福崎町
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2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
当町の財政力指数は、大型事業所(工業団地)を有しており、類似団体を上回る税収があるため0.73となっている。平成27年以降横ばいにある。令和元年度は、基準財政収入額が固定資産税の増収等により約11百万円増加しているが、基準財政需要額も個別算定経費の高齢者保健福祉費の増や臨時財政対策債振替額の減等により約91百万円増加しているため、単年度では0.72となり、3年平均では前年度と同じ数値となっている。今後も税の徴収強化(5年間で0.1%の向上)等により歳入の確保に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
当町の経常収支比率は、類似団体を2.7%下回っている。令和元年度85.1%と前年比3.2%改善しているのは、経常一般財源においては、補助費等が一部事務組合の負担金の減や税外還付金の減等により大幅な減(-53百万円)となっているのが主な要因である。また、特別会計への繰出金については、国民健康保険事業特別会計への繰出金が約2百万円の減、後期高齢者医療事業特別会計への繰出金が約4百万円の増、介護保険事業特別会計への繰出金が約9百万円の増となっている。今後、会計年度任用職員に係る人件費や社会保障関係経費の扶助費及び特別会計への繰出金、公債費の増加が見込まれ経常収支比率の悪化が懸念される。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
当町は合併をしていないため、人口1人当たり人件費・物件費等決算額は類似団体平均を大きく下回った結果となっている。人口1人当たりの決算額は、前年より3,549円の増となった。前年を上回った原因は、職員の入替等による職員給の減(-12百万円)等により、人件費は18百万円の減となっているが、プレミアム付商品券事業の業務委託(+44百万円)や埋蔵文化財発掘調査事業(+32百万円)等により物件費が78百万円の増となっており、人件費・物件費の合計では60百万円の増となっている。今後も行財政改革の推進により一層の経費削減に努めていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
当町のラスパイレス指数は類似団体の中では比較的高い水準にあるが、要因として、国が平成21年度まで実施した昇給抑制措置があげられる。平成19年1月に国と同様の給与構造改革を実施し、今までラスパイレス指数を高めていた高齢層の給与を抑制した。令和元年度は、ほぼ前年度並みとなっているが、今後も、人事院勧告や財政状況の見通し、近隣市町の動向を踏まえて、より一層の給与の適正化に努めていく。※「ラスパイレス指数」は、令和2年地方公務員給与実態調査の数値を用いている。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
当町は合併していないため、人口千人当たり職員数は類似団体平均を下回っている。前年度から減少しているのは人件費対象の職員数が減少したためである。第3次定員適正化計画(平成17~平成22)では、10人減員目標に対し計画を大きく上回る19人の減員となり、第4次定員適正化計画(平成23~平成27)では2人減員目標に対し1人の減員となった。現在、第5次定員適正化計画(平成30~令和4)に基づき、現数を維持しながら効率的な行政運営に努めているが、今後も退職者数に応じた新規採用を行うなど、適正な人員の確保に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
当町の実質公債費比率は、令和元年度は10.3%となっており、0.7%改善している。改善の主な要因としては、公営企業債等繰入金が144百万円減少、事業費補正により基準財政需要額に算入された公債費が32百万円減少、災害復旧費等に係る基準財政需要額が56百万円増加したことによるものである。類似団体との比較では、公営企業債等の繰入見込額が多いため平均を上回っているものと考えられる。地方債の元利償還金については、福崎駅周辺整備等大型事業の元利償還金が今後増加していくため、実質公債費比率は令和6年度までは増加すると見込んでいる。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
当町の将来負担比率は、前年度に比べ10.0%改善している。この要因は、地方債現在高が158百万円増加(臨時財政対策債、福崎駅周辺整備事業等)したものの、下水道資本平準化債の活用等による下水道事業への繰出金の減少等により、公営企業債等繰入見込額が784百万円減少、住宅使用料の増により充当可能特定収入が43百万円増加したため。類似団体平均を大きく上回っているのは、下水道事業の公営企業債が要因で、財政調整基金への積立を平成27年度、平成28年度、令和元年度に行い、将来負担比率の改善に努めたが、今後も一層の行政改革の推進及び税収の確保を行い、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
当町は、職員数や手当の水準が類似団体平均と比較して低いために、人件費に係る経常収支比率は低くなっている。主に、ごみ・し尿処理業務及び常備消防業務を一部事務組合や事務委託において実施しているためである。令和元年度は職員給の減により、前年度と比べ0.7%減少している。現在、第5次定員適正化計画に基づき、現数を維持しているが、今後も人件費の適正化に努めていく。
物件費
物件費の分析欄
