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平成23年度までは、社会保障関係経費の増加や臨時財政対策債の算定方法の見直しにより、基準財政需要額が増加したため、0.01ポイントづつ減少していたが、平成25年度以降は県税収入の増などにより基準財政収入額も増加したため、平成25、平成26年度とも0.31の横ばいとなっている。しかしながら、財政力指数は依然として低水準であるため、引き続き県独自の増収策や未収対策の推進、事業のスクラップアンドビルドなどによる自主財源の確保に努めていく。
経常収支比率は、都道府県平均、グループ内平均に比べ良好な数字であるが、平成26年度においては、分母(歳入)となる地方税や地方譲与税は増加したものの、分子(歳出)の人件費や補助費等が増加したことにより、1.3ポイント悪化している。歳出面においては、臨時財政対策債の償還の本格化等により公債費が引き続き高い水準で推移すると見込まれ、財政構造の硬直化が予想されることから、「佐賀県行財政運営計画2015」に基づき、財政健全化を図っていく。
「佐賀県行財政改革緊急プログラムVer.2.1」による職員給与の一時的な削減が終了したことにより、決算額が増加している。また、本県より比較的人口が多いグループであるDグループ内の平均よりも高くなっている。今後は、「佐賀県行財政運営計画2015」の取り組みにある総人件費の適切な管理に基づき、効率的で機能的な人員配置により、限られた経営資源の効率的な活用を図り、職員給与等においては、国や他県の状況、社会情勢を踏まえ、必要に応じて適切な見直しを行う。
ラスパイレス指数は、前年度と比べほぼ横ばいとなっている。給与制度については、平成27年度から給与制度の総合的見直しを実施したことにより、世代間配分の適正化を行う等、給与水準の適正化に努めている。なお、平成23年度(平成24.4.1)及び平成24年度(平成25.4.1)のラスパイレス指数は、国家公務員の給与削減措置が講じられたことにより、相対的に上昇したものであり、削減措置の影響を除けば概ね横ばいに推移している。(国家公務員の給与削減措置がなかったと仮定した場合の指数:平成23年度99.8、平成24年度99.6)
「行財政改革緊急プログラムVer2.1」により、知事部局一般会計職員については、平成16年4月1日を基準とし、平成23年4月1日までに純減数500名、純減率14.2%を目標に取り組み、純減数522名、純減率14.8%と目標を上回る成果がでたところである。このため、平成23年10月に策定した「佐賀県行財政運営計画2011」においては、これまでのように数値目標を掲げたものとはせず、適正な定員管理や給与管理などにより総人件費の増嵩の抑制に努めることとし、平成27年7月に策定した「佐賀県行財政運営計画2015」においても、引き続き、効率的で機能的な人員配置により、限られた経営資源の効率的な活用を図ることとしている。
実質公債費比率は、昨年度から0.8ポイント改善し、グループ内平均より4.1ポイント低い状況にある。昨年度より改善した主な要因は、臨時地方道整備事業債等の償還金の減による公債費の減少である。今後も、将来の県債残高の動向に留意しながら、借換債を前提として償還期間の長期化等、引き続き、公債費負担の平準化を図るとともに、地方交付税により後年度に財源措置のある地方債を活用することにより、実質公債費比率の上昇を抑えていく。
将来負担比率は、都道府県平均、グループ内平均を下回っている状況にある。昨年度より改善した主な要因は、退職手当支給率の減による退職手当負担見込額の減少である。今後もこれまで同様、地方交付税により後年度に財源措置のある地方債を活用すること等により、県がコントロールできる県債残高を安定的に低下させるなど、将来の健全な財政構造を見据えた財政運営を行っていくことにより、財政健全化を図っていく。
平成23年度は、「佐賀県行財政改革緊急プログラムVer.2.1」による職員給与の一時的な削減を終了したことにより2.1ポイント増加し、平成24、平成25年度は改善傾向にあったものの、平成26年度は、基本給や共済組合負担金などの増により、対前年比0.6ポイント増加した。今後は、総人件費の適切な管理に基づき、効率的で機能的な人員配置により、限られた経営資源の効率的な活用を図り、職員給与等においては、国や他県の状況、社会情勢を踏まえ、必要に応じて適切な見直しを行う。
平成23年度以降、ICT関係経費などの増加に伴い増加傾向にあり、平成26年度についても、対前年比0.4ポイント増加した。都道府県平均、グループ内平均に比べ割合が多くなっており、事業の選択と集中や効果的な事業執行を行うことで、財政健全化を図っていく。
平成23年度以降は社会保障関係経費の減少によ改善傾向にあったものの、平成26年度は肝がん対策などの増により、対前年度比0.1ポイント増加した。都道府県平均と同じ割合であり、扶助費は直近5か年で見るとほぼ横ばいだが、今後は高齢化の進行などにより社会保障関係経費の増加することが見込まれる。
平成22年度以降、社会保障関係経費の負担金の増加等の原因により歳出の決算額も上昇傾向にあり、毎年度増加が続いている。平成26年度についても、佐賀県医療センター好生館運営費負担金の増などにより、対前年比1.1ポイント増加した。都道府県平均、グループ内平均に比べ低い割合となっているものの、今後も増加傾向が予想されることから、これまで同様、事業の選択と集中において補助金等の重点化を行うことで、財政健全化を図る。
一般単独事業の公債費減などにより、公債費の決算額は対前年度比で1.7%の減となっているが、臨時財政対策債の元利償還額は、公債費全体の約29%を占め、高い割合となっている。平成26年度の公債費の経常収支比率は、地方税の増などにより分母となる経常一般財源等総額及び臨時財政対策債の計が0.8%増加し、分子となる公債費充当一般財源等が3.0%減少したため、前年度より1ポイント減少した。これは、類似団体平均を3.5ポイント下回っている。
平成26年度は、人件費や補助費等、物件費の増により、対前年比2.3ポイント増加した。都道府県平均よりも低いものの、グループ内平均よりも高い割合となっており、「佐賀県行財政運営計画2015」に基づき、財政健全化を図っていく。