群馬県藤岡市の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
法人市民税がこれまでの景気低迷からの回復により前年度比約36.2%の伸びであったが、給与に反映するまでに至らず個人市民税が前年度比約8.2%落ち込み、地方税全体では約0.7%の減少となった。指数としては昨年度を下回ったものの、0.68と類似団体平均より上回っている。しかし、単年度では低下傾向(H21:0.635、H22:0.625)にあるため、市税の収納率向上対策への積極的な取り組みや受益者負担の適正化として、使用料等の見直しにより歳入確保に努める。
財政構造の弾力性
地方税全体では減となったものの、地方交付税の大幅増により歳入増となった。歳出では、定年退職者数が減となったことにより退職手当が減となったことや、公債費が一時的に減となったことにより7.3%改善された。類似団体と比べほぼ同水準となったが、今後は景気の持ち直しによる個人市民税の増も期待されるところではあるが、下降しつつある市税全般の徴収率の向上を図り歳入を確保するとともに、今後の退職者増による退職手当の増加を見据える必要がある。また、行政改革推進プランに基づき変化する社会情勢を考慮しつつ事務事業を見直し、定員管理・給与の適正化として平成22年4月1日から平成28年4月1日までの6年間に6%(29人)の削減を目標として経常経費の縮減に努める。
人件費・物件費等の状況
前年度に比べ減少している要因として、今年度が退職者の谷間の年であり、退職手当が大幅に減となったことが挙げられる。類似団体と比べても大幅に低くなっている要因としては、藤岡市内に27ある幼稚園・保育園のうち24園を民間で行っていることが影響している。今後も各方面の民間活力導入を推進し、集中改革プラン等により適切な事業実施や自治体事業のあり方を検討する。また、市有施設の老朽化により維持補修費が増加傾向にあるため、今後施設の統廃合も含めて検討し、歳出の抑制に向けた取り組みをする必要がある。
給与水準(国との比較)
これまで給与の適正化に努めてきたため、類似団体同水準である97.8となっている。引き続き、行政改革推進プランの取り組みとして、時間外勤務の代休取得を促進するなどの手当削減を進めるとともに、定員適正化計画に基づく特別会計を含めた人員の適正化に努める。
定員管理の状況
集中改革プランの適正化計画に基づく職員削減や組織改編等の実施、団塊世代の退職に伴う新規採用の抑制により6.03人と類似団体平均を大きく下回っている。今後は、民間活力導入の推進及び実施検証を行うとともに、平成22年度策定の行政改革推進プランに基づき、医療や介護施設においては質の高いサービスを提供するため6年間に8人の増員を目指すなど行政運営に支障のないよう十分配慮した上で、鬼石病院を除いた職員数を6年間で6%(29人)削減を目標とし、適正な定員管理を行っていく。
公債費負担の状況
平成19年度から始まった小中学校の耐震補強大規模改修事業、平成20年度には総合学習センター建設事業が始まり地方債残高は増加しているが、合併特例事業債や臨時財政対策債などの交付税措置の高いメニューを活用していることにより、10.2%と類似団体平均を下回っている。また、平成19年度から平成21年度に行った公的資金補償金免除繰上償還の影響もあり平成22年度の公債費は減少につなげているが、平成23年度以降は一般会計公債費の伸びが大きくなり、公営企業等の公債費繰出金にあたる準元利償還金が算入されることから、特に下水道事業のインフラ整備や病院事業の医
将来負担の状況
51.1%と類似団体を下回っている要因として、人口千人当たり職員数が類似団体よりも下回っていることからもわかるとおり、退職手当負担見込額が小さいことや、土地開発公社や第三セクター等の経営状況が良いことから、負債額等負担見込額が小さいことが挙げられる。また、地方債残高が増加傾向にあるものの、その多くは合併特例事業債や臨時財政対策債などの交付税措置の高いメニューを活用していることも挙げられる。しかし、下水道事業のインフラ整備による地方債残高の増加や、災害など不測の事態等にも対応するため、より一層の公債費等義務的経費の削減を進め、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
退職者数の谷間の年にあたり退職手当が大幅減となり、前年度と比べ大幅に改善し21.2%と類似団体平均と比べ低くなっている。今後は団塊世代の退職数が数年高止まりすることから、退職手当も高い水準で推移することが予想されるので、引き続き平成22年度策定の行政改革推進プランに基づき、質の高いサービスを配慮した上で、適正な定員管理により人件費の抑制に努める。
物件費
物件費が類似団体平均や全国平均より高くなっている要因として、藤岡市行政改革推進計画民間活力導入指針に基づき業務の民間委託化を進め、職員人件費等から委託料へのシフトが起きているためである。需用費などの行政経費については抑制されてきているが、今後も電算化など委託料等の増加が予想されることから、適正に執行していくよう内容を精査する。
扶助費
類似団体平均より高止まりしている要因として、近隣の人口同規模市と比較して保育園の0歳児からの入所数が多いことから保育所入所児童運営費が多額になっていることが挙げられる。また、自立支援給付事業等や生活保護費に係る額も増加傾向にあるため、資格審査等の適正化などにより財政を圧迫する社会保障関係経費に歯止めをかけるように努める。
その他
その他に係る経常収支比率は13.3%と前年に比べ改善しており、類似団体平均と同程度である。この比率の主な要因は国民健康保険事業勘定特別会計及び介護保険事業勘定特別会計への繰出金である。人口の高齢化により、平成15年度と比べ平成22年度には第1号被保険者数が約17%増となっているのに対し、介護保険要介護認定者数は約49%増えている。特に85歳以上の認定率は55%となっていることから、予防に重点を置き、健康な生活が送れるよう教育・相談事業を実施し、要介護認定者増を抑制することで繰出金の増加に歯止めをかける。
補助費等