当町は、常備消防の姫路市への事務委託や、ごみ・し尿の処理等を一部事務組合で実施しているため、施設維持管理経費等が物件費から補助費等へ移行している。令和元年度の物件費の減少(-0.5%)については、単独事業の委託料の減等により物件費全体で-6百万円となっている。今後、電算機器の更新による物件費(委託料・借上料)の増加が見込まれるため、全庁的な経費削減に努める必要がある。
扶助費
扶助費の分析欄
当町は、類似団体平均より0.1%下回っている。令和元年度は、認定こども園費の減等により前年度比0.3%の減である。福崎町では、福祉基金を活用し、町単独で多くの福祉施策を実施しているが、基金が減少を続けており、事業の整理・縮小の必要がある。今後は福崎町第5次行政改革大綱・実施計画に基づき、一定の役割を終えた施策や重複する施策などは見直していく方針である。
その他
その他の分析欄
当町は、類似団体平均を4.5%下回っている。主な要因は、下水道事業が平成28年度から法適化され、繰出金から補助費等に移行したことによる。特別会計への繰出金については、国民健康保険事業特別会計への繰出金が約2百万円の減、後期高齢者医療事業特別会計への繰出金が約4百万円の増、介護保険事業特別会計への繰出金が約9百万円の増となっている。今後、高齢化が進むにつれ、繰出金の増加が見込まれるため、適正な繰出金の支出に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
当町は、類似団体平均を4.5%上回っている。要因としては、常備消防の姫路市への事務委託や、ごみ処理やし尿処理などを一部事務組合で実施しているためで、その負担金が補助費の半分以上を占めている。令和元年度は、一部事務組合の負担金の減や税外還付金の減等により前年度に比べ1.5%減少している。今後、神崎郡ごみ処理施設の新設を予定しているので増加する見込みである。
公債費
公債費の分析欄
当町は、類似団体を0.6%上回っている。近年、幼児園建設や下水道整備、福崎駅周辺整備などの大型事業が集中したため、地方債の元利償還金が膨らんできている。公債費総額は、臨時財政対策債の償還及び福崎駅周辺整備に伴う公共事業等債、学校施設の長寿命化事業等により償還金の増加が見込まれ、公債費の占める比率が大きくなると見込まれる。今後も、投資的経費の抑制や財政調整基金、ふるさと応援基金の活用等により、地方債の発行を抑制していく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
当町は、類似団体平均を3.3%下回っている。前年度に比べ3.1%減少しているのは、補助費等の減(-53百万円)が大きな要因である。全体の経常収支比率の変動にもよるが、公債費以外の経常収支は、電算システムの更新による物件費の増加や会計年度任用職員による人件費の増加により、今後は増加する見込みである。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
議会費は、住民一人当たり5,877円となっており、類似団体平均とほぼ同額となっている。平成25年4月より議員定数が16人から14人となっている。総務費は、住民一人当たり59,498円となっており、類似団体平均より低くなっている。エルデホール空調設備改修等で前年度から7,604円増加している。民生費は、住民一人当たり119,922円となっており、類似団体平均より低くなっている。前年度から2,331円減少しているのは、文珠荘施設改修工事費の減及び認定こども園事業費の減が主な要因である。衛生費は、住民一人当たり24,856円となっており、類似団体平均より低くなっている。前年度から5,942円減少しているのは、水道事業会計出資金の減及びくれさか環境事務組合負担金の減が主な要因である。農林水産業費は、住民一人当たり20,788円となっており、類似団体平均より低くなっている。前年度から4,617円減少しているのは、農村地域防災減災事業(ため池点検)の減及び地籍調査費の減が主な原因である。商工費は、住民一人当たり12,498円となっている。前年度から291円減少しているのは、もちむぎのやかた土地購入費の減及び駅前妖怪装置作成費の減が主な要因である。土木費は、住民一人当たり74,774円となっており、類似団体平均より高くなっている。前年度から16,339円減少しているのは、福崎駅周辺整備事業の減が主な要因である。消防費は住民一人当たり17,918円となっている。常備消防事務を姫路市に委託しているため、類似団体を下回っている。前年度から1,952円増加したのは姫路市消防事務委託料及び中播消防署消防設備整備費負担金の増が主な要因である。教育費は、住民一人当たり56,927円となっており、類似団体平均より低くなっている。前年度から10,280円増加しているのは、小・中学校空調設備整備事業が主な要因である。公債費は、住民一人当たり48,744円となっており、類似団体を下回っているが、年々増加している。前年度から1,475円増加しているのは、臨時財政対策債が増加したのが主な要因である。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり445,496円となっている。人件費は、住民一人当たり62,688円となっており、前年度より463円減少、類似団体平均より20,285円低く推移している。物件費は住民一人当たり76,755円で、類似団体平均より低く推移しているが、プレミアム付商品券事業委託料の増等により、前年度より4,615円増加している。扶助費は住民一人当たり53,244円となっており、類似団体平均より低く推移している。認定こども園事業の減等により、前年度より減少している。補助費等は、住民一人当たり73,628円となっており、類似団体平均より15,556円低くなっている。平成28年度に公共下水道事業が法適用企業会計になり、平成28年度以降、大幅に増加している。普通建設費は、住民一人当たり80,388円となっており、福崎駅周辺整備事業の大幅な減少等により、前年度より8,941円減少している。