経営の健全性・効率性について
経営の健全性を示す経常収支比率は100%を超えているものの、使用料で必要経費を賄う指標である経費回収率が前年度同様に依然低く、類似団体と比較しても低いことから下水道使用料が適正とは言い難いと考える。財務の安全性を示す流動比率は、類似団体より少し高い数値となっているが、100%を下回っている。しかし、区画整理に伴う企業債償還額がピークを迎えていることも影響している。企業債残高対事業規模比率は、前年度に引き続き類似団体より高い数値を示しているが、現在も下水道整備の途中であり、企業債の借入れは必要な財源となっている。そのような中、償還額よりも借入れをしないことで、企業債残高を減少させているところである。水洗化率についても、類似団体と比較して低いが供用開始区域を広げている段階のためでる。
老朽化の状況について
供用開始から30年となり平成29年度でストックマネジメントの委託をしたところである。その結果を踏まえ今後の更新計画を作成し、順次更新を行っていく予定である。
全体総括
公営企業へ移行し2年が経過したが、流山市は現在も公共下水道事業の整備段階であり、年々向上させているが、普及率はまだ85.21%である。そのため、類似団体と比較しても低い経費回収率となっている。現在、策定中の経営戦略により普及率の上昇と共に水洗化率も上昇し、ひいては下水道使用料も増加する見込みである。