経営の健全性・効率性について
①経常収支比率料金改定の効果により100％を上回り、増加傾向です。類似団体と比較して同程度ですが、今後は使用水量が減少して使用料収入が減少することが見込まれ、長期的な視点で考えていく必要があります。③流動比率会計基準の見直しにより平成２６年度に200％を割り込みましたが、100％を大きく上回り適正な状態です。前年度に比べ、流動資産は増加し、流動負債は減少しています。④企業債残高対事業規模比率類似団体との比較し、かなり低い水準で、毎年企業債残高も減少しています。必要な更新が適切に実施できているか検証が必要です。⑤経費回収率平成21年度から平成24年度にかけて行った料金改定の効果等により、100％を上回るようになりました。今後も経費の削減に努め、更新財源等を確保できるよう、常に改善と確認を行うことが重要です。⑥汚水処理原価埼玉県の流域下水道へ支払う処理費用は、スケールメリットにより、類似団体と比べ安価に抑えられています。今後、県の処理単価に見直しがあると大きく影響を受けることになります。費用削減のため、不明水対策等を更に進める必要があります。⑧水洗化率類似団体と比較して、良好な数値となっています。使用料収入の確保、施設の有効利用の観点から、費用対効果を検証し、普及促進を進めます。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率類似団体との比較では同程度ですが、この２年間で数値が大きく増加しています。計画的な償却対象資産の更新が必要です。②管渠老朽化率平成27年度決算から管渠延長は、更新延長を除いた延長に改めました。類似団体と大きな差はありませんが、これから更新時期を迎える管渠が多く、老朽化率が高くなっていくことが見込まれています。計画的に更新を進めていく必要があります。③管渠改善率類似団体より改善割合は高いものの、老朽化が進行していくことも明らかなため、積極的に取り組んでいく必要があります。老朽管の状態を把握し、必要に応じて更新・改善ができるよう、調査・解析を進めていきます。また、実施にあたっての計画と財源確保について、検討を進める必要があります。
全体総括
現時点での経営状況は良いものの、財源の確保や長期的な更新計画等について再検討していく必要があります。※「1.経営の健全性・効率性について」の①③、「2.老朽化の現況について」の①における平成26年度の指標は、会計基準の見直しによる影響により大きく変動しています。
埼玉県 >>> 
2021年度