経営の健全性・効率性について
経営状況は赤字状況が続いており、累積欠損金が他の類似団体と比べても多く、厳しい状況が続いています。しばらくの間施設の更新は行っておらず、修繕等で運営してきましたが、H28年度より生活基盤近代化事業により管路施設及び電気計装設備の更新を実施しております。これにより今後企業債償還金の増加となる見込みです。料金回収率は他の類似団体と比べ高くなっていますが、100%を下回っているため料金だけでは収入不足となっています。給水原価は他の類似団体よりも低くなっていますが、人口の減少や節水機器の影響に伴う収入の減、受水費や漏水修理等の維持管理費の増加によるものと考えられます。有収率については継続的に漏水調査や施設の更新を実施していますが、70%程度となっています。
老朽化の状況について
S55年度より管路施設の工事を開始し、H10~H12年に機器の更新及び和地区の一部の管路施設を更新していますが、その後は修繕で対応しています。しかし30年以上経過している管路もあり、漏水が増えている状況であります。H28年度からは生活基盤近代化事業により一部補助金を財源として配水管路及び電気計装の更新工事を実施しています。
全体総括
水道事業は重要なライフラインであり、住民生活に欠かすことのできないサービスです。水道水の安定供給を図るうえで、継続的な施設更新事業が必要ですが、人口減少に伴う料金収入の減少等による経営環境の悪化が予想されることから、中長期的な視点に立った更新整備計画の立案が必要となります。今後の更新計画・財政計画についてはR3に経営戦略の見直しを実施し、収入の増加に向け料金改定等を検討し、経営健全化の維持に向けて計画的に事業を進めていくことを目指します。