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消費税増税により地方消費税交付金が増になったこと等に伴い,基準財政収入額が増加した。また,地域経済・雇用対策費の補正係数及び単位費用の減等により基準財政需要額は減少した。過去3ヵ年の平均値である財政力指数は,前年度より0.02ポイント増加した。今後は景気動向により市税収入等に大きな影響を受けることが懸念されるが,事務事業の見直しなどによる経常経費の削減を進めることにより財政基盤の強化に努める。
歳入については,税連動交付金の減により全体としては経常一般財源等が約3億5,000万円の減となった。歳出については,公債費が減少したものの扶助費が増加したことにより経常経費充当一般財源が約1億6,100万円の増となった。経常収支比率は,近年は改善傾向にあったものの平成28年度は前年度と比較して2.0ポイント悪化した。
人件費については,定年退職者数増による退職手当の増や嘱託職員報酬の見直しに伴う増等により前年度比で増加している。物件費については,国立駅北口自転車駐車場借上料の減等により前年度比で減少している。類似団体の平均を上回っている状況にあるため,今後事務事業の見直しや,アウトソーシングの活用などを一層推進し,人件費及び物件費等の抑制を図っていく。
東日本大震災への対応として実施された国の給与削減措置の影響により,平成24年及び平成25年では数値が上昇したが,給与削減措置が終了したことで平成26年からは,再び類似団体平均値に近づく結果となっている。平成29年では,給料表の改定がなかったことなどによる減要素はあったが,新陳代謝や職種区分間の人事異動による職員構成の変動という増要因が大きく影響し,101.9となった。
「職員100人削減計画」を平成20年まで取り組んだ結果,124人の削減実績となった。また、平成22年2月策定の「職員数適正化計画」において、平成28年までの7カ年で毎年10人の削減を進めていくこととなったが,平成22年8月に年次計画を変更し、平成26年4月1日までに,平成21年度比マイナス70人を削減する内容に変更し達成している。平成28年度の人口千人当たり職員数は,4.99人となり,前年度と比較して0.08人改善している。
平成27年度と比較して,分母となる標準財政規模に係る標準税収入額等が増加し,分子となる元利償還金等も減少した。実質公債費比率は前年度と比較して0.6ポイント改善し,引き続きマイナス数値となっている。今後も国3・4・12号線整備事業などで新規事業債の発行が見込まれるが,引き続き地方債の借入については,慎重に検討していくと共に,繰上償還や借換えを積極的に活用して実質公債費比率及び地方債残高の減少に努める。
平成27年度と比較して,市債の残高や公営企業債等繰入見込額(下水道事業特別会計への繰出金)等が減額となった。結果,分子の充当可能財源の数値が将来負担額を上回り,今年度の将来負担比率は「数値なし」となった。今後も,国3・4・12号線整備事業や可燃ごみ共同処理事業といった大型事業を実施していくことから,経費の削減や地方債の発行抑制,適正な基金残高の確保に努め,財政健全化に向けた取組を進める。
28年度は,類似団体平均を2.3ポイント上回った。定年退職者数増による退職手当が増となっており,嘱託職員報酬が見直しに伴い増となっている。人件費全体では,前年度と比較して約3,100万円の増となり,比率は0.5ポイント悪化した。
28年度は,類似団体平均を2.3ポイント上回った。小学校給食調理業務委託料等の増により物件費全体で,前年度と比較して約1億700万円増加した。経常収支比率は,前年度と比較して0.7ポイント悪化した。引き続き,内部管理経費や施設維持管理経費等を見直し,経常経費の削減に取り組む。
28年度は,類似団体平均を0.9ポイント上回った。障害者関係給付費,新たな私立保育所開園に伴う保育所入所児委託料,生活保護費の増などにより扶助費全体で,前年度と比較して約1億8,400万円の増,0.9ポイント悪化した。他自治体に比べて保護率が低く,伸びも穏やかである生活保護費については,平成27年4月施行の被保護者就労支援事業等により被保護者の経済的自立を図っている。
28年度は,類似団体平均を1.4ポイント上回った。これは,繰出金の割合が大きいことが要因と考えられる。下水道事業特別会計への繰出金は公債費償還のピークを過ぎており,その影響により28年度は減額となっているが,依然として13億円を超える額となっている。また,介護保険特別会計への繰出金も増加している。
28年度は,類似団体平均を0.8ポイント下回った。私立保育所運営費補助金の増等により補助費等全体で,前年度と比較して約3,500万円の増となり,経常収支比率は0.3ポイント悪化した。市が交付している団体補助金について,国分寺市補助金等交付基準に基づき3年ごとに全件審査を実施し定期的な見直しを図ってきている。今後も継続して実施することにより,補助金支出の適正化を図る。
28年度は,類似団体平均を6.8ポイント下回った。公債費は,前年度と比較して約1,300万円の減,0.1ポイント悪化した。平成19年度から平成25年度までは臨時財政対策債の借入れを行っておらず,公債費の抑制に努めてきた。今後も引き続き,地方債の借入については慎重に検討し,地方債償還金の減少に取り組む。
28年度は前年度と比較して1.9ポイント悪化し,類似団体のなかでは9番目に高い数値となっている。扶助費については,生活保護費,新たな私立保育所開園に伴う保育所入所児委託料の増加などによって増となったが,今後も大幅な削減は見込めず,増加していくと考えられる。その他の経費については引き続き経費の縮減に取り組む。
25年度以降,充当可能財源等を構成する要素のうち充当可能基金が大幅な増額となっている。これは,基金残高のうち,他会計に貸付していたものを充当可能額に算入したことによるものである。結果として,将来負担額から充当可能財源等を引いて算出する将来負担比率の分子の数値がマイナスとなり,25年度以降の将来負担比率は「なし」となっている。実質公債費比率については,新規地方債の発行を抑制してきたことにより一貫して改善しており,27年度は初めてマイナス数値となっている。
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