広島県尾道市の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
平成21年度を0.02ポイント下回り、0.62となった。本年度は基幹産業である造船業や大手企業の業績の改善により、法人市民税(21.2%増)が前年度より増加するなど景気の回復も見られたが、一方で個人市民税(7.4%減)や地方消費税交付金(0.2%減)などは減少しており、依然として厳しい財政状況となっている。今後とも、事務事業の見直しや建設事業の抑制による歳出削減と市税や使用料・手数料、財産収入といった自主財源の確保に努める。
財政構造の弾力性
平成21年度より5.7ポイントの改善となり、類似団体内で平均的な数値となった。改善要因としては、退職者増により人件費総額は増加したものの、職員数の減や経常一般財源の増加が大きく、人件費が32.4→30.0%、一般廃廃棄物処理事業債償還額等の減などにより公債費が22.5→20.2%となったことによる。今後少子高齢化が進み扶助費が増加していくことも踏まえて、退職者の一部不補充や建設事業の抑制等行財政改革に取り組むことにより、財政の弾力性の確保に努める。
人件費・物件費等の状況
退職者の一部不補充や事務事業見直し等により、前年度より改善はしているが、依然として高い状態であり、類似団体中最下位となっている。高額の原因として、ごみ処理、消防など広域ではなく市単独で行っている業務が多いことや、市立尾道大学を有していることが挙げられる。人件費の抑制や民間委託の推進等の行財政改革を継続し、健全化に努めていく。なお、尾道大学については、平成24年4月から公立大学法人化している。
給与水準(国との比較)
99.8で類似団体平均をやや上回っている。今後も、引き続き給与水準の適正化を努めていく。
定員管理の状況
9.07人で全国平均、広島県平均を上回っている。現在、定員適正化計画に沿って、持続可能な行政経営を実現するため、職員数の見直しを行っている。
公債費負担の状況
前年度と比べて1.5ポイントの改善となった。類似団体内では平均的な数値となっている。改善の要因として建設事業の抑制や繰上償還、合併地域の都市計画税の課税による特定財源の増加が挙げられる。今後も、新規事業の見直し等により新規発行債を必要最小限に抑え、財政健全化に努めていく。
将来負担の状況
前年度と比べて21.3ポイントの改善となった。。類似団体内では平均的な数値となっている。退職者の一部不補充や建設事業の抑制や交付税算入率の高い有利な起債を優先的に利用したこと及び繰上償還等による地方債残高の減少により、指標は改善している。今後、大学校舎建設や一般廃棄物処理施設改修、小中学校耐震化等の大規模事業が予定されているが、将来への負担が軽減されるよう、有利な起債の選択や新規事業の見直し等を図り、財政健全化に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
類似団体内で2番目に高い数値となっている。これは、ごみ処理、消防など広域ではなく市単独実施業務が多いことや、尾道大学を有していることなどの要因が挙げられる。人口1人あたりの人件費負担を見ると、類似団体平均を27.1%上回る結果となっている。今後は「定員適正化計画」及び「行財政改革大綱実勢計画」に沿って、事務事業の見直しによる削減や退職者の一部不補充等により、改善を目指す。なお、尾道大学については、平成24年4月より公立大学法人化している。
物件費
類似団体平均を下回っている。決算額ベースで平成18~20年度と比べて平成21、22年度と物件費が増加しているのは、緊急雇用対策が要因となっている。今後は、内部経費の抑制に努めるとともに、委託業務内容の見直し等を含め、民間活力等の積極的な活用をすすめ、効率的な行政サービスの提供を目指す。
扶助費
類似団体平均と比較すると7.8ポイントと低い水準にある。これは、生活保護率(千分率)が全国と比べて低いこと(尾道:11.15‰全国平均:15.30‰)や、保育所の直営比率が約2/3と高いために、結果として私立保育所にかかる扶助費が低いことが要因となっている。景気の悪化により生活保護世帯の増加が懸念されるが、今後も就労支援等により被保護者の自立助長に努める。また、保育所に関しては、幼・保一体化も含め、市民ニーズに合ったサービスが効率よく提供できるように、民間活力等の積極的な活用も図りながら取り組んでいく。
その他
類似団体平均と比較するとやや高い水準となっている。これは、高齢化率が高いことにより、介護保険事業や後期高齢者医療事業への繰出金が多いことや、下水道事業への経常繰出しが多いためである。また、施設の老朽化により維持補修費が年々増加傾向にある。公共施設の維持補修については、施設の必要性等を考慮し、統廃合を含めた施設のあり方について再検討をするとともに、長寿命化修繕計画に基づき、長期的な視点に立った修繕の実施に努める。
