立川市:公共下水道

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経営比較分析表(2016年度)

経営の健全性・効率性について

立川市は、①の「収益的収支比率」は93~94%と安定していますが、100%を少し下回っています。しかし、地方債償還金が平成29年度にピークを迎え、その後は減少していく傾向にあり、経費節減に努めていくことによって今後は回復が見込まれます。④の「企業債残高対事業規模比率」は、立川市は平成6年度末に下水道普及率100%を達成しているため、市債の返還による低減で平均値の半分以下であり年々減少傾向にあり良好な状況にあります。⑤の「経費回収率」は105~107%と安定しており、⑥の「汚水処理原価」は平成28年度においては平均値をわずかに上回っておりますが、健全な経営状況であると考えられます。⑦の「施設利用率」は平均を下回っていますが、現在稼働中の「錦町単独下水処理場」は今後「東京都流域下水道北多摩二号水再生センター」に編入される予定であり、施設の更新が無く老朽化していることから、利用率に余裕があることが必要であると考えます。⑧の水洗化率はほぼ100%に到達しています。以上の指標の分析結果から、立川市の経営の健全性・効率性ともに問題ないと考えます。

老朽化の状況について

立川市の下水道事業は、昭和30年度より単独公共下水道として単独処理区の事業に着手し、JR立川駅周辺を中心に整備を進め、昭和42年には錦町下水処理場の供用を開始しました。その後、人口増加による市街化に併せて、昭和52年から昭和55年にかけて多摩川上流処理区、北多摩一号処理区及び北多摩二号処理区の3つの処理区を、東京都の水再生センターを終末処理場とする流域関連公共下水道として事業に着手し、現在、4つの処理区となっています。管渠については、標準耐用年数(50年)を経過した下水道管が増加しつつあり、点検や調査により劣化状況を的確に把握し、その結果に基づき、ライフサイクルコストの最小化や事業費の平準化を考慮した計画的な老朽化対策である長寿命化事業を行っていきます。

全体総括

立川市の下水道事業は、現状では経営の健全性・効率性ともに問題ないと考えられます。一方、施設の老朽化対策は今後の課題となっています。今後は適正な施設管理と安定した下水道経営を図るため、固定資産台帳の整備を行い、平成32年度に公営企業会計への移行を予定しています。

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