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区画整理事業の進捗に伴う人口の増加(住民基本台帳人口で平成20年度から5年間で8%、約3.2千人の人口増加)により財政力指数は0.83となっている。類似団体平均及び埼玉県平均と比較すると高い数値となっている。平成19年度を境に町税の減収が続き、平成23年度から微増に転じるも、財政力指数は低下傾向。平成24年度における徴収率は93.1%(3年間で-0.2ポイント)と低下傾向であるため、現行の徴収率を上昇できるよう歳入確保に努める。
平成24年度歳入面では、地方税は微増ではあるが、地方交付税や臨時財政対策債が減額(対23年度比-2.6%)、地方特例交付金(対23年度比-42.6%)、歳出面では、子ども関係での支出が大きく、扶助費充当経費一般財源等(23年度比37.6%)の増、物件費充当経費一般財源等が(23年度比7.3%)と増加していることが大きな要因と考えられる。今後も、事務の効率化はもとより、経常経費の削減に努めるものとする。
人口1人当たり人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額が、類似団体平均を下回っているのは、平成23年度と比較し人件費及び物件費等の決算額は増額(人件費及び物件費は23年度対比1%程度の増、維持補修費は23年度対比12%増)となっているものの、年間400人を超える人口増による。今後も費用対効果の検討、コスト低減を図っていく。
類似団体との比較では2.8%上回っている。国との比較については、採用、退職による職員構成の変動や経験年数階層の変動等によるものが考えられる。引き続き数値の動向に注視し、適正化に努める。
区画整理事業の進捗から人口増加が続いているが、退職不補充を基本とした職員採用を抑えたことで類似団体平均値を下回っている。一方では人口増加に伴い行政需要は増し、職員一人ひとりに求められるものは多くなってきている状況。適材適所の職員配置や機構の見直しも検討しつつ、適正な行政サービスを維持するために、人件費関係経費全体を見直し、適正な定数管理を行う。
伊奈町の実質公債費比率については、類似団体平均値を上回ってはいるが、平成20年度以降毎年良化しており、平成23年度からは0.7ポイント良化した。区画整理事業の進捗による人口増加に伴う教育施設整備や道路等整備等の普通建設事業費に係る償還費は依然として続くが、今後の事業実施については選択と集中を行い、国県の補助金や交付税措置のある有利な起債を活用するなどして、極力起債に頼ることのない財政運営に努める。
将来負担比率については、地方債残高(対23年度比1.8%の減)、公営企業債等繰入見込み額(23年度比6.7%の減)の減や、充当可能財源等の増(対23年度比0.35%増)などの要因により、前年度より11.5ポイント良化した。しかしながら、類似団体平均からは大きく上回っていること、埼玉県平均よりも高い数値にあることから、財政調整基金比率(平成24年度基準財政規模費:6.45%)の向上等にも努め、将来負担比率を低下させる。
前年度数値より増えた要因としては退職手当負担金の増があげられる。町人口は、鈍化傾向ではあるものの増加している。一方、職員数の増員はなく、人口1000人当たりの職員数は類似団体平均よりも少ない。少数精鋭で行政運営にあたっている状況にあるが、行政需要が増えていく中で、適正な定員管理と人件費関係経費全体での検討を行う中、人件費の抑制にも努める。
類似団体平均値と比較すると、物件費に係る経常収支比率は高く、平成23、24年度と伸びてきている。指定管理制度導入による人件費から物件費へのシフト、需用費及び委託料が上昇傾向にある。今後も指定管理制度の活用が見込まれることから、人件費と物件費の動向に注視しつつ削減に努めたい。
類似団体平均値と比較すると、扶助費に係る経常収支比率は高く、23年度以降上昇傾向にある。待機児童の解消のため私立保育園運営事業費や福祉三医療費の増加が大きな要因となっている。容易に削減、圧縮は難しいが、上昇傾向に歯止めをかけられるよう努める。
類似団体平均値と比較すると、その他に係る経常収支比率は低い状況にある。数値は平成21年度から横ばいで推移しているが、平成24年度はやや増加した。小中学校やクリーンセンターをはじめとする公共施設の老朽化による維持補修費用の増加や、医療費増に伴う国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等への繰出金も増加要因と考えられる。今後も計画的な公共施設管理と医療費抑制につながる啓発等により、普通会計からの繰出金の抑制に努める。
類似団体平均値と比較すると、補助費等に係る経常収支比率は低くなっている。平成20年度以降、4.3%前後を推移している。負担金、補助金等の支出について適切に対応してきたことによる。引き続きこの数値を維持していくよう努める。
類似団体平均値と比較すると、公債費に係る経常収支比率は低い。平成17年度頃より、人口増加に伴い、小中学校施設整備等の普通建設事業が多く実施され、その分が公債費に反映されてきている。一方で教育施設整備以外の普通建設事業を抑制してきたこともあり、低い比率になっている。今後、臨時財政対策債の償還額が増えることが見込まれるため、安易な起債は避け、町債発行額の抑制に努める。
類似団体平均値と比較すると、公債費以外に係る経常収支比率は高くなっている。数値は平成23年度以降高くなってきており、平成24年度については類似団体平均値を上回った。経常経費充当一般財源等額の全体が増額となっている中で、公債費は0.4ポイント減、一方、人件費は0.3ポイントの増、扶助費は2.3ポイントの増、物件費は1.5ポイントの増、維持補修費及び補助費等はそれぞれ0.2ポイントの増、繰出金は0.3ポイントの増である。今後も財政硬直化を予防するため、経常経費充当一般財源の縮小に努めていく。
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