補助費等
類似団体平均と比較すると低い水準となっている。これは、一部事務組合で行っている事務が少ないことが影響している。しかし、平成24年4月に法人化した尾道大学への補助金(年平均約3.5億円の見込み)があることから平成24年度以降増加することが見込まれている。今後も、所期の目的を終えたものや効果が少ない補助について、廃止縮減を検討していく。
公債費
類似団体平均と比較すると、20.2ポイントとやや高い水準にある。これは、合併により一部事務組合の債務を継承したことから普通会計の直接償還額が多いためである。数値は、事業見直し等による新規発行債の抑制等により平成19年度以降、年々改善されている。一方実質公債費比率については、公営企業や一部事務組合などへの負担が低い水準になっているため、平均をやや上回る程度になっている。今後も、新市建設計画事業を含めた普通建設事業の必要性・費用対効果・事業規模等を再検討し、事業の優先順位付けを行う中で、事業費及び借入金の抑制を図る。
公債費以外
公債費以外の費用の中で、横断的に影響を持つものとして、普通建設事業費が挙げられる。類似団体平均でみると、平成22年度はかなり低い水準となっている。これは、平成22年1月に新市建設計画事業の一部事業について凍結や執行停止の方向性が決定されたことや、事業の見直しを徹底したことよる。しかし、平成23年度以降は小中学校の耐震化や大学校舎の建設、一般廃棄物処理施設改修等が控えており、増加が見込まれている。今後も、毎年度建設事業の見直しを行い、必要性や緊急性、適正な事業規模について総合的に判断し、事業を実施していく。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
平成18年度は、法人税の税収が見込みより伸びたことにより、実質収支、実質単年度収支ともに大きくプラスとなった。平成19年度は三位一体改革に伴う税源移譲により個人市民税は増収となったが、それに伴う地方交付税の削減や所得譲与税の廃止等一般財源が減少し、実質単年度収支がマイナスとなった。平成20年度以降は、実質収支、実質単年度収支ともにプラスを維持している。しかし、歳入に占める地方交付税の割合が3割強となっており、地方交付税の増減に大きく影響を受けるため、安定した歳入確保が課題となっている。今後も市税、使用料・手数料、財産収入といった自主財源の確保に努めていく。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
平成19年度以降黒字を維持している。今後も、事務の見直しや、徹底して経費を節減し、市民へ向け、効率的な行政サービスが行えるように努める。
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
平成19,20年度の元利償還金表記に合わせて特定財源を控除すると、平成21年度は7,049百万円、平成22年度は6,512百万円と、年度を経るごとに元利償還金の額は減少していることにより、比率が改善している。これは、事業の見直しによる新規発行債の抑制と、古い年度に借り入れた地方債の償還が終了していることが影響している。また、22年度については、合併地域の都市計画税の課税が始まり、特定財源の額を押し上げている(平成21年度:1,077百万円⇒平成22年度:1,401百万円)。今後も、新規事業の見直し等により新規発行債を必要最小限に抑え、一層の財政健全化に努めていく。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
繰上償還及び新規発行債の抑制に努め、着実に地方債現在高が減少していることにより、比率が改善している。また、退職者の一部不補充により職員数が減少していることにより退職手当負担額が減少している。また、基準財政需要額算入見込額については、新市建設計画事業の実施による合併特例債の増加や臨時財政対策債の増加などにより、増加している。今後も、「定員適正化計画」及び「行財政改革大綱実施計画」に沿って事業の見直し、定員管理、新規発行債の抑制等を通じて、財政の健全化に努めていく。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
広島県尾道市の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
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