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地方財政ダッシュボード

福岡県柳川市の財政状況(2012年度)

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2012年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成24年度末28.1%)に加え、市の基幹産業が農漁業中心で企業が少なく、財政基盤が弱い地域であるため、類似団体平均を大きく下回っています。歳入においては、収納率の向上、企業誘致の調査研究、未利用財産の売却等を推進し、歳入の確保を図ります。また、歳出においては、職員数の削減(全会計で、平成17年4月から平成25年4月までに86人削減)、物件費の削減(平成22年度から平成26年度までに5.5%の削減)など、更なる行財政改革に努めるとともに、第1次柳川市総合計画に掲げた施策事業の優先度の高いものから着実に実施することにより、活力あるまちづくりの展開と共に財政の健全化を図ります。

経常収支比率の分析欄

平成24年度においては、前年度と比較して1.5%の増となっております。その要因は、人件費削減等により分子の経常経費一般財源所要額が減少したものの、固定資産税評価替え等の影響による市税減少といった分母の経常一般財源収入等の減少の方が、より大きかったことによるものです。今後も、第二次行財政改革大綱・実施計画に基づき、更なる行財政改革への取り組みを通じて、義務的経費の削減に努めます。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体平均と比較して低くなっているのは、主に人件費が要因となっています。人口1人あたりの人件費及び人件費に準ずる決算額が67,053円で、類似団体平均の74,257円を大きく下回っています。これは、人口1,000人あたり職員数が、類似団体の7.25人に対し、柳川市は6.67人と約9%低くなっているように、職員数が類似団体に比べ少ないことによるものです。

ラスパイレス指数の分析欄

前年度の108.2から0.2ポイント上がって108.4となりました。昨年度からの増減要因としては、昨年度昇給率が国家公務員に対して高くなっていること(0.1)、国と同様の昇給回復を行っていないこと(-0.1)、55歳超の管理職の給料額1.5%減額を行っていないこと(0.2)となっています。なお、国が削減措置を行っていなかった場合のラスパイレス指数は、100.1です。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成23年度の6.69人から平成24年度は6.67人へ減少しました。これは、定員削減計画(全会計)が順調に進んでいることが要因となっています。平成17年現在で602名の職員を平成27年までに81名削減し521人とすることとしていましたが、実際には平成25年4月1日現在516人で、今までで86名の削減となっています。

実質公債費比率の分析欄

類似団体より1.0%下回っており、また、本市の前年度比率より1.7%下がっています。この主な要因は、任意の繰上償還の実施による公債費の減や、本市の地方債残高の構成が、合併特例債や臨時財政対策債など交付税措置がより手厚い地方債へとシフトして算入公債費が増加しているためであり、今後もこの傾向は続く見込である。今後も、市債の借入にあたっては財政効率の高い地方債を取捨選択するなどして、地方債元利償還金に係る財政負担を適正規模に維持するよう努めます。

将来負担比率の分析欄

類似団体より11.6%下回っており、また、本市の前年度比率より6.7%下がっています。これは、算出の分子の構成要素のうち、将来負担額の増加要因である地方債現在高が前年度に比べて増加したものの、将来負担額の減少要因である充当可能基金や交付税算入見込額が増加したことにより将来負担額が減少したことによるものです。今後も、公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、健全な財政運営に努めます。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2012年度)

人件費の分析欄

人件費に係るものは、平成24年度において25.7%と全国平均及び類似団体平均と比較して高い水準にあります。昨年度よりはわずかにですが減少しています。また、定員削減計画は順調に進んでおり、平成23年度から平成24年度の職員数は6人減となっています。今後も給与制度の適正化を行うとともに、定員削減計画を通じて人件費を削減するよう努めます。

物件費の分析欄

需用費や委託料の節減を図った結果、前年度より0.2%減少しており、類似団体より0.8%低い水準にあります。今後も、経常経費節減に向けて、事務用品や光熱水費、委託料の内部管理経費について、事務の効率化と創意工夫による改善を進めます。また、施設の維持管理については、業務委託の際、費用対効果の検証を常に行うとともに、業務委託の仕様や契約方法の見直しを行い、長期継続契約などの活用により契約総額の削減を図ります。

