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地方財政ダッシュボード

愛媛県久万高原町の財政状況(2010年度)

🏠久万高原町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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地方財政AI: RAGエンジン(試験中)※直近3年の文書で要約します。現在は質問文の変更はできません。

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2010年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や全国・県平均を大きく上回る高齢化率(平成23年3月末43.3%)に加え、基幹産業である農林業の低迷が依然として続いており、財政基盤が弱く全国市町村平均や類似団体を大きく下回っている。歳出面では、職階の短縮(7階層→5階層)、一般職の5%給与カット、特別職の一部報酬減等による人件費削減、歳入面においては、分担金・負担金の見直し、税・使用料の収納率の向上等に取組み、基盤整備の強化に努め、活力あるまちづくり・地域づくりを展開しつつ、財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

緩やかな減少傾向にあり、本年度は経済対策を目的とした臨時交付金を幅広く活用できたことから、前年度と比較して3.7ポイント減少し83.8ポイントとなっている。傾向としては、経常一般財源収入を大きく占める地方交付税は、約58億9千8百万円(平成18年度との比較で約9億1千5百万円の増額)となっており、地方交付税の増額が経常収支比率の算定を大きく左右している。このため、自主財源が確保できない本町にとっては、今後も財政構造の硬直化が進むことが懸念されている。これまでも、物件費(事務消耗品の一括管理)、補助金の全額削減や一部カット、更には人件費(一般職の5%の給与カット)等の歳出抑制を図ってきたが、今後においても人件費の減、公債費負担適正化計画による計画的な地方債発行等、義務的経費の抑制に努める一方で、地方税の収納率向上を図り、経常収支比率の増加を抑制し、財政構造の弾力化に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

主に人件費がその要因となり、全国市町村平均や愛媛県市町平均と比較しても約2倍以上の決算額、また昨年に引続き、類似団体の中でも一番高い水準となっている。これは、過疎化・高齢化・少子化等により人口減少に歯止めがきかず、その減少が人口1人当たり決算額数値を引き上げている。今後は民間でも実施可能な部分については、指定管理者制度の導入などにより委託化を推進、コストの低減を図っていく方針である。

ラスパイレス指数の分析欄

平成22年度においても、一般職の給与5%カットの実施が大きな要因となり、全国町村平均95.3を4.6ポイント下回る90.7となり、類似団体の中でも低い水準にある。今後は、一般職給与5%カットを解消することにしているため、給与水準は改善を見込んでいる。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成16年8月に町村合併、翌年1月に一部事務組合の解散に伴う職員の受入があったことから、職員数については、相当数の増となっていたが、その後は一般行政職員の採用凍結の実施、定年退職等により、減少を重ねてきたところである。しかしながら、依然として全国市町村平均、愛媛県市町平均との比較においては突出して職員が多く、人口1,000人当たり職員数は昨年に引続き類似団体の中では最も多い26.00人となっている。本町の面積は県下最大で、集落が点在していることからも行政効率が悪く、行政サービスの低下を招かないためには水準より多い職員数が必要であるといえるが、今後も定員適正化計画に基づき退職者の補充による計画的な採用、退職勧奨等により職員数の適正化を図っていく。

実質公債費比率の分析欄

地方交付税が約58億9千8百万円(平成18年度との比較で約9億1千5百万円の増額)であることに加え、普通建設事業費に係る地方債の償還に伴い、昨年度より2.0ポイント減少の17.5%となっているが、類似団体平均と比べ1.9ポイント、愛媛県市町平均で5.3ポイント、全国市町村平均にあっては7.0イントと大きく上回っている。事業計画の整理縮小を図るなど、起債依存型事業のあり方を見直しており、公債費負担適正化計画による計画的な地方債の発行を堅持することで、地方債の元利償還金の抑制を続けており、今後においても実質公債比率は改善される見通しである。

将来負担比率の分析欄

昨年度の将来負担比率140.1%と比較すると、35.2ポイント減少し104.9%となっている。これは、地方債の現在高が約9億2千万円、公営企業債等繰入見込額約3億5千万円などの減額が主な要因となっている。充当可能基金については、約6億8千万円の増額、分母となる標準財政規模約4億7千万円の増額などが大きく影響している。しかし、過疎化、高齢化、更には少子化等により人口減少に歯止めがきかず、全国市町村平均の79.7%、愛媛県市町平均の82.1%と比較しても依然として高い比率にある。今後も、公債費負担適正化計画による計画的な地方債の発行や、計画的な基金の積立などにより将来負担の減少に努める必要がある。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)

人件費の分析欄

集中改革プランに掲げた取組の実施に加え、平成22年度においても特別職給与の報酬一部減、一般職給与の5%カットの実施により、対前年で1.9ポイントの減となった。しかし、1,000人当たり職員数が類似団体の中では最多の26.00人と全国市町村平均や愛媛県市町平均と比較しても突出して多いために、経常収支比率の人件費が高くなっている。今後も、定員適正化計画等に基づき一般行政職の新規採用の抑制等計画的な定数管理により人件費の削減に努める。

