静岡市:簡易水道事業
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経営比較分析表(2023年度)
経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は、100%を上回り、類似団体平均を上回っている。またR4年度より7.34%改善した。増加の主な要因としては、前年度まで行われていた旧配水池の解体工事等がなく、固定資産除却費等が掛からなかった等が挙げられる。②累積欠損金比率は、R2年度に発生した欠損金がR4年度にて全て解消されているため0%となっている。また、R5年度に新たに発生した欠損金はない。③流動比率については、類似団体平均を下回っている。100%を下回る理由は、流動負債のうち次年度に償還する企業債の割合が大きいが、これに充てる財源を次年度に一般会計より繰入れるため、年度末時点で償還に充てる現金を持たないためである。また、元利償還金の増加に伴い流動負債が増加したため、R4年度から1.67%下回った。④企業債残高対給水収益比率は、類似団体平均を上回っている。これは本市の簡易水道事業の規模が小さく給水収益も少ない状況に対し、過去の建設改良工事等による残債が大きいためである。R4年度に比べ、企業債の償還が進んだため221.82%改善した。⑤料金回収率は類似団体平均を下回っている。これは、⑥のとおり給水原価が割高になるのに対し、給水料金を市街地と同額にしており供給単価が低いためである。年間総有収水量が減少したことによる供給単価の上昇等に伴い、R4年度に比べ0.89%改善した。⑥給水原価は、類似団体平均を上回っている。これは、本市簡易水道事業の有収水量に対して、過去の建設改良工事等による残債が大きく、償還金が大きいことが要因である。給水費用が減少したこと等からR4年度を37.53円下回った。⑦施設利用率は、類似団体平均を下回った。R4年度に比べ総配水量が増加したことにより0.57%増加した。引き続き適切な稼働状況を維持しつつ、今後の更新の際には、給水人口の減少等を踏まえながら施設・設備規模の適正化を図る。⑧有収率は、類似団体平均値を上回っている。総配水量の増加に対し有収水量が減少したため、R4年度を4.17%下回った。この原因は漏水によるものと考えられるため、漏水の早期発見及び早期修繕に努めることで有収率の向上を図る。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率については、減価償却の進行に伴い、R4年度に比べ3.29%増加した。②管路経年化率については、管路の更新がなくR4年度から増減はない。③管路更新率について、R5年度は更新がなかったため0%である。
全体総括
本市の簡易水道事業は小規模かつ山間部に位置しているため給水効率が悪く、維持管理に係る費用が給水収益を大きく上回り一般会計繰入金に頼らざるを得ない経営状況となっている。過去の残債も大きく、給水収益のみでの経営はきわめて困難な状況である。R4年度と比べ給水人口は41人減少し905人となり有収水量も減少していることから、経営はより厳しい状況となっている。そのような中で、R4年度にて予定されていた旧配水池等の解体工事が全て完了したことにより、固定資産除却費等が掛からなかったことから①経常収支比率がより改善した。一方で、⑧有収率の減少は漏水が原因と考えられる。今後は更なる管路漏水の早期発見・早期修繕等を行い、漏水量の抑制に努めることで、経営面の改善とともに有収率の改善を図る。