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新型コロナウイルス感染症の影響や人口減少の影響により基準財政収入額が減少した一方で,地域デジタル社会推進費の創設等により基準財政需要額が増加したことで,全体としては前年度より0.1ポイント減少した。地方税などの自主財源が乏しく,地方交付税等への依存度が高い財政構造であることから,今後も行財政改革による歳出抑制を図るとともに,市税の徴収率の向上やふるさと納税の推進等による歳入確保を図りながら,健全な財政運営に努める。
地方交付税や地方消費税交付金の増等により全体としては昨年度から2.7ポイント減少した。全国平均値,類似団体内平均値は下回っているものの,依然として高い水準にあり,今後は近年の大型事業に伴う公債費の増も見込まれることから,引き続き,地方税をはじめとする自主財源の確保を図るとともに,行財政改革による事務事業の見直しを行い,経常経費の節減を図る。
新型コロナウイルス感染症対策のため,新たな会計年度任用職員を雇用したことにより人件費が増加したほか,旧国民宿舎施設や市営住宅の解体工事の影響により物件費が増加し,人口一人当たりの決算額が増加している。類似団体平均値は下回っているものの,全国平均値及び鹿児島県平均値を上回っている状況であるため,今後も行財政改革の推進により歳出抑制に努める。
独自給与カットを廃止した平成30年度以降,ほぼ横ばいで推移しており,令和3年度においても,前年度と同程度であり,全国市平均値,全国町村平均値,類似団体内平均値のいずれも下回っている。今後も地方公務員法の趣旨に則り,適正な対応に努める。
前年度と比較して職員数は変動していないが,人口減少の影響により指数が0.26ポイント増加しており,全国平均値,県内平均値を上回っている一方で,類似団体内平均値は下回っている。今後も行政改革大綱等に基づき,住民サービスの低下を招くことのないよう適正な定員管理に努める。
市民交流センター建設における元利償還が始まったことにより,前年度より0.2ポイント増加したものの,地方債の発行抑制や,過疎対策事業債などの交付税措置のある地方債の活用に努めてきたことにより,県内平均値,類似団体内平均値より低い水準にあるが,全国平均値を上回っている。今後,近年の大規模事業の実施による公債費の増が見込まれることから,新規・継続事業ともに事業内容の精査・検証を行い,計画的な地方債発行に努める。
地方債現在高は増加しているものの,退職手当負担見込額の減少に加え,充当可能基金が増加しているため,将来負担額を充当可能財源等が上回り,将来負担比率は算定されなかった。今後も将来の負担軽減のため,計画的な地方債発行・基金管理を行い,財政の健全化に努める。
新型コロナウイルス感染症対策事業のため,新たに会計年度任用職員を雇用したことにより増加したが,地方交付税や地方消費税の歳入増により,前年度より0.7ポイント減少した。全国平均値,県内平均値,類似団体平均値をいずれも下回っており,今後も引き続き適正な定員・給与管理に努める。
歳入確保の観点から,ふるさと納税事業を推進し,寄附金額が増加したことにより,ふるさと納税事業ポータルサイトに係る経費が増加したものの,前年度から0.4ポイント減少した。全国平均値は下回っているものの,類似団体平均値,県内平均値を上回っており,引き続き事務事業の見直しなどを行い,経費の抑制を図る。
扶助費経常経費は増加しているが,ふるさと納税を活用した基金を充当したことにより,前年度より0.4ポイント減少した。全国平均値,県内平均値は下回っているものの,類似団体内平均値を上回っており,今後も適正な資格審査,給付事業に努める。
国民健康保険特別会計への法定外繰出しが税収及び調整交付金の増に伴い減少したことにより,1.6ポイント減少したが,依然として類似団体平均値,県内平均値,全国平均値のいずれも上回っている。また今後は,公共施設の老朽化等に伴い,維持補修費が増加することが見込まれていることから,公共施設の適正管理の推進を行い,経費の平準化に努める。
前年度に引き続き,新型コロナウイルス感染症拡大の影響により,多くのイベント等が実施できなかったが,北薩広域政事務組合への負担金額が増額となったことにより,前年度から0.5ポイント増加した。類似団体平均値は下回っているものの,全国平均値,県内平均値を上回っており,今後も補助事業の精査,見直しを行い,更なる抑制を図る。
近年の大型事業の影響により,元利償還金が増加しているが,地方交付税や地方消費税交付金等が増加したことにより,前年度と同水準となった。全国平均値,県内平均値,類似団体内平均値のいずれも下回っているが,近年の大規模事業等により地方債残高が増加しているため,新規・継続事業ともに事業内容の精査・検証を行い,計画的な地方債発行に努める。
経常経費総額は,前年度と比較して増加しているが,ふるさと納税を積み立てた基金の活用や地方消費税交付金,地方交付税等の歳入が増加したことにより前年度から2.6ポイント減少した。引き続き,事務事業の見直しにより経常経費の削減に努めるとともに,地方税の徴収率向上やふるさと納税の推進などの歳入確保により,健全な財政運営に努める。
