経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率は、98.88%と昨年に比べ若干下方気味ではありますが、過去4年間の状態をみるとおおむね100%を超えていることから、健全な状態であるといえますが、一般会計からの繰入金もあることから維持管理費の削減に努める必要があります。また⑤経費回収率及び⑥汚水処理原価については、浄化槽内の大規模な施設修繕等がH27年度にあったため一時的に高い水準となりましたが、現在では通常の水準に戻っています。しかし、規模が極めて小さいことから料金収入が少なく、施設の故障など修繕に係る費用が発生した場合は、一般会計繰入金に頼らざる得ない状況であります。料金収入を増やすことで一般会計繰入金に頼らず対応して行くことを目指しますが、⑧水洗化率が100%と全世帯に整備されており、⑦施設利用率は横ばいのままと予想されるため、料金収入の増加は見込めない状態であります。H3年に建設されており、設備の更新も必要になることから料金の見直しを視野に入れ、長期的な計画策定が課題である。
老朽化の状況について
平成3年に排水施設が建設され、管路については、今後10年間は耐用年数を超えないため当面の間は支障をきたすことはないと考えます。しかし、処理施設内の機器類については老朽化が進行しており、施設の修繕や機器の交換費用が発生してきています。今後、施設更新や大規模な修繕が必要となった場合の対応策を検討する必要があると考えます。
全体総括
現状の経営状態は良好といえるが、規模が小さく設備更新や修繕費用を料金収入で捻出することは非常に困難と判断します。将来的に、施設や管路の更新時期が訪れることになりますが、一般会計繰入金に頼らざる得ない状況になることが予想されます。可能な限り料金収入で対応できるよう長期的な計画策定が必要であり、料金の見直しも課題であります。