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地方財政ダッシュボード

沖縄県与那国町の財政状況(2012年度)

🏠与那国町

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2012年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少(平成25.3.31現在1,534人)や全国平均に並ぶ高齢化率(平成24年3月末20.2%)に加えて、島内に第一次産業の他に中心となる産業がないこと等により、財政基盤が弱く類似団体平均を下回る0.14ポイントとなっている。平成24年度末には、JTAジェット便が与那国路線から撤退したため入域観光客の減少、物流能力の低下、輸送コスト高騰等の問題が各業種において深刻な影響を及ぼしている。このような状況をからも、行政の責務は一層重要となるため、与那国町第4次総合計画に沿った施策を確実に実行し活力ある町づくりを展開しつつ、行政財政の効率化に努め財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、昨年度の86.5%から88.5%となり類似団体における順位も下がっている。近年退職者が多かったことから、職員の平均給与額が減少し人件費、公債費と共に経費減となったが、扶助費においては経費増となった。また、地方交付税に財源の多くを頼る当町において、普通交付税が減額となったことは大きく影響した。財政構造の弾力性を向上させるためにも、地方税の収入を上げるため即効性のある対策を実施する。特に、各業務において依然として多い状況にある未収金への対策を一層進める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たりの人件費、物件費等の決算額状況については、類似団体平均を大きく上回り601,026円となっている。昨年度に比較して、人件費、物件費共に減少したが、離島の離島という地理的な条件から、行政が担う住民サービスの範囲は広く、財政的な負担は厳しい。更に、年々減少する人口に対し人口一人当たりの職員数が類似団体と比較しても依然として突出した状況にあるが、福祉、教育等の各業務において住民サービスを維持するためには絶対的に必要な職員数である。今後は、指定管理者制度の活用や民間委託等を更に推進し、効率的な予算執行を実施し全体的な経常経費の抑制を継続していく。

ラスパイレス指数の分析欄

以前に実施した集中改革プラン平成17~平成19以降、ラスパイレス指数の変動は少なく、当該年度は89.7ポイントで類似団体においても、なお低水準となっている。しかしながら、経常経費比率に影響を及ぼすことも考慮し今後も人件費の抑制に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

現在職員数は、69人(本庁舎49人)となっており、人口の急激な減少により人口千人当たりの職員数を類似団体と比較すると突出して大きくなっている。主な要因は、本庁舎以外の施設に要する職員数が20人と大きな割合を占めており、保育所、幼稚園、共同調理場、空港管理等の単純に職員数を削減することが出来ない業務を抱えているためである。しかしながら、業務コスト抑制のための合理化等には、積極的に取り組み適切な職員数と住民サービスの維持とのバランスを判断しながら今後の対応に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は、類似団体平均を下回っている。しかしながら、平成24年度末で地方債の発行残高は普通会計において約28.6億円となっており増加傾向にある。今後、様々な公共施設の更新が必要となる現状から、公共施設等総合管理計画の策定を行い計画的な地方債の運用を実施し公債費の抑制に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は、昨年度57.5%から66.4%となり類似団体平均との比較では、更に開きが大きくなっている。当町の財政状況は、現金としての資産が他団体に比較しても極端に少なく、固定資産の更新に必要となる財源は、依然として地方債に頼らざるえない状況である。そのことからも、将来負担比率の抑制を図る対策として、固定資産台帳の分析を実施し長期的な事業計画の作成と共に、新たに起債計画を作成する。また、財政健全化に沿った管理に努めると共に、財政調整基金やその他の基金の継続的な積立を実施し、より一層の財政健全化に努める

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2012年度)

人件費の分析欄

ラスパイレス指数は、89.7ポイントと類似団体で最も低い値となっているが、人口千人当たりの職員数が類似団体平均と比較して高いために、経常収支比への影響も大きくなっている。しかしながら、行政が担う住民サービスの範囲は広いため、住民サービスを維持するためには安易に職員数を削減することが出来ないことから、今後は指定管理者制度の活用や民間委託等を更に推進し、効率的な予算執行を実施し全体的な人件費の抑制に取り組む。

物件費の分析欄

物件費について、平成19年度以降は類似団体平均を上回る状況である。主な要因としては、町が管理する本庁舎以外の公共施設が多く、施設の維持管理費に多くの経費を負担しているためである。しかしながら、予算の効率化と経費抑制に取り組んできたことで、微減ではあるが経費を減額することが出来た。今後も、効率的な予算執行に努め物件費の抑制を図る。

扶助費の分析欄

扶助費につては、類似団体平均を僅かに上回り2.9ポイントとなった。人口減少傾向を抑止するためには、住民が安心・安全に子どもを産み育てる環境を良くしていく必要がある。そのためにも、経費の効率的な執行に努めるとともに、十分な住民サービスの施策の実施に取り組む。

その他の分析欄

その他の経費に付いては、昨年度より1.7ポイント減少し、類似団体平均においても下回っている。その他の経費において、抑制を図れた要因は、特別会計への繰出金について見直しを図り、繰出金の減額を図れたことが大きい。今後も継続的な経費抑制に努める。

補助費等の分析欄

補助費については、類似団体平均を下回っている。しかしながら、平成24年度より執行された「沖縄振興特別推進市町村交付金」を活用した、ソフト事業が年々増加し予算に占める補助費等の額が増加するものと思われることから、事業の実施に併せて事業成果の評価も適切に判断し、効果的な予算の執行に努める。

公債費の分析欄

公債費については、類似団体平均と比較して、ほぼ同水準で推移しているが、今後、様々な公共施設の更新が必要となる現状から、公共施設等総合管理計画の策定を行い計画的な地方債の運用を実施し公債費の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経費は、昨年度より2.9ポイント上昇し、類似団体平均より上回り71.8ポイントとなった。主な要因としては、実質公債費率の減少によることが大きい。

実質収支比率等に係る経年分析(2012年度)

分析欄

実質収支比率は、20.78ポイントで、標準値とされている3%~5%より上回った状態である。しかし、自主財源比率は依然として厳しく依存財源に大きく影響される状態である。そのことからも、財政調整基金等の計画的な運用と継続的な積立を実施し財政健全化に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2012年度)

分析欄

公営企業会計を含む各特別会計において資金不足は発生しておらず、平成24年度決算値における連結実質赤字比率は、0.0%となっている。しかしながら、各特別会計においては、一般会計からの繰出金により対応する状況が、常態化しており、独立採算制の原則からして経営健全化へのより一層の努力が必要である。また、下水道施設については、年々維持管理経費が増加していくことが想定されることから接続率の向上への対策を強化し、事業収入の確保を図れるよう努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

実質公債費率は、早期健全化基準値の25%に対して8.7%と適正値となっている。算定の分子となる、元利償還金等の額は、地方債の計画的な執行により適正なバランスを保っている。しかし、公営会計事業における元利償還額が今後増加することが予測されることから、公営企業特別会計の経営健全化を促す必要ある。

将来負担比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

将来負担比率は、66.4%で前年度より8.9%増となったが、早期健全化基準値350%を大きく下回る適正値である。しかしながら、全会計における地方債残高は平成24年度末で約28億円となっており、より一層の財政健全化に努める必要がある。また、財政調整基金の残額は、継続的な基金積立により一定の額を確保出来ているが、自主財源比率は依然として厳しく、今後、様々な公共施設の更新が必要となる現状から、公共施設等総合管理計画の策定を行い計画的な財政調整基金の運用に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,