兵庫県伊丹市の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
類似団体平均は下回っているが、全国・県下平均では平均を上回っている。長引く景気低迷による個人・法人関係の減収などに対応するため、今後とも定員適正化計画に基づく人件費の抑制や、新たに策定した伊丹市行財政プランの方針にもとづき歳出の徹底的な見直し等を実現するとともに、税収の徴収率向上対策を中心とする歳入確保に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率については、阪神淡路大震災の影響を受けた平成7年度に90%を超えて以降、平成8年度・平成9年度を除き、90%以上の高い水準で推移してきた。平成22年度においては、市内法人の合併に伴う市税の増収があったこと等を受け、一時的に88.3%まで改善したが、翌年度にその反動を受けることとなる。行財政プランにおいては、平成27年度までに95%以下に改善することを目標に掲げており、税収の徴収率向上対策を中心とする歳入確保、事務事業の抜本的な見直し等による経常経費の削減に努める。
人件費・物件費等の状況
類似団体や全国・県下平均より概ね良好である。主な要因としては、ごみ処理業務を一部事務組合で行っていることや、定員適正化計画に基づき人件費の抑制を図ったこと等が挙げられる。一部事務組合の人件費・物件費等に充てる負担金を合計した場合、人口1人当たりの金額は大幅に増加することになる。今後とも、人件費の抑制を図るとともに、伊丹市行財政プランに基づく事務事業の見直しや、指定管理者制度を活用すること等により物件費及び維持補修費の抑制に努める。
給与水準(国との比較)
本市では、昭和50年代の職員採用休止措置に伴う特異な職員年齢構成や、学歴によらず職員の能力・職務実績を重視した昇任管理を行なっていることなどの事情からラスパイレス指数は高い水準となっている。今後も職務・職責に応じた給与を基本として、給与水準の適正化に努める。
定員管理の状況
本市の数値は、昨年度数値から減少し5.89人となっており、類似団体の平均値(5.91人)とほぼ同水準の数値を示している。本市定員適正化計画における数値目標は、平成22年度2,000人であるが、1,975人となっており、目標を達成した。
公債費負担の状況
阪神淡路大震災の影響などもあり類似団体平均を下回ってはいるが、兵庫県下の市では最も低い水準を保っている。普通建設事業債の償還が減少している一方で、臨時財政対策債の償還額が大きく伸びていることから、元利償還金自体は横ばいとなっている。臨時財政対策債の償還は普通交付税で措置されていることから、実質公債費比率には影響を及ぼさないものの、キャッシュフローとして公債費全体を抑制するため、伊丹市行財政プランにおいて普通建設事業に伴う地方債発行額を単年度20億円以内とする目標を設定し、地方債発行抑制に努めている。
将来負担の状況
団塊の世代の大量退職に伴う職員の新陳代謝による退職手当負担見込み額の減少、企業債の償還が進捗したことから、将来負担額が抑えられている。また、充当可能財源においては、平成22年度中に市内法人の合併に伴う市税の増収を受け、財政調整基金に35.5億円の積立を措置したことなどから前年度に比べ大きく増加している。近年では、学校施設の耐震化等のため多くの地方債を発行したことや、臨時財政対策債発行額が大きく伸びていることを受け、地方債残高自体は増加しているが、補正予算債等交付税措置の手厚い地方債を活用することで将来負担額の軽減するなど、後世への負担を少しでも軽減するよう財政の健全化を図る。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
平成15年度から平成18年度まで給与抑制措置として全職員を対象に給与カット(給料、管理職手当、期末勤勉手当等)を実施。その後、平成18年度に特殊勤務手当の統廃合、平成19年度に給与構造改革を実施(給料表を平均4.8%引き下げ改定)。以降も、地域手当支給率の引き下げ(平成20年度に10%から8%、平成22年度に8%から6%)や住居手当の減額改定(平成22年度から平成24年度までの3ヵ年で月額7,500円減額)を実施するとともに、人事院勧告に沿った給与改定及び期末勤勉手当の年間支給割合の引き下げを行い、給与の適正化に努めている。組織の簡素化、事務事業の効率化・民間委託等の推進により、行政サービスの維持向上に努めながら人件費の縮減を図ってきたことと併せ、団塊の世代の退職等新陳代謝に伴う職員構成の変化により、人件費総額は、今後数年間にわたり漸減傾向に推移するもとの予測している。
物件費
物件費が類似団体に比べ低くなっている要因には、ごみ処理業務などを一部事務組合で行なっていることがある。その反面で、一部事務組合の物件費等に充てる負担金により補助費等が類似団体平均を上回る傾向が見られる。なお、平成22年度は市内法人の合併に伴う税収増の影響から相対的な比率の低下に繋がった。
扶助費
扶助費の増加要因としては、子ども手当の創設、生活保護費の額の増加、障害福祉サービス費の増加などが挙げられる。生活保護費や障害福祉サービス費については、資格審査等の適正化等を進めていくことで、今後財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。なお、平成22年度は市内法人の合併に伴う税収増の影響から相対的な比率の低下に繋がった。
