経営の健全性・効率性について
本市の簡易水道区域は、市総面積の2/3と広範囲であるが、給水人口の減少や節水器具等の普及により使用料収入が減少傾向にある。令和2年度の増加については、大規模畜産団地への接続によるもので、今後増加傾向となるとは考えにくい状況である。また、集落が点在し配水管等の管路延長が長いことから、建設改良費及び維持管理費が割高になっている。有収率についても、施設や管路の老朽化による施設修繕費や漏水等なかなか上げられない状況であり、厳しい経営環境にあることから、一般会計からの繰入金による補填を受けている状況である。
老朽化の状況について
区域内の総管路延長約120Kmの内、老朽化した管路約17Kmが未更新となっている。漏水箇所の主な原因がこの老朽管及びそこから分岐された給水管であるため、布設替えによる更新が必要である。限りある予算の中、工事費の節減を図るため、市道改良工事等に伴う工事を主体に進めているが、なかなか更新が進まない状況である。また、管路以外の施設に関しても高度経済成長期に整備されたものが残っており、維持管理費や修繕費が割高になる傾向にある。
全体総括
維持管理費の抑制に努めるほか、有収率の向上のため漏水箇所の早期発見、解消に配慮するとともに、県や市の道路改良などの同調工事を図り、工事費の抑制と管路更新延長の増加を図っていく。今後とも、安心安全な水道水の供給継続と経営の健全化を目指す。