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前年度より0.01ポイント上昇したものの,類似団体平均を下回る0.31となっている。平成22年度は景気後退による県税収入の減等により0.29まで低下していたが,近年は地方消費税や地方譲与税等の増収により上昇している。一方で,本県は高齢化が進行するとともに,外海離島や半島を有し,社会資本整備が立ち遅れていることなどから,財政需要も増大しており,依然として厳しい財政状況にある。そのため,平成24年3月に策定した「行財政運営戦略」を踏まえ,持続可能な行財政構造を構築するため,引き続き行財政改革に取り組んでいるところである。
前年度より1.5ポイント上昇し,類似団体平均を上回る97.1%となっている。平成26年度は,公債費(県債の元利償還金)が交付税の地方債への振替に伴い引き続き高水準で推移していることに加え,高齢化の進行等に伴う社会保障関係費の増加や国の要請等に対応した職員の給与削減措置が平成26年3月末で終了したことによる人件費の増加に伴い,上昇している。また,類似団体と比べ,地方税・普通交付税を中心とする毎年度経常的に収入される一般財源等に占める人件費や補助費等の割合が高いことから類似団体平均を上回っている。今後とも,「行財政運営戦略」を踏まえ,臨時財政対策債等を除く本県独自に発行する県債の新規発行の抑制により公債費の縮減を図るとともに,職員数の縮減や職員給の見直しによる人件費の削減などにより,改善を図っていくこととしている。
類似団体平均を上回る142,578円となっている。前年度より5,668円増加しているが,これは,これまで平成16年度に策定した「県政刷新大綱」や平成23年度に策定した「行財政運営戦略」を踏まえ,職員数の縮減,職員給の見直し等による人件費の圧縮等に取り組んできたものの,国の要請等に対応して平成25年度に実施した職員の給与削減措置の終了等が影響しているものである。今後とも,「行財政運営戦略」を踏まえ,これらの取組をより一層進めていくこととしている。
平成25年度は,国における給料等の減額支給措置が終了したことに伴う影響などにより,前年度より8.6ポイント低下している。平成26年度は,前年度より0.2ポイント低下し,類似団体平均を下回る97.0となっている。今後とも,「行財政運営戦略」を踏まえ,給与制度の見直しや適切な運用に努めることとしている。
前年度より2.25人増加し,類似団体平均を上回る1,421.76人となっている。近年はほぼ同水準で推移しているが,これは,これまで平成17年12月に策定した「組織機構改革方針」に基づく組織機構の見直し等により,一般行政部門の職員数について1,000人以上の純減を行ってきた一方で,人口の減少率が大きいことが影響しているためである。今後とも,「行財政運営戦略」を踏まえ,簡素で効率的な組織機構の整備や民間活力の活用などの取組を進めることにより,業務量に応じた職員の適正配置を行い,その縮減を図ることとしている。
前年度より0.7ポイント低下し,類似団体平均を下回る15.6%となっている。これは,公共事業等債や一般単独事業債などの地方債について,近年の低金利を反映した元利償還金の減等により,平成26年度の単年度実質公債費比率が前年度と比較して減となったことによるものである。今後とも,「行財政運営戦略」を踏まえ,臨時財政対策債を除く本県が独自に発行する県債の発行を抑制することなどにより,将来の公債費負担の抑制を図ることとしている。
類似団体平均を上回る226.4%となっている。前年度より4.6ポイント低下しているが,これは,「行財政運営戦略」を踏まえた臨時財政対策債等を除く本県独自に発行する県債残高を抑制する取組などによるものである。一方で,他団体も抑制に努めており,引き続き標準財政規模に対する県債残高の規模が類似団体を上回っていることから,類似団体平均を上回る状況が続いている。今後とも,「行財政運営戦略」を踏まえ,本県が独自に発行する県債残高の抑制を図ることとしている。
人件費に係る経常収支比率は,前年度より1.2ポイント上昇し,類似団体平均を上回る39.3%となっている。平成26年度は,国の要請等に対応して平成25年度に実施した職員の給与削減措置の終了等の影響により人件費が前年度と比較して増となったことにより,上昇している。また,類似団体と比べ,人口当たりの職員数,給与水準を示すラスパイレス指数とも下回っているものの,地方税・普通交付税を中心とする毎年度経常的に収入される一般財源等に占める人件費の割合が高いことから,類似団体平均を上回っている。今後とも,「行財政運営戦略」を踏まえ,職員数の縮減,職員給の更なる見直し等により,人件費の圧縮に努めることとしている。
物件費に係る経常収支比率は,前年度より0.2ポイント上昇しているものの,類似団体平均と同程度の3.3%となっている。これは,「県政刷新大綱」や「行財政運営戦略」を踏まえ,これまでの取組から更に踏み込んだ事務事業の見直しによる一般政策経費の圧縮に取り組んでいることが反映されたものと考えられる。今後とも,「行財政運営戦略」に基づき,引き続き必要性・効率性の観点からメリハリをつけた見直しに取り組むこととしている。
扶助費に係る経常収支比率は,前年度より0.1ポイント低下しているものの,類似団体平均を上回っている。これは,水俣病関連の支出(水俣病総合対策事業(平成26事業費:39.7億円))があることなどにより,類似団体平均を上回っているものである。
その他は維持補修費と貸付金であり,その大部分は維持補修費で占められている。その他に係る経常収支比率は,前年度より0.5ポイント低下しており,類似団体平均を下回る0.3%となっている。これは,「行財政運営戦略」を踏まえ,民間委託の推進等,事務事業見直しに取り組んできたことによるものである。今後とも,「行財政運営戦略」に基づき,必要性・効率性の観点からメリハリをつけた見直しに取り組むこととしている。
補助費等に係る経常収支比率は,前年度より0.7ポイント上昇しており,類似団体平均を上回る23.5%となっている。これは,高齢者人口の増により介護保険負担事業(平成26事業費:222.7億円,平成25対比+5.9億円)が,社会保障の充実等により国民健康保険基盤安定促進事業(平成26事業費:57.7億円,平成25対比+5.0億円)等が増となったことなど,医療や介護等に係る補助費等に充当する一般財源が増大したことから増となったものである。今後とも,「行財政運営戦略」に基づき,社会保障の充実に適切に対応しつつ,医療や介護分野の適正な制度運営に努める必要がある。
公債費に係る経常収支比率は,前年度と同水準の28.3%で,類似団体平均を上回っている。これは,利子の支払いの減少により公債費が減少していることにより分子が減少したものの,標準財政規模に対して県債残高が大きいため類似団体平均を上回っているものである。引き続き公債費は,現水準で推移していくことが見込まれるが,今後とも「行財政運営戦略」を踏まえ,臨時財政対策債等を除く本県独自に発行する県債残高を抑制し,公債費負担を軽減していくこととしている。
公債費以外に係る経常収支比率は,類似団体平均を上回る68.8%となっている。これは,人件費や補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っていることなどによるものであり,人件費の増等により,前年度より1.5ポイント上昇している。今後とも,「行財政運営戦略」に基づき,引き続き必要性・効率性の観点からメリハリをつけた見直しに取り組むこととしている。