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好調な企業業績等による税収の伸びに合わせ、平成18年度から19年度にかけては微増していたものの、平成20年度は横ばい、平成21年度には世界同時不況の影響で対前年度比0.01ポイントの減となり、単年度では0.992と、6年ぶりに交付団体に転じた。平成22年度も、長引く景気低迷の影響による雇用情勢の悪化・給与所得者の収入減などにより所得割が減となるなど、基準財政収入額全体で6.9%の減となるとともに、個別算定経費及び包括算定経費の増などにより、基準財政需要額全体で0.9%の増となった結果、対前年度比-0.05ポイントとなり、前年度に引き続き、交付団体となった。引き続く景気低迷の影響により、社会保障関係経費が増大する一方で、市税を中心とする歳入の減少が見込まれるが、行財政改革を推進するとともに、未収金対策の強化や新たな財源確保に努めることで自主財源の確保を図っていく。
長引く景気低迷や税源移譲の影響により、平成21年度までは上昇傾向にあった。平成22年度は1.6ポイントの減となったものの、類似団体内平均値を2.3ポイント上回っている。これは、分母である経常一般財源等歳入合計に関し、税源移譲や景気低迷の影響により、引き続き地方税が減少し、税収の減を補う普通交付税が増となったことにより、分子を構成する歳出の伸びが分母を構成する歳入の伸びを上回ったが、臨時財政対策債発行額が増となったため、経常収支比率は下降したものである。長引く景気低迷の影響により、引き続き厳しい財政状況が予想されるが、未収金対策や新たな財源確保に努めるとともに、はだの行革推進プランに基づく行財政改革を推進することで、歳出の抑制を図っていく。
類似団体平均及び神奈川県平均を約14,000円、全国平均を約28,000円と、大きく下回るとともに、対前年度比2,803円の減となった。この要因としては、前年度に比べ、地域手当支給率の変更(10%→6%)等に伴いその他手当が7.9%減となるとともに、デジタルテレビ整備の完了により備品購入費が78.9%減となったことなどが挙げられる。今後は、施設の老朽化が進むことによる維持補修費の増が見込まれるが、公共施設再配置計画を中心とした取組により、更なる経費節減に努めていく。
全国市平均を1.5ポイント上回るものの、類似団体平均との比較では1.0ポイント、前年度比を0.2ポイント下回った。これまでの人件費抑制の取組としては、平成18年度の給与体系の見直し(給料月額を平均4.8%引き下げ、中高年層の職員については更に2%引き下げ)に続き、平成22年4月からは、地域手当(支給率10%から6%へ引き下げ)、及び住居手当(持ち家、借家以外の者に対する支給を5,700円から2,800円に減額)の見直しを実施してきた。平成23年4月以降は前述の住居手当を廃止するなど、今後も適正な給与体系の確保に努めていく。
類似団体平均を0.24人上回っているものの、県平均を0.21人下回るとともに、前年度比0.14人の減となった。この要因としては、欠員補充や一時的な行政需要(全国植樹祭事業等)に対応するために職員数が1,120人に増加した平成21年度に対し、民間委託の拡大や退職者数の不補充等により、職員数を1,099人に削減したことによるものである。今後は、職員の資質向上に努め、人的資源を最大限有効に活用しながら、民間委託などを推進し、引き続き、人口や財政規模を踏まえた中での職員数の適正化に取り組んでいく。
公債費に準ずる債務負担行為に基づく支出が減少したこと、及び公債費等から控除する基準財政需要額に算入される市債元利償還金が増加したことにより、前年度に比べ、0.4ポイントの減となっている。主な要因としては、公債費に準ずる債務負担行為に基づく支出については、市庁舎用地・建物買収事業費の2.5億円が皆減となったこと、基準財政需要額に算入される市債元利償還金が、臨時財政対策債の発行増に伴い3.5億円の増となったことによる。類似団体平均と比較すると0.6ポイント上回っているが、全国平均を4.3ポイント、県内平均を5.6ポイントとそれぞれ下回っている。今後も厳しい財政状況が続くことが見込まれるが、市債発行額を元金償還の総額以下に抑制するという市の方針に基づき、健全性の維持に努めていく。