その他
その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っている要因には、直営で行なっている交通事業の運営経費や、これまでに整備した下水道施設の維持管理経費として、公営企業会計への繰出が必要となっていることがある。また、国民健康保険事業会計の財政状況の悪化に伴い赤字補填的な繰出金の増加も要因として挙げられる。平成21年度から比率が低くなった理由として、下水道事業の会計制度の移行(特別会計から公営企業会計へ)に伴い、繰出金から補助費へと支出の性質替が行なわれたことがある。なお、平成22年度は市内法人の合併に伴う税収増の影響から相対的な比率の低下に繋がった。
補助費等
補助費等が類似団体に比べ高くなってる要因には、ごみ処理業務などを一部事務組合で行なっていることがある。また、平成21年度から比率が高くなった理由として、下水道事業の会計制度の移行(特別会計から公営企業会計へ)に伴い、繰出金から補助費へと支出の性質替が行なわれたことがある。なお、平成22年度は市内法人の合併に伴う税収増の影響から相対的な比率の低下に繋がった。
公債費
阪神・淡路大震災の災害復旧事業債の償還が進捗する一方で、臨時財政対策債の償還額が大きく伸びていることから、公債費の元利償還金自体は横ばいとなっている。平成22年度においては、満期一括償還の地方債に4億円の借換債を充当したことと、市内法人の合併に伴う税収増の影響から比率が低下した。伊丹市行財政プランにもとづき、普通建設事業に伴う地方債発行額を単年度20億円以内とするなど地方債発行抑制に努め、平成27年度までに一般会計の地方債残高を阪神・淡路大震災依然の水準まで引き下げるよう努める。
公債費以外
人件費の削減、扶助費の増加など、個々の経費に関して増減はあるものの、平成22年度は市内法人の合併に伴う税収増の影響から、全体経費とも相対的に比率が低下した。これはあくまで一時的なものであり、翌年度にその反動を受けることとなる。今後とも伊丹市行財政プランの着実な進捗管理により、平成27年度までに経常収支比率を目標値である95%以下に改善するよう努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
市内法人の合併に伴う市税の増収があったことを受け、次年度の地方交付税の減少への対応を含め、35.5億円の財政調整基金積立を措置した結果、基金残高は前年度に比し大きく増加した。また、歳入では市税の増収や消費税交付金の増、歳出では普通建設事業の入札残が多かったことなどにより実質収支においても前年度から大きく伸びた。今後は、財政基金残高を維持しつつ、歳入の確保に努めるなど健全化への取り組みを着実に実行することで、実質収支の黒字を確保していく。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
連結実質赤字比率では、国民健康保険会計の赤字を普通会計が、宮ノ前地区地下駐車場会計の赤字を競艇事業会計が補填している構図が続いている。国民健康保険会計の慢性的な赤字を抜本的に見直すため、次年度以降2年間で一般会計より健全化対策として8.5億円の繰出を行う予定である。宮ノ前地下駐車場会計においては、料金設定の基礎となる施設の耐用年数と起債の償還年限とに差があるため、年々赤字幅が大きくなっている。起債の償還が減少する平成30年度からは単年度収支が黒字化するため、実質収支も改善に向かう見込みである。一方、早期に健全化に着手するため、他の駐車場事業との統合も視野に入れた検討を始めることとしている。
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
普通建設事業債にかかる償還が減少している一方で、臨時財政対策債の償還額が大きく伸びていることから、元利償還金自体は横ばいとなっている。臨時財政対策債の償還は普通交付税で措置されていることから、実質公債費比率には影響を及ぼさないものの、キャッシュフローとして公債費全体を抑制するため、普通建設事業に伴う地方債発行額を単年度20億円以内とするなど、地方債発行抑制に努めている。実質公債費比率は阪神淡路大震災の影響も残っているものの、兵庫県下の市では最も低い水準を保っている。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
平成23年度中に学校施設の耐震化率100%を達成するため、近年多くの地方債を発行したことや、臨時財政対策債発行額が大きく伸びていることを受け、地方債残高が増加しているものが、学校施設の耐震化は補正予算債など、交付税措置の手厚い地方債を活用することで、将来負担を軽減している。一方、企業債の償還が進んでいることや、職員の新陳代謝による退職手当負担見込み額の減少を受け将来負担額は減少傾向にある。充当可能財源においては、市内法人の合併に伴う市税の増収を受け、財政調整基金に35.5億円の積立を措置したことなどから前年度に比べ大きく増加している。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
兵庫県伊丹市の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
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