扶助費の分析欄

介護・訓練等給付費、保育所運営費、生活保護費や介護給付費等が増加したことに加え、子ども手当から児童手当に移行したことに伴い、市負担額が増加したことも影響し、依然、類似団体平均を上回っている状況です。今後も、資格審査等を適正に行い、健全な財政運営に努めます。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、繰出金の増加が主な要因です。平成24年度においては、前年度と比較して1.1%上がっており、この要因は後期高齢者医療特別会計繰出金、介護保険広域連合負担金が増加したことによるものです。今後は、経常経費の節減を図るとともに、税や使用料、負担金の徴収をより強化すること等により、事業ごとの経営の健全化に努め、普通会計の負担額の軽減を図ります。

補助費等の分析欄

土地改良事業償還金補助金の終了等により、前年度より0.5%減少しており、類似団体より3.7%下回っています。今後も、補助金の交付にあたっては、十分な審査を行い、適正な運用を行っていきます。

公債費の分析欄

償還利子の減などにより公債費一般財源所要額が減少しているものの、経常的一般財源等収入が減額となったことから経常収支比率の構成比としては0.1%の増となっています。今後も、地方財政健全化法に基づく、実質公債費比率や将来負担比率などの各種財政指標に常に目配りを行い、地方債の借入にあたっては財政効率の高い地方債を取捨選択するなどして、地方債元利償還金に係る財政負担を適正規模に維持するよう努めます。

公債費以外の分析欄

前年度と比較して1.4%上がっていますが、類似団体平均より0.5%低い状況にあります。区分ごとの類似団体比較としては、物件費や補助費等については、類似団体平均を下回っていますが、人件費、扶助費、その他(主に繰出金)は平均を上回っている状況です。今後、普通交付税は平成27年度から始まる合併算定替の段階的削減のため、より厳しい財政運営を強いられます。このため、今後は、第二次柳川市行財政改革大綱を着実に実行することにより、財政基盤の強化を図り、より健全な財政運営を目指します。

実質収支比率等に係る経年分析(2012年度)

分析欄

・財政調整基金残高は、普通交付税や臨時財政対策債発行可能額の増加に伴い、決算剰余金も増加傾向にあるため、基金積立を継続的に行っています。・実質収支額は、平成21年度以降は、普通交付税、臨時財政対策債発行可能額の増加、各種臨時交付金等の影響で大幅に増加しております。平成24年度の実質収支額は約10億円です。・実質単年度収支は、黒字が続いており、平成24年度は約4億円となっています。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2012年度)

分析欄

老人保健特別会計(その他会計(赤字))については、国庫の繰上充用のため実質収支が赤字となっていましたが、それ以外の会計については、全て実質収支(公営企業は資金剰余額)は黒字となっています。また、各会計の実質収支(資金剰余額)の推移もおおむね一定で、今後もこの傾向は続く見込みです。【各会計の推移(単位:千円)】●水道事業会計(資金剰余額)平成201,317,548平成211,205,034平成221,329,384平成231,430,618平成241,538,782●一般会計平成20355,733平成21895,041平成22835,992平成231,209,861平成24946,911●下水道事業特別会計(資金剰余額)平成2021,574平成2165,094平成2292,674平成2377,237平成2449,136●国民健康保険特別会計平成2017,651平成2167,425平成228,907平成239,132平成24105,276●住宅新築資金等特別会計平成201,379平成212,693平成223,140平成233,467平成243,250●後期高齢者医療特別会計平成2010,979平成213,683平成222,512平成234,622平成245,144●公共用地先行取得等特別会計平成200平成210平成220平成230平成240●老人保健特別会計(その他会計(赤字))平成20-27,281平成21-835平成220平成230平成240

実質公債費比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

合併特例事業債及び臨時財政対策債の地方債借入額が増加しているため、「元利償還金」が増加傾向にありましたが、任意の繰上償還の影響で平成23年度、平成24年度と減少しています。地方債残高は約320億円から約340億円で推移していますが、より交付税算入率が高い上記2地方債(交付税算入率:「合併特例債」元利償還金の70%、「臨時財政対策債」元利償還金の100%)の割合が高くなっています。そのため、「実質公債費比率の分子(地方債に対する市の実質的な負担額)」は年々減少してています。今後も、上記2地方債の借入が中心となる見込みですから、「実質公債費比率の分子」も減少する見込みです。

将来負担比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

実質公債費比率の分析欄においても述べましたように、本市の地方債残高において、交付税算入率が高い「合併特例事業債」「臨時財政対策債」が占める割合が増加しています。その結果、将来負担額を下げる要因である「充当可能財源等」の「基準財政需要額算入見込額」が年々増加しています。この傾向は今後も続く見込みですので、「将来負担比率の分子」も減少傾向が続く見込みです。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,