一般会計の地方債現在高が減少したこと、退職手当支給予定額が減少したこと、及び将来負担額から控除する地方債現在高等に係る基準財政需要額算入見込額が増加したことにより、前年度に比べ、11ポイントの減となっている。主な要因としては、一般会計の地方債については、市債発行額を元金償還の総額以下とする市の方針に基づき、地方債の償還が進み、地方債現在高が6.7億円の減となっていること、退職手当支給予定額が職員数の35人減及び新陳代謝により、6.4億円の減となったこと、及び臨時財政対策債の発行可能額の累増による交付税算入対象地方債の増により、地方債現在高等に係る基準財政需要額算入見込額が7.8億円の増となったことによる。類似団体平均と比較すると28ポイントも上回っているが、全国平均を16.4ポイント、県内平均を75.6ポイントとそれぞれ下回っている。今後も将来に渡る持続可能な行政経営の視点に立ち、より安定した行財政基盤の構築に努めて行く。
職員給が期末手当支給率の変更により414,009千円(6.0%)の減、地域手当支給率の変更(10%→6%)により181,436千円(7.9%)の減となったものの、退職金の大幅な増(403,640千円、36.9%)により、全体では81,647千円(0.8%)の増となっている。職員給については、職員数の減や職員の年齢構成の変化により近年は減少傾向にあるが、各手当の見直しをするなど、今後も更なる職員給の抑制に努めていく。
前年度に比べ、緊急雇用対策や固定資産の評価替え等に伴い、委託料が63,205千円、2.4%の増となったものの、小中学校におけるICT環境整備事業におけるデジタルテレビの整備完了等に伴い、維持補修費全体で138,645千円、78.9%の減となったことから、平成22年度は、物件費全体で46,840千円、0.9%の減となった。また、類似団体平均を2.3ポイント、県平均を0.9ポイント上回った。
近年の傾向どおり障害者自立支援法関係事業の利用者数の増などにより「社会福祉費」が221,877千円(10.1%)の増となったほか、子ども手当の創設などにより「児童福祉費」が1,879,016千円(53.1%)の大幅増、また、引き続く景気低迷の影響による生活保護世帯の増などにより「生活保護費」が173,359千円(7.0%)の増となるなど、全体では、対前年度比2,275,466千円(27.4%)と大幅な増となっている。今後も社会保障関係経費の増が見込まれるため、これに合わせて扶助費も増加していくものと推計している。
前年度に比べ、維持補修費全体では51,511千円、12.7%の減、繰出金全体で14,294千円、11.3%の増となり、類似団体平均を4.2ポイント、県平均を5.2ポイント上回った。繰出金が増となった要因は、国民健康保険加入者の高齢化及び医療技術の高度化により医療費が増加したこと、経済の低迷により療養給付費の増加率が税の増加率を上回ったことにより、国民健康保険事業特別会計への繰出金が対前年度比603,043千円の大幅増となったことによる。
前年度に比べ、補助費等全体では2,513,906千円、48.8%の減となり、類似団体平均を3.1ポイント、県平均を5.5ポイント下回った。補助費等が大幅な減となった要因は、定額給付金給付事業費の皆減(2,436,428千円)、還付金及び還付加算金の減(96,999千円)、秦野市伊勢原市環境衛生組合分担金の減(80,391千円)、プレミアム商品券発行事業補助金の皆減(44,874千円)などによるものである。
臨時財政対策債の元金償還開始に伴い、平成18年度から20年度までは年々増加してきたが、平成21年度は12年ぶりの減となった。平成22年度は、臨時財政対策債、減税補てん債、し尿希釈投入施設建設事業の元金償還が開始されたこと、また、据置期間が1年の縁故債(446,000千円)の元金償還の開始、公的資金補償金免除繰上償還(26,435千円)の実施などにより、元金償還額(141,080千円、3.8%増)の増が、利子償還額の減額分(56,773千円、8.2%減)を上回ったことから、公債費全体で84,307千円、1.9%の増となった。しかし、本市では近年、地方債の発行額を当年度の元金償還額以下に抑制する取組をしていることから、公債費の減少傾向は続くものと推計している。
前年度に比べ、退職者の増に伴い人件費が増、子ども手当の創設や生活保護費の増に伴い扶助費が増、国民健康保険特別会計への繰出金の増に伴い繰出金が増となったことにより、公債費以外全体で200,527千円、0.6%の増となった。引き続く景気の低迷の影響により、税収が減となる一方で、扶助費の増が続くことが見込まれることから、特別会計における事業の適正化を図り、普通会計からの繰出しを抑えるとともに、はだの行革推進プランに基づく行財政改革を推進することで、歳出の抑制に努めていく。
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