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地方財政ダッシュボード

石川県珠洲市の財政状況(2011年度)

🏠珠洲市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2011年度)

財政力指数の分析欄

類似団体内順位では下位で推移しているが、これは自主財源が少なく、財源を地方交付税等に依存していることを意味する。実際に歳入に占める交付税の割合は48.8%と非常に高く、国の動向に左右されやすい財政構造となっている。一方で過疎と高齢化などにより住民税は減少傾向にあり、固定資産税についても地価の下落により同様である。今後は悪質な税滞納者には回収を強化するほか、新規企業の創業支援、風力・太陽光等新エネルギー施設の導入促進、世界農業遺産の活用、また、能登有料道路の無料化を契機に、地域経済のより一層の活性化を図り、自主財源の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

平成16年度には100%を超えていたものの、17年度から実施した行財政改革により減少し、一定の効果を示す。21年度には97.3%まで上昇したが、22年度に新たな行財政改革プランを策定し、適正な予算執行に努め、補助費等の削減を行った。また、公債費においては新規借入の抑制、繰上償還などを行い、地方債残高の減少を図った。しかし、依然として交付税の動向に左右される状況には変わりはないことから、今後も人件費や公債費等、義務的経費の着実な改善に努めていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

平成23年度における人口一人当たりの人件費は92,103円(前年度比+1,212円)である。これまでは平成17年度策定の行財政改革大綱に基づき、退職者不補充をはじめとする組織のスリム化を実施してきたが、職員構成が高齢化したため増加した。今後は適正な職員数、職員構成の管理に努める。また、人口一人当たりの物件費・維持補修費は79,313円(前年度比+4,508円)となっている。施設の維持修繕等については、適切な管理のもとコスト削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

平成23年度おける数値は102.8となっているが、これは国家公務員の時限的な給与改定特例法による措置があっためである。この措置が無いとした場合の値は95.0となった。従来から給与水準は低い状態であったが、近年の退職者不補充により職員構成が高齢化し、指数が上昇したためである。今後も適正な人件費を維持するように努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

従来から広大な面積に対応するための施設の維持管理に必要な職員配置など、本市特有の事情もあり、類似団体平均を上回る状況である。平成17年度策定の行財政改革大綱に基づき,退職者不補充による職員数の削減(平成17~21で91人)を実施し、平成23年度は前年より9名減の208人となった。今後も類似団体平均を目標に、行政規模に見合った職員数となるよう引き続き努める。

実質公債費比率の分析欄

平成23年度は17.9%となり前年度の19.3%から減少したものの依然として高水準で推移している。一部事務組合への負担金、公営企業への繰出金が大きなウェイトを占めている。平成11年度以降に実施した大型事業の償還がピークを越えたこと等が減少の要因である。今後は交付税措置の高い起債の割合を増やすほか、事業においても内容を精査し、緊急度や住民ニーズを的確に把握することで、地方債の新規発行や基準外繰出の抑制に努める。

将来負担比率の分析欄

前年度の103.8%から95.7%と8.1%減少した。主な要因としては、主な要因としては、一般会計の地方債残高の減のほか、財政調整基金の積み立てによる充当可能基金の増額等が挙げられる。一方では水道・下水道の地方債現在高は増加傾向にあり、今後も普通建設事業の圧縮、新発債の発行抑制を継続し、健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2011年度)

人件費の分析欄

経常収支比率における人件費の割合は、20.5%と前年度より0.9%増加している。これまでは、平成17年度から実施してきた行財政改革大綱に基づき、退職者不補充による職員数の削減や各手当の削減を実施してきた結果により減少してきたが、23年度は退職者不補充の影響により職員構成が高齢化しため増加した。今後も適正な人件費を維持するよう努める。

物件費の分析欄

経常収支比率における物件費の割合は6.7%となっており、類似団体平均を下回っている。ここ数年間は臨時・嘱託職員の増により増加傾向にあるが、23年度においては、委託料の減により減少している。今後も歳出の削減に努める。

扶助費の分析欄

経常収支比率における扶助費の割合は3.0%で、類似団内の中で最も低い数値となっている。最大の要因は少子高齢化による影響である。ここ数年、本市の出生数は年間100人を切り、逆に高齢化率では県内で一番高くなっている。このことから老人福祉費では類似団体平均を上回るが、児童福祉費では類似団体平均を大きく下回る結果となっている。社会構造上、この数値が大きく変動することは考えにくく、引き続き適正な執行に努める。

その他の分析欄

経常収支比率におけるその他の割合が類団平均を上回っているのは、繰出金が主な要因である。中でも特別会計への繰出金増加が顕著であり、公共下水道では27年度まで面整備が行われるため、多額の繰出金が見込まれる。また、高齢化の進む本市において、介護保険や後期高齢者への繰出しも増加している。社会構造上、やむを得ない部分であるが、下水道事業等とも併せ、財政の健全化に努める。

