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人口減少や少子高齢化に歯止めがかからないことに加え、依然として続く厳しい経済状況により、財政基盤が弱く、引き続き類似団体平均を大きく下回っている。そのため、地方税徴収業務の強化、使用料等の見直し等、自主財源の確保に取り組むとともに、第2次日南市定員適正化計画に基づく、退職者不補充等による職員数の削減や、第2次日南市行財政改革大綱に基づく各種取り組みを進める。
前年度に比べ0.9ポイント改善したものの、依然として類似団体平均を上回る状況が続いている。主な要因としては、扶助費や物件費の増による影響が大きい。今後も、財政構造の弾力性回復のため、事務事業の見直しなどの行財政改革の着実な実行はもとより、市税をはじめとした自主財源の確保や経常経費の抑制に努めていく。
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額が類似団体平均を上回っているのは、主に人件費が要因となっている。これは、現在も合併後の行政組織を整理している過程にあり、かつ、広い行政区域に対応すべく、支所・出張所を多数配置している状況にあるためである。合併10年後の職員数を類似団体の平均程度とする目標を掲げて取り組んでいるが計画未達の状況であるため、職員数や退職者の状況及び新規の行政需要への対応を勘案しつつ、直営事業の民間委託や総合支所機能の整理統合を検討し、引き続き人件費の削減に努める。
平成27年度においても、全国市平均を下回る水準となったが、類似団体内平均値よりはわずかに高い数値となった。今後も人事院勧告を尊重しながら、引き続き適正な給与水準を保つとともに、職務・職責・能力をより重視した給与制度への転換を行っていく。
前年度に比べ0.10人減少したものの、現在も合併後の行政組織を整理している過程にあり、かつ、広い行政区域に対応すべく、支所・出張所を多数配置している状況にあることから、人口千人当たりの職員数は依然として類似団体平均を上回っている。今後も、職員数や退職者の状況及び新規の行政需要への対応を勘案しながら、直営事業の民間委託や総合支所機能の整理統合を検討し、職員数を類似団体の平均に近づける取り組みを進める。
元利償還金の減や標準税収入額の増により、前年度に比べ0.7ポイント改善したものの、依然として類似団体平均を上回っている。今後も、市債発行額の抑制や有利な地方債の選択を行い、実質公債費比率の改善に努める。
地方債残高や公営企業債等繰入見込額の減少により、前年度に比べて12.3ポイント改善したものの、依然として類似団体平均を大きく上回っている。今後も、市債発行額を抑制するとともに、職員数及び退職者の状況を見ながら、職員定数の適正化に努め、退職手当負担見込額の縮減を図っていく。また県内でも最低水準にある基金残高を改善させるため、特定目的基金の積み増しを検討する。
人件費に係る経常収支比率は26.0%で、類似団体平均より高い水準にある。これは、現在も合併後の行政組織を整理している過程にあり、かつ、合併後の広い行政区域に対応するため、支所等を多く配置していることもあり、職員数が類似団体平均と比較して多いことが主な要因である。合併10年後の職員数を類似団体の平均程度とする目標を掲げて取り組んでいるが計画値に達していない。新たな行政需要への対応に配慮しつつ、民間委託や支所機能の整理統合による人件費の更なる削減を検討する。
ふるさと納税返礼品に要する経費等の増により、前年比0.6ポイント上昇。類似団体平均を上回り、高い水準にある。運動施設の指定管理移行に伴う、職員人件費から委託料(物件費)へのシフトといった物件費増要因も想定されるが、事務事業の見直しなどにより、経常的な事務経費の削減を図るとともに、公共施設等総合管理計画を通じた公共施設の整理・統合等による施設維持管理経費の縮減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は、前年度に比べ1.4ポイント上昇し、依然として類似団体平均を上回っている。主な要因としては、障害者自立支援給付費や生活保護扶助費の増加、子ども子育て支援事業の拡充が挙げられ、これら社会保障経費の増加傾向は今後も避けられないと思われる。
類似団体平均をわずかに下回ってはいるものの、前年度に比べ0.3ポイント上昇。その他の項目に含まれる国民健康保険特別会計や介護保険特別会計等への繰出金や公共・公用施設に係る維持補修費の増が、経常収支比率の増要因となっている。改善に向けて経費節減や運営の健全化に引き続き努めるが、特に国民健康保険財政は極めて厳しく、基準外繰出も含めた増加圧力が高まる事態も想定される。
類似団体平均をわずかに下回るものの、経常収支比率が高い状況にあることから、市単独の補助金・交付金事業の必要性及び妥当性の再検討、終期の設定、事業効果の検証等、計画的な見直しを行っていく。
市債残高の計画的抑制により公債費に係る経常収支比率は、前年度より0.9ポイント減少し、改善基調が継続しているが、公債費は歳出を圧迫し、経常収支比率を大きく上げている要因となっている。今後も投資事業の計画的な実施や市債発行額の抑制に努め、公債費の削減を図っていく。
類似団体平均と比較すると、公債費以外に係る経常収支比率は依然高い状況が続いている。これは、人件費や扶助費の経常収支比率が高い水準にあるためである。社会保障経費や公共・公用施設の維持補修費は、今後も増加が予想されるため、それ以外の経費(人件費の削減、補助金・交付金等の見直しによる補助費等の削減、事務の効率化等による物件費の削減等)のさらなる歳出抑制に努める。
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