物件費の分析欄

物件費は、平成19年度まで類似団体に比較し高止まりしていたが、平成20年度以降においては、類似団体と同程度の水準となった。また、平成21年度決算においても、集中管理を実施しコスト削減を図ったことなどから、0.9ポイント減の9.4%となったが、本年度は、臨時交付金の活用による影響によって僅かながら上昇している。本町の面積が県下最大の上、集落が点在しており、行政効率が悪いことなどから、需用費は増大し、また指定管理者制度の導入によって委託料が増加していることもあり、今後も大幅な費用削減は期待できない状況である。ゴミ・し尿処理施設等についての物件費管理については、管理委託料等が高費用となっており、更なるコスト削減に向けて取組む必要がある。

扶助費の分析欄

扶助費については、平成21年度までは横ばいに推移してきたが、平成22年度は、0.6ポイント増の2.7%となった。しかしながら、類似団体平均(3.7%)や全国市町村平均(10.4%)、愛媛県内市町平均(9.0%)と比較しても低い状況である。全国・県平均を大きく上回る高齢化率43.3%(平成23年3月末)といった状況から、今後においても医療費扶助等の増額は回避できず、ゆるやかな上昇が続くと思われる。今後も、各種手当への特別加算等の見直しを進めている。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、繰出金が他団体に比べて多いことが要因となっている。これまでに整備してきた簡水・下水施設の元利償還金や維持管理費として、特別会計への繰出金が必要となっており、国民健康保険や後期高齢者医療保険等の社会保障分野への繰出金も高齢化に伴い増加している。また、地域医療確保のため病院事業を運営しており、不採算分野への運営経費の繰出も行っている。今後、各事業の経費節減に努め、独立採算の原則に立ち返った料金の適正化を進めていく必要がある。

補助費等の分析欄

補助費については、徹底した補助見直し等により昨年度に引続き類似団体中最も低い5.9%となっており、全国市町村平均(10.1%)を大きく下回る状況となっている。しかしながら、目的別に見た場合は、民生や農林水産関係の単独補助交付金の比率が類似団体平均に比べ高くなっていることから、今後においても各種交付事業の適正な事業管理を行う必要がある。

公債費の分析欄

合併町村の地方債を引き継いだことにより地方債現在高が増加した影響で、地方債の元利償還金が膨らんだことから、類似団体平均(24.5%)や全国市町村平均(19.0%)と比較しても、24.5%と上回っている。さらに、下水道事業など公営企業債の元利償還金に係るものなど公債費に類似する経費を合わせても、平均を上回っており、公債費の負担は将来にわたる大きな重圧となっている。現在も厳しい財政運営が続いているが、公債費負担適正化計画による、地方債の新規発行を伴う普通建設事業の抑制を図っており、計画的な地方債残高の減少に努めている。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は横ばいに推移し、類似団体平均よりも、下回る状況を維持している。しかし、人件費をはじめ性質別に分析した場合には、改善を要する項目も見受けられることから、それぞれの状況に応じた対策に取り組む必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)

分析欄

対前年度比較による歳入は、約3億7千9百万円(3.6%)の増、歳出についても3億2百万円(3.0%)の増となり、歳入歳出差引額は、約6億9千万円となり、約7千7百万円(12.6%)の増となっている。平成20年度国の補正に伴う臨時交付金から続く経済対策が平成22年度においても引き続き実施されたことから、歳入歳出ともに前年度を超える増額決算となり、これまで必要性がありながらも十分な改善が進まなかった社会基盤施設、特に老朽化したインフラ改善へ効率的に臨時交付金を充当できたことが収支の増額に大きく影響している。実質収支は前年度対比で約1億4千7百万円(35.3%)の増、単年度収支は約1億4千7百万円の黒字収支となっている。財政調整基金は、本年度に関しては取崩しを行うことなく普通会計の運営を行うことができ、実質単年度収支は約3億4千9百万円の大幅な黒字に転じている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)

分析欄

特別会計は、全11会計とも黒字決算となっているが、一般会計からの繰入金(全特別会計で総額14億3千万円)によって収支の均衡が保たれている現状である。今後も安定的な運営を目指すべく、事業の効率化や利用料金の適正化、地方公営企業法適用の検討等を進めていく必要がある。企業会計である病院事業は、黒字決算となったが、独立採算を判断する基準となる医業収支は、医師不足による診療体制の縮小などの影響によって赤字となっている。介護保険施設事業についても、病院事業と同様、介護サービス事業収支が赤字となっており、利用者増につながる医療・介護サービスの向上に努めるとともに、人件費の抑制や経費節減等の経営改善を進めていく必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)

分析欄

実質公債比率は、前年度比2.0ポイント減の17.5%となった。減少となった要因は、分母によるところが大きく普通交付税が増額(対前年で4億4千6百万円の増額)されたことが最も大きい。今後は、計画的に進めてきた普通建設事業の抑制による公債費の適正化の効果が顕著に反映されることとなるため、普通会計の元利償還金の減少が比率の減少に大きく影響するものと見込んでいる。

将来負担比率(分子)の構造(2010年度)

分析欄

標準財政規模が増加しているのに対して将来負担額が大きく減少しているのが主な要因となっている。公債費負担を計画的に適正化してきているため、地方債現在高が大幅に減少し、その影響がもっとも大きくなっている。今後は、地方債の現在高だけでなく、債務負担支出予定額、公営企業への繰入見込額、退職手当負担見込額のいずれにおいても負担額の減少が見込まれている。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,