簡易水道事業(法適用) 公共下水道 農業集落排水施設 国保病院 簡易水道事業(法適用) 特定地域排水処理施設
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人口の減少や全国・県平均を大きく上回る高齢化率43%に加え、基幹産業である農林業の低迷が依然として続いており、財政基盤が弱く全国市町村平均や類似団体を大きく下回っている。歳出面では、職階の短縮(7階層→5階層)、一般職の5%給与カット、特別職の一部報酬減等による人件費削減、歳入面においては、分担金・負担金の見直し、税・使用料の収納率の向上等に取組み、基盤整備の強化に努め、活力あるまちづくり・地域づくりを展開しつつ、財政の健全化を図る必要がある。
平成22年度までは緩やかな減少傾向にあったが、本年度は前年度と比較して3.3ポイント上昇し87.1ポイントとなっている。傾向としては、経常一般財源収入を大きく占める地方交付税は、約51億7千万円(平成22年度との比較で約2億1千8百万円の減額)となっており、地方交付税の減額が経常収支比率の算定に大きく左右している。今後においても、新たな自主財源の確保が難しい本町にとっては、交付税の減少による財政運営の硬直化が進むことを懸念している。これまでも、物件費(事務消耗品の一括管理)、補助金の全額削減や一部カット、更には人件費(一般職の5%の給与カット)等の歳出抑制を図ってきたが、今後においても人件費の減、公債費負担適正化計画による計画的な地方債発行等、義務的経費の抑制に努める一方で、新たな産業振興対策による地方税の収納率向上を図り、経常収支比率の増加を抑制し、財政構造の弾力化に努める。
主に人件費がその要因となり、全国市町村平均や愛媛県市町平均と比較しても約2倍以上の決算額、また昨年に引続き、類似団体の中でも一番高い水準となっている。これは、過疎化・高齢化・少子化等により人口減少に歯止めがきかず、その減少が人口1人当たり決算額数値を引き上げている。今後は民間でも実施可能な部分については、指定管理者制度の導入などにより委託化を推進、コストの低減を図っていく方針である。
平成22年度までは、一般職の給与5%カットの実施が大きな要因となり、類似団体の中でも低い水準にあった。今後は、一般職給与5%カットを解消したため、給与水準は改善を見込んでいる。
平成16年8月に町村合併、翌年1月に一部事務組合の解散に伴う職員の受入があったことから、職員数については、相当数の増となっていたが、その後は一般行政職員の採用凍結の実施、定年退職等により、減少を重ねてきたところである。しかしながら、依然として全国市町村平均、愛媛県市町平均との比較においては突出して職員が多く、人口1,000人当たり職員数は昨年に引続き類似団体の中では最も多い26.98人となっている。本町の面積は県下最大で、集落が点在していることからも行政効率が悪く、行政サービスの低下を招かないためには水準より多い職員数が必要であるといえるが、今後も定員適正化計画に基づき退職者の補充による計画的な採用、退職勧奨等により職員数の適正化を図っていく。
地方交付税が昨年度との比較で約2億1千8百万円の減額となり、臨時財政対策債発行可能額も約1億7千4百万円の減額となったため単年度の実質公債比率は16.7となり0.9ポイント上昇したが、毎年、普通会計地方債の償還額が大きいため、3ヶ年平均では昨年度より0.9ポイント減少し16.6%となっている。ただし、類似団体平均と比べ4.4ポイント高いため、今後においても事業計画の整理縮小を図るなど、起債依存型事業のあり方の見直しを行うとともに、債費負担適正化計画による計画的な地方債の発行を堅持することで、実質公債比率の改善を図る必要がある。
昨年度の将来負担比率104.9%と比較すると、12.2ポイント減少している。これは、地方債の現在高が約8億2千6百万円の減額や公営企業債等繰入見込額が約3億1千3百万円の減額となっていることが主な要因となっている。さらに土地開発公社の債務負担の皆減により、債務負担に基づく支出予定額が約2億6千2百万円減額となっている。しかし、過疎化、高齢化、更には少子化等により人口減少に歯止めがきかず、全国市町村平均や愛媛県市町平均と比較しても依然として高い比率にある。今後も、公債費負担適正化計画による計画的な地方債の発行や、計画的な基金の積立などにより将来負担の減少に努める必要がある。
平成22年度までは、集中改革プランに掲げた取組の実施に加え、特別職給与の報酬一部減、一般職給与の5%カットの実施により、人件費は減少傾向にあったが、平成23年度より一般職給与の5%カットを解消したため、再び上昇することになった。また、1,000人当たり職員数が類似団体の中でも最多の26.98人と全国市町村平均や愛媛県市町平均と比較しても突出して多いために、経常収支比率の人件費が高くなっている。今後も、定員適正化計画等に基づき一般行政職の新規採用の抑制等計画的な定数管理により人件費の削減に努める。
物件費は、平成19年度まで類似団体に比較し高止まりしていた物件費は、平成20年・21年度は、集中管理を実施しコスト削減を図ったことなどから減少していたものの、平成22年度以降、臨時交付金の活用による影響によって僅かながら上昇することとなった。本町の面積が県下最大の上、集落が点在しており、行政効率が悪いことなどから、需用費は増大し、また指定管理者制度の導入によって委託料が増加していることもあり、今後も大幅な費用削減は期待できない状況である。ゴミ・し尿処理施設等についての物件費管理については、管理委託料等が高費用となっており、更なるコスト削減に向けて取組む必要がある。
扶助費については、平成21年度までは横ばいに推移してきたが、平成22年度から上昇し、本年度は平成21年度と比較して0.8ポイント増の2.9%となった。しかしながら、類似団体平均や全国市町村平均、愛媛県内市町平均と比較しても低い状況であるが、全国・県平均を大きく上回る高齢化率43%といった状況から、今後においても医療費扶助等の増額は回避できず、ゆるやかな上昇が続くと思われる。今後も、各種手当への特別加算等の見直しを進めている。
その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、繰出金が他団体に比べて多いことが要因となっている。これまでに整備してきた簡水・下水施設の元利償還金や維持管理費として、特別会計への繰出金が必要となっており、国民健康保険や後期高齢者医療保険等の社会保障分野への繰出金も高齢化に伴い増加している。また、地域医療確保のため病院事業を運営しており、不採算分野への運営経費の繰出も行っている。今後、各事業の経費節減に努め、独立採算の原則に立ち返った料金の適正化を進めていく必要がある。
補助費については、徹底した補助見直し等により昨年度に引続き類似団体中最も低い5.9%となっており、全国市町村平均を大きく下回る状況となっている。しかしながら、目的別に見た場合は、民生や農林水産関係の単独補助交付金の比率が類似団体平均に比べ高くなっていることから、今後においても各種交付事業の適正な事業管理を行う必要がある。
合併町村の地方債を引き継いだことにより地方債現在高が増加した影響で、地方債の元利償還金が膨らんだことから、類似団体平均や全国市町村平均と比較しても高い割合となる23.4%となっている。さらに、下水道事業など公営企業債の元利償還金に係るものなど公債費に類似する経費を合わせても、平均を上回っており、公債費の負担は将来にわたる大きな重圧となっている。現在も厳しい財政運営が続いているが、公債費負担適正化計画による、地方債の新規発行を伴う普通建設事業の抑制を図っており、計画的な地方債残高の減少に努めている。
公債費以外に係る経常収支比率は横ばいに推移しており類似団体と比しても同水準である。しかし、人件費をはじめ性質別に分析した場合には、改善を要する項目も見受けられることから、それぞれの状況に応じた対策に取り組む必要がある。
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