(増減理由)財源不足及び新型コロナウイルス感染症対策事業,公共施設の整備等の経費に充てるため,基金を取り崩した一方で,決算剰余金や普通交付税再算定等を活用し,庁舎等の公共施設の整備や,今後整備を予定しているサンセット牛之浜景勝地道の駅の整備に備えて積立てを行ったほか,ふるさと納税寄附金の積立を行ったことにより,昨年度と比較して約842百万円増加した。(今後の方針)今後,更新時期を迎える多くの市有施設に対する整備・更新に係る経費などをはじめとする財政需要に備え,計画的に積立を行い,健全な財政運営に努める。
(増減理由)財源不足及び新型コロナウイルス感染症対策事業に充てるため約210百万円取り崩したが,地方創生臨時交付金を活用したことにより,取崩し額が前年度より約237百万円減少し,さらに地方財政法に基づき決算余剰金のうち約288百万円を積み立てたことにより,前年度より約83百万円増加した。(今後の方針)災害への備え等のため,過去の実績を踏まえ,20億円程度を目途に積み立てることとしている。
(増減理由)普通交付税再算定に伴う臨時財政対策債償還基金費積立及び大型事業の元金返済に備えた積立により,約281百万円増加した。(今後の方針)満期一括償還の市債の借入実績はないが,近年の大型事業により地方債残高が120億円を上回っており,数年後には公債費が3億円程度増える見込みであることから,余剰財源の積立を行い,地方債の償還に備える。
(基金の使途)市有施設整備基金:市有施設(設備,備品及び土地を含む。)の整備又は保全市民交流施設整備基金:市民交流施設の整備地域振興基金:産業や教育の振興,福祉の向上や地域コミュニティの充実等の地域振興のための事業(増減理由)市有施設整備基金:市有施設の整備に必要な経費の財源に充てるため取崩しを行った一方,庁舎等の公共施設の改修に備え,年度末に余剰金を活用し,積立を行ったため,前年度から約196百万円増加した。市民交流施設整備基金:平成30年度に整備が完了した市民交流センターの地方債償還に充てるため取り崩した一方,新図書館建設に向けて余剰金を活用し,積立を行ったため,前年度から約30百万円増加した。地域振興基金:地域振興に資する事業の財源として取り崩した一方で,ふるさと納税寄附金の積立を行ったため,約87百万円増加した。(今後の方針)市有施設整備基金:市庁舎をはじめとする公共施設の老朽化が進んでおり,今後,公共施設の長寿命化改修等が見込まれていることから,それらの整備に備え,今後も継続して積み立てを行うものとする。市民交流施設整備基金:市民交流センターの整備のために発行した地方債の償還財源又は,今後併設を予定している図書館の整備に必要な経費の財源に充てるため計画的に取崩しを行うものとする。地域振興基金:ふるさと納税寄附金を積み立て,地域振興のための事業の財源として活用するものとする。
有形固定資産減価償却率については、令和2年度に新焼却処分場の完成や固定資産情報を整理したため、全体としては類似団体平均よりも低い水準にあるが、公共施設の老朽化により前年度より増加した。そのため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づいて、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進め、公共施設等の適正配置と施設総量の縮減に取り組む。
債務償還比率は、類似団体と比較して低い水準であり、旧国民宿舎施設解体等に伴う地方債残高が増加したが、公営企業債繰入見込額や退職手当負担見込額が減少したことに伴い将来負担額は前年度と同水準となったものの、充当可能基金の増加により前年度より減少している。引き続き、新規地方債発行の抑制や繰上償還により地方債現在高の縮減を図り、市財政の健全な運営の維持に努める。
充当可能財源等が将来負担額を上回り、将来負担比率は算定されないため該当なし。有形固定資産減価償却率については、平成30年度に市民会館を建て替え、また令和2年度に新焼却処分場の完成や固定資産情報を整理したため、類似団体内平均値より低い水準となったものの、依然として公共施設等の老朽化が問題である。引き続き、公共施設等総合管理計画に基づいて、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進め、公共施設等の適正配置と施設総量の縮減に取り組む。
充当可能財源等が将来負担額を上回り、将来負担比率は算定されないため該当なし。実質公債費比率については、平成30年度に完了した市民交流施設整備事業における元利償還が始まったことにより増加した。令和2年度に完了した新焼却処分場整備など大型事業に係る地方債発行により、今後も、公債費の増加が見込まれるため、新規地方債発行の抑制や繰上償還を行い、地方債現在高の縮減に取り組む。
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