経営の健全性・効率性について
企業債残高対事業規模比率は、平均値を下回っており減少傾向にはあるものの、収益的収支比率が100%を大きく下回っており健全な経営状況とは言えないことから、引き続き費用の縮減や水洗化の促進等、経営健全化に向けた取組みを続けていくことが必要である。汚水処理原価は、平均値を下回っているものの、経費回収率が100%を大きく下回っているため、引き続き費用の縮減や水洗化の促進等、経営の効率性についても改善が必要である。施設利用率は、管渠整備の拡大を行っているところであり、今後改善されていくと考えられる。
老朽化の状況について
下水道事業で整備した管については、平成14年3月の供用開始後あまり年数が経っていないため対象となるものはない。平成27年度の③管渠改善率に数値が表れているのは、宅地開発時に埋設された管で町が移管を受けたものについて、不明水対策のため調査を行い、管更生等補修を行ったことによるものである。
全体総括
各指標とも、平均値と比較して概ね良好な経営状況に見えるが、実際の経営は一般会計からの繰入金に大きく依存している。そのため、経営の健全化にについて実態把握を適切に行っていくとともに、自立した経営に向けて、適切な料金水準について検討を行い、経費の縮減、水洗化の促進等一層の経営努力を続けていくことが必要である。今後、機械設備の更新時期を迎えるため、早急に長寿命化計画を作成することにより、更新時期及び経費等を的確に把握し、経営に与える影響等を考慮した上で、更新工事を多年に分割した投資計画を立て、経営戦略を行う予定である。