補助費等の分析欄

経常収支比率における補助費等の割合は類団平均を上回っている。要因としては奥能登クリーン組合への負担金、水道事業会計への補助金、病院事業会計への負担金・補助金が主な要因となっている。クリーン組合では平成18年度からの施設の建設に係る元金償還が開始され、引き続き高水準で推移する見込みである(負担金は平成29迄)。水道会計では19年度繰上償還による資本費の減、病院会計では繰出し基準に沿った繰出し金が増している。各種団体への運営補助等は17年度から実施してきた行財政改革に基づき、引き続き抑制に努める。

公債費の分析欄

経常収支比率における公債費の割合は21.2%で、類似団体平均を上回っているものの、ここ数年は確実に減少傾向にある。公的資金補償金免除繰上償還等を行い、新発債については交付税措置の高い起債の選択や借入総額の抑制を行ってきた結果である。今後も事業計画等において事業の緊急性や優先度を考慮しながら、有利な起債の選択や新規発行の抑制に努め、公債費負担の適正化を図っていく。

公債費以外の分析欄

公債費の負担割合は類似団体平均とほぼ同水準であるが、高水準で移行見込の補助費等や下水道特会への繰出し等の負担割合が高くなっている。今後もできる限り経常経費の削減に努め、公営企業等へ効率のよい運営を求める。

実質収支比率等に係る経年分析(2011年度)

分析欄

H15以降、国の三位一体の改革により交付税は大幅減となったが、H17に集中改革プランを策定・実施し、健全化への取り組みを開始した。H18~20にかけて人件費は約1割の削減に過ぎず、加えてH19、20には繰上償還を実施したことで公債費が増加し、実質収支悪化の要因となった。一方でH21~22にかけては人件費がH18と比べ約3/4にまで削減でき、歳入ではH22に交付税が大幅に増加したことが実質収支額好転の大きな要因である。H23については、補助費、繰出金等の減少により実質収支額が増加した。今後も定員適正化による人件費縮減や有利な起債の選択による公債費抑制に努め、収支改善を図っていく。財政調整基金については行革効果もありH18以降取崩すことなく、積立を継続している。(H181,046百万円→H231,653百万円)

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2011年度)

分析欄

過去5年間、全会計において実質赤字は発生していない。構成のうち上位3会計は①病院事業会計、②水道事業会計、③一般会計となっている。H23資金不足額については病院会計で-1,758百万円、水道会計で-1,190百万円。病院会計ではH20に診療報酬改定から収支状況が悪化し収益的収支-255。同年病院改革プランを策定。H22には改革プランの効果もあり、収益的収支が好転(-27)。現金を含めた流動資産はH19-1,946百万円、H20-1,752、H21-1,930、H22-1,992、H23-2,157で推移。水道会計ではH19~21にかけて補償金免除繰上償還を実施(H19-376百万円、H20-336、H21-394)。それに伴い現金預金が減少し、H21までは流動資産は減少しているが、H23には1,277百万円となった。今後も積み増しが見込める。一般会計についても、実質収支の増加により標準財政規模比が増加(H23-6.65、前年比+1.24)。今後数年間は交付税の大幅な減額がない限り、安定した運営が可能。余裕資金は繰上償還や消防庁舎建設資金に投資。

実質公債費比率(分子)の構造(2011年度)

分析欄

元利償還金(普通会計)についてはH21をピークに減少している。H23においては1,616百万円、前年比-137百万円となった。主な要因はH10地総債・H11自治振の償還終了(-19.7)、H7一般公共・臨道債の償還終了(-18.3)等。公営企業繰入金減少。主な理由として、水道会計の繰上償還による資本費減に伴う高料金対策繰出金の減(-24.2)。組合関係負担金はほぼ横ばいの194百万円。奥能登クリーン組合への負担はH29まで継続。これらから都市計画税充当額147百万円を控除し、実質公債費比率の分子は847百万円(前年比-137)。今後も繰上償還の実施や交付税措置の有利な起債を選択し、比率低減に努力。

将来負担比率(分子)の構造(2011年度)

分析欄

将来負担額は年々減少傾向であるが、これはH19~23にかけて実施した繰上償還による普通会計地方債残高の減(-523百万円)や財政調整基金(+202)、消防庁舎建設準備基金(+300)等の積立による充当基金の増額が挙げられる。企業会計については、病院で「準元金/元金」の割合増(+63)、水道では、未普及解消事業に係る新発債の増(+91.2)等がマイナス要因となっている。今後も公債費等義務的経費の削減を中心とする行政改革を進め、財政の健全化に努力する。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,