経営の健全性・効率性について
収益的収支比率は、年々下がっており、経営状況の悪化が見られます。これは、起債償還や維持管理費の増加が主な要因であります。また、地方債の償還金が増えており、一般会計からの繰入金に依存する状況となっています。企業債残高対事業規模比率は類似団体平均値よりかなり高い状態となっています。経費回収率は、下水道への接続の増加により年々増加していますが、使用料では賄えていない状況であり、汚水処理費の節減や下水道接続の推進などの対策が必要です。汚水処理原価は、類似団体平均値に比べ高い値となっており下水道への接続率の向上、維持管理費の節減など対策が必要です。施設利用率は、類似団体平均値より高い状態で年々利用率は上がっています。水洗化率は年々伸びていますが、6割程であり更なる水洗化率向上のためのPRが必要です。
老朽化の状況について
現時点では耐用年数経過による更新は実施していませんが、施設は建設から15年、また、管渠は布設後20年が経過し、更新していく必要があります。今後ストックマネジメント計画を策定し、更新を計画的に実施する必要があります。
全体総括
一般会計からの繰入金依存は今後も続き、使用料収入のみの経営は難しい状況です。今後、施設更新などの投資が必要であり、財源の確保が課題です。また、少しでも接続率を上げ使用料収入を増やすことが必要です。しかしながら、人口流出、少子高齢化などによる人口減による収入の落ち込みは避けることができないため、使用料の増加の見込は厳しい状況にあります。今後は公営企業会計への移行の取組をおこない経営の透明性を図っていきます。