率」26.6%であり、類似団体平均値と比較するとやや将来世代負担比率が高い部類に属することから、地方債の発行により社会資本形成を行ってきたことがわかる。世代間の負担のあり方については、将来世代も公共資産を利用することからコストを負担すべきとの考えがある一方で、過去の公共施設やインフラは老朽化が進み、人口減と税収入の大幅な増加が見込まれない中、将来世代の負担が大きくならないよう、適正な配置と整備を行う必要がある。
3.行政コストの状況
かつらぎ町の住民一人当たりの行政コストは48.3万円と類似団体平均値と比較すると低くなっている。引き続き、過度に現世代の負担を超えた行政サービスを控え、今後の税収等の減少や経常経費の増加による財源不足に備える必要がある。
4.負債の状況
かつらぎ町の住民一人当たりの負債額は104万円と類似団体平均値と比較すると多くなっている。業務活動収支の増加により基礎的財政収支が類似団体平均を上回っているが、以前として投資活動収入の多くの財源を地方債に頼っている助教にある。今後もかつらぎ西部公園整備や妙寺団地建替などの大規模事業による地方債の増加が予想されるが、過度な地方債残高とならないよう計画的に、財政運営を行う必要がある。
5.受益者負担の状況
かつらぎ町の「受益者負担比率等」5.7%は類似団体平均より高い数値となっているが、物件費が増加傾向にあり、長期的には税収の減少が予想されるなかで、持続的に行政サービスを提供していくには更なる受益者の負担増加も検討する必要がある。
類似団体【Ⅳ-0】
森町
八雲町
芽室町
別海町
藤崎町
東北町
五戸町
南部町
洋野町
三種町
芳賀町
板倉町
南知多町
かつらぎ町
琴浦町
大山町
世羅町
周防大島町
内子町
四万十町
山都町
あさぎり町
国富町
川南町