経営の健全性・効率性について
本市は、令和元年度より地方公営企業法の一部を適用し地方公営企業会計へ移行したため、平成30年度以前の数値は0となっています。①経常収支比率は117.83%であるものの、⑤経費回収率は48.40%で類似団体・全国平均から下回っています。これは汚水処理に係る費用が下水道使用料等で賄えておらず、一般会計からの繰入金で補てんし、事業運営を行っていることによるものです。短期的な債務に対する支払能力を表す③流動比率が100%を下回っており、支払い能力が低い状況となっています。④企業債残高対事業規模比率は、類似団体・全国平均を上回っていますが、施設改築整備に伴う公債費負担が高額なのに対して、使用料金収入のみで補うことができず高い数値となっています。⑥汚水処理原価は、類似団体と比べ低い状況となっていますが、全国平均を上回っていることから、引き続き維持管理費の削減、接続率の向上に努めていきます。⑧水洗化率は、類似団体・全国平均から下回っているため、今後も接続推進員等による未接続世帯への訪問などを行い普及促進を進めていきます。
老朽化の状況について
現在、老朽化している地区においてストックマネジメント計画により管路改築工事を行っています。今後は、管渠や施設の適切な維持管理により長寿命化を図り、点検及び更新等を計画的に進めていきます。
全体総括
本市における公共下水道事業は、処理区域の拡大により新規整備投資に係る経費の増大が懸念され、一般会計繰入金への依存度も高く、非常に厳しい経営状況となっています。公共下水道事業の計画的な整備促進及び水洗化率の向上を図るとともに、下水道料金改定の検討も行い、経営の健全化・効率化を図って参ります。