経営の健全性・効率性について
経営の健全性を表す経常収支比率は前年度と比較すると100%を切っており、使用料で必要経費を賄う経費回収率も依然として低い値を保ったままである。また、どちらも類似団体及び全国平均値よりも低い水準であることから下水道使用料は適性であるとは言い難い。短期的債務に対する支払能力を示す流動比率については、類似団体及び全国平均値よりも高い水準であり、年々比率が高くなっていることから今後も低下しないよう注視していきたい。使用料収入に対する企業債残高の割合を示す企業債残高対事業規模比率については、類似団体及び全国平均値よりも高い水準である。汚水適性処理構想では平成36年までに市内の下水道管整備の概成を目指していることから、概成までには企業債の借入れが必要である。ただし、償還額以上の借入れは行わず企業債残高を減少させているところである。このため、比率については年々減少傾向にある。水洗化率については類似団体及び全国平均値より低い水準となっているが、供用開始区域を拡大中である。汚水処理原価についても資本費や維持管理費を含んだ汚水処理にかかる費用が高いため類似団体及び全国平均値よりも高い水準となっている。
老朽化の状況について
供用開始から31年となり平成29年度でストックマネジメントを委託したところである。その結果を踏まえて今後も更新計画を作成し、順次更新を行っていく予定である。
全体総括
公営企業に移行してから3年が経過したが、現在でも流山市は公共下水道事業の整備段階であり、年々向上させているが普及率、有収率が低くこのため経費回収率も類似団体及び全国平均値よりも低い水準である。経営戦略では平成36年までに新市街地及び既成市街地の下水道整備の概成を目指しており、平成37年以降は経営の安定が見込まれているところである。