経営の健全性・効率性について
経常収支比率が類似団体平均と比較して大きく乖離しており、会計制度が変更された平成26年度以外はすべて100%未満となっています。経費回収率が60%程度で推移していることが赤字の原因であり、料金改定等により収支に関する構造改革が必要と考えています。なお、経常収支に特別利益及び特別損失を加減した純損益では、平成20年度から7年連続で赤字が続いているため、平成25年度の累積欠損金比率は51.29%まで上昇しましたが、平成26年度の会計制度変更で生じた利益により相殺されました。また、流動比率が平成26年度で22.17%まで落ち込んでいます。これは、企業債残高対事業規模比率が類似団体平均と比較して高いことから、企業債の利息返済や元金償還により資金が減少しているためと考えられます。今後は新規の企業債借入を抑制して、将来負担の軽減に努める必要があると考えています。
老朽化の状況について
昭和50年代に急激な開発を行ったため、管路老朽化率が0であり、老朽化している資産はありません。今後10年を経過した頃から老朽化が進んでいくと考えられます。
全体総括
老朽化に関する再投資が始まる10年後までに、収支に関する構造改革が必要です。施設利用率に数値が入っていないのは本市が下水処理場を所有しておらず、処理を外部に委託しているためで、それ故に経費削減の幅は限られていますが、できる限り削減に努力します。足らず分は料金改定という形で利用者に負担をお願いすることになると考えています。これらの内容は平成28年度に作成予定の下水道ビジョン及び経営戦略で詳しく分析します。