類似団体平均より高止まりしている要因として、一部事務組合に対する負担金や市内に2つある公立病院への負担金が多額になっているためである。今後、医療業務では医療の再編・ネットワーク化により地域医療及び自治体病院のあり方等を考え、適切な業務を行っているかなどを検討し、見直しや廃止を行う予定である。
公債費
類似団体平均より低くなっているが、平成20年度から始まった総合学習センター建設事業や平成19年度から始まった小中学校耐震補強大規模改修事業の元金償還が順次始まり、平成23年度以降は比率が上昇すると見込まれる。また、公営企業債の元利償還金に対する繰出金である準元利償還金では、下水道事業に係るインフラ整備等の負担が大きくなることも予想される。そのため、藤岡市財政健全化計画では普通建設事業の対費用効果を徹底的に追及し、新規発行を伴う事業を抑制することとしている。
公債費以外
公債費以外に係る経常収支比率は74.3%と大きく改善した要因としては、地方交付税が大幅増となったことにより経常一般財源が増となったことが大きな要因であり、人件費の退職手当が減となったことも改善の要因である。しかし、一部事務組合に対する負担金等が多額となっていることによる補助費等の高止まりにより、類似団体平均よりも高くなっている。藤岡市も高齢化が進み、社会保障関係経費が今後も増加傾向にあるので、行政改革推進プラン等に基づき質の高いサービスを維持した、経常経費の削減を図る。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
年々多様化する市民ニーズに対し、標準財政規模も4年間で1,500,000千円増加しているため、財政調整基金残高及び実質収支額に大きな減少は見られないが、比率としては低くなっている。財政調整基金残高は平成19年度末がピークであり、平成18年度のサブプライムローン問題や平成20年度のリーマンショックなどの影響もあったが、国の補正予算による地域活性化・各種交付金などを活用して事業を行うことにより財政調整基金の取り崩しを最小限にとどめる財政運営を行ってきた。今後も伸び続ける扶助費等に対し、質の高いサービスを行うことのできるよう藤岡市行政改革推進プランを基に健全な財政運営を行う。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
法適用企業である国民健康保険鬼石病院事業会計の資金剰余額が大きく増加した要因としては、有価証券を売却したことによる資金剰余額の増であり、水道事業会計も例年900,000千円前後の黒字で推移している。しかし、会計制度の違いにより長期借入金が固定負債に計上されず、1年未満に支払う流動負債にも計上されていないため、資金剰余額に大きなプラスの影響を及ぼしていると考えられる。国民健康保険事業勘定特別会計では、前期高齢者交付金が約2,000,000千円の収入があり、実質収支が大きくプラスとなっている。今年度は一般会計からの不足分繰出しはなくなっているが、例年多額の不足分繰出しをしていることから今後も注意が必要である。その他特別会計についても実質収支はプラスとなっているが、一般会計からの基準外繰出しによってプラスとなっている特別会計も存在することから、一般会計からの繰出しを少なくできるよう、実施計画等を精査することに努める。
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
元利償還金においては平成19年度~平成21年度の公的資金補償金免除繰上償還の影響もあり、平成22年度単年度の元利償還金は前年と比べ減少した。当市の地方債借入は、臨時財政対策債や合併特例事業債、過疎対策事業債など交付税措置の高いものを選択していることによって算入公債費等も伸びており、結果として実質公債費比率(分子)が抑えられている。今後、平成19年度以降の小中学校耐震補強大規模改修事業や平成20年度開始の総合学習センター建設事業等に係る元利償還金が伸びていくことや、組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等もこの水準を保っていくと予想されることから、比率としては算入公債費等で低く抑えられていながらも、公債費比率の動向にも注意し、更なる健全財政に努めたい。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
一般会計等に係る地方債の現在高は、平成19年度に始まった小中学校耐震補強大規模改修事業等において多額となっているため、今後も増加する傾向にある。しかし、その事業に係る地方債を交付税措置の高い合併特例事業債で借入をしていることから、基準財政需要額算入見込額に反映し、分子から控除されるため大幅に将来負担比率を悪化させる原因とはなっていない。また、平成13年度より臨時財政対策債の借入をしているが、100%基準財政需要額に算入されるため将来負担比率に影響することはない。しかし、これらの借入は地方債現在高に大きな影響を与えているので、今後も事業を精査しながら借入を行うことが必要である。退職手当負担見込額については、団塊の世代の多くが退職する平成27年度までは高い水準で推移することが予想される。当市の将来負担比率に寄与しているものとして、出資等をしている土地開発公社、藤岡クロスパーク等の経営状態が良いため、設立法人等の負債額等負担見込額が小さいことや、多野藤岡医療事務市町村組合の建設に係る地方債の償還により、年々負担見込額が小さくなってきていることが挙げられる。現在は類似団体と比較して比率が低く抑えられているが、これから社会保障関係経費等が大きくなり基金を取り崩すことが必要となることも予想されることから、一般会計及び公営企業会計、組合等も含めより一層の健全な財政運営を行うよう努める。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
群馬県藤岡市の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
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