兵庫県：加古川医療センターの経営状況（2021年度）

地域において担っている役割

地域の基幹病院として、当医療センター開設時に定めた５つの政策医療を提供するとともに、地域のニーズも踏まえ、内科、外科、整形外科等主要診療科を中心に診療機能の拡大を図りつつ高度専門医療を提供する。（５つの政策医療）①３次救急医療②生活習慣病医療③１類・２類感染症医療④神経難病医療⑤緩和ケア医療上記に加え、令和２年４月に新型コロナウイルス感染症拠点病院に位置づけられている。④

経常収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	98.5	98.8	96.0	97.0	101.2	101.2	99.0	99.2	112.1	112.8
類似団体内平均値（％）	99.4	99.0	97.7	98.0	97.2	97.0	97.8	97.0	102.4	107.2

医業収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	94.7	92.3	83.5	86.2	90.7	91.3	87.7	88.5	65.3	74.2
類似団体内平均値（％）	92.6	92.2	90.2	91.1	90.1	89.6	89.7	89.3	84.1	86.3

修正医業収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）							84.7	85.6	62.4	71.5
類似団体内平均値（％）							86.7	86.5	81.4	83.7

累積欠損金比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	134.4	137.0	108.8	103.6	96.4	93.2	98.5	98.2	116.2	73.8
類似団体内平均値（％）	63.8	62.5	57.6	53.6	59.7	62.6	60.6	61.1	61.3	51.3

病床利用率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	86.2	84.2	81.1	83.0	83.8	81.7	77.8	81.4	44.6	52.1
類似団体内平均値（％）	70.6	70.5	70.6	71.3	72.6	73.5	74.1	74.4	66.5	66.8

入院患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（円）	59125.0	59419.0	59426.0	63314.0	65855.0	65582.0	66424.0	64262.0	76357.0	88497.0
類似団体内平均値（円）	45929.0	48203.0	48941.0	50413.0	50510.0	50958.0	52405.0	53523.0	57368.0	59838.0

外来患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（円）	15360.0	15560.0	16129.0	16682.0	17301.0	18640.0	18476.0	19257.0	20909.0	21686.0
類似団体内平均値（円）	11409.0	11941.0	12272.0	13096.0	13552.0	13792.0	14290.0	15111.0	15986.0	16421.0

職員給与費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	55.2	55.7	58.2	55.2	56.6	57.1	59.1	57.8	85.7	73.4
類似団体内平均値（％）	54.8	54.9	56.4	55.6	56.7	56.9	57.0	57.0	62.9	60.6

材料費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	24.7	25.6	25.7	28.1	27.5	27.9	27.6	27.6	30.8	28.2
類似団体内平均値（％）	23.0	23.6	23.5	24.3	24.2	24.2	24.0	24.5	24.9	25.2

経営の健全性・効率性について

令和３年度は、一部病棟の休止等により新型コロナウイルス感染症患者に対応しながら、救急の受入れ制限の緩和等通常診療の回復に努めた結果、病床利用率は類似病院平均は下回ったものの前年度に比べて患者数は増加し、医業収益も増加した。一方、収益増加に連動した材料費の増加、新型コロナウイルス感染症対応による給与費や経費の増加により医業費用も前年度に比べて増加することとなったが、医業収支比率、経常収支比率ともに前年度から上昇した。

有形固定資産減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	13.5	16.4	36.8	41.9	43.7	40.8	45.4	48.1	48.9	52.9
類似団体内平均値（％）	45.5	45.8	48.9	50.3	49.8	50.9	51.9	52.9	54.3	54.9

器械備品減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	28.4	32.3	68.9	74.4	76.0	59.3	65.7	65.8	63.4	65.7
類似団体内平均値（％）	62.5	59.9	65.4	65.7	65.0	66.8	68.2	69.4	69.9	68.8

１床当たり有形固定資産

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（円）	47629380.0	49491830.0	49700184.0	50346816.0	54074082.0	54199932.0	54283190.0	54964320.0	58374391.0	59450419.0
類似団体内平均値（円）	39169586.0	40264615.0	41593368.0	42578034.0	45645830.0	47082778.0	48918364.0	49696718.0	50234873.0	50294422.0

老朽化の状況について

令和３年度の「有形固定資産減価償却率」「器械備品減価償却率」については、いずれも類似病院を下回っているものの、平成21年度当医療センター開設時及びそれ以前に整備した機械備品について、耐用年数を超過したものが増加傾向にあることから、早急な更新が必要な状況となっている。

全体総括

新型コロナウイルス感染症対応に加えて、通常診療の回復に努めた結果、経常損益、純損益ともに令和２年度から改善となった。しかしながら、診療体制が新型コロナウイルス患者の動向により大きく左右される状況は継続しており、効果的な経営改善対策を実施できない状況である。引き続き、病棟の機動的運用を行うことで患者の柔軟な受入れ体制を維持しつつ、経営改善についても取り組んでいく。