新規整備は福崎駅周辺整備事業の減少等で前年度より26,180円減少、更新整備は町営住宅建替事業、小・中学校空調設備整備事業等で30,833円増加している。災害復旧費は、農地農業用施設の災害復旧費の増により、前年度より802円増加している。公債費は、住民一人当たり48,744円となっており、類似団体平均より低くなっているが、平成25年度以降年々増加している。積立金は、類似団体平均を大幅に下回っている。令和元年度は、ふるさと応援基金積立金が31百万円増加、財政調整基金が41百万円増加(42百万円積立)したため、前年度より3,881円増加している。投資及び出資金は、水道事業会計出資金がなくなったため、前年度より4,273円の減となっている。貸付金は、中小企業振興資金融資預託金の実績により減少している。繰出金は、国民健康保険事業特別会計への繰出金が約2百万円の減、後期高齢者医療事業特別会計への繰出金が約4百万円の増、介護保険事業特別会計への繰出金が約9百万円の増となったため前年度から908円増加している。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄○財政調整基金残高・・・令和年度は42百万円積立を行ったため、標準財政規模比は、前年度比0.77%増の24.73%となった。○実質収支(額)比率・・・令和元年度は繰越財源の増加により実質収支額が減少したため、前年度比0.18%減の2.85%となった。○実質単年度収支・・・令和元年度は単年度収支で9百万円の赤字、財政調整基金積立を含めた実質単年度収支では33百万円の黒字となり、標準財政規模比は、前年度比3.36%増の0.63%となった。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄○水道事業会計・・・平成14年度に料金改定を行って以降、安定した実質収支比率となっている。○一般会計・・・近年、2%~3%台の範囲内で推移しており、平成28年度は歳出の増加で1%台となったが、平成29年度以降は黒字となり良好な財政運営を行っている。○工業用水道会計・・・企業へ工業用水を供給しているため、安定した収益により実質収支比率1%台で推移しており良好な運営となっている。○下道事業会計・・・一般会計からの補助金、負担金、出資金の見直しにより、平成29年度以降は1%台となったが、安定した実質収支比率となっている。○国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療事業・・・保険料収入等の不足額を一般会計からの繰入れによって運営しているため、0%台で推移している。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄○元利償還金・・・臨時財政対策債の元利償還金が増加し続けているため、元利償還金も増えている。○公営企業債の元利償還金に対する繰入金・・・下水道事業の減少により、平成29年度以降は減少に転じている。○組合等が起こした地方債の元利償還金に対する繰入金・・・平成28年度以降、中播衛生事務組合の償還のみとなっている。○算入公債費等・・・臨時財政対策債の借入増により年々増加傾向にある。○実質公債費比率の分子・・・一般会計等の元利償還金は増加しているが、公営企業充当繰入金が減少し、災害復旧等に係る基準財政需要額が増加したため、実質公債費比率の分子は前年度より36百万円の減となった。
分析欄:減債基金該当なし
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄○一般会計等に係る地方債の現在高・・・臨時財政対策債、公共事業等債等により年々増加している。○公営企業債等繰入見込額・・・下水道事業の減少により平成27年度から減少に転じている。○組合等負担等見込額・・・中播衛生事務組合の償還のみとなり、年々減少してきている。○退職手当負担見込額・・・退職入替により減少している。○充当可能基金・・・財政調整基金の積立等により、増加している。○充当可能特定収入・・・公営住宅使用料である。令和元年度は住宅管理費の減少により公債費への充当が増加したため前年度より43百万円増加している。○基準財政需要額算入見込額・・・臨時財政対策債、下水道事業債の増加により年々増加していたが、基準財政需要額算入終了の公債費が増加しているため、平成29年度以降は減少に転じている。○将来負担比率の分子・・・・地方債現在高は増加しているが、公営企業等繰入見込額、組合負担等見込額及び退職手当見込額の減により減少に転じている。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金に42百万円、ふるさと応援基金に54百万円積立てた一方、福祉基金11百万円、コミュニティプラント維持管理基金16百万円(全額)、ふるさと応援基金8百万円取崩したことにより、基金全体としては60百万円の増となった。(今後の方針)財政調整基金の一定額を確保するとともに、ふるさと応援寄附金の増加に努め、基金を活用した事業を実施していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)地方税、地方交付税の増加及び経常一般財源の減等により、令和元年度は42百万円の積立てを行った。(今後の方針)財政調整基金の残高は、災害への備え等のため、標準財政規模の20%(10億円程度)の範囲内となるように努める。
減債基金
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・福祉基金:すこやかな長寿社会に備え、福祉活動の活性化と、総合的な福祉の振興、充実を図るため・農業農村活性化基金:農業に関する各種公益事業の隆盛を図ると共に、輪作農法の推進と地域営農集団及び担い手農家の育成を通じ、農業農村の活性化と農村文化の向上に資するため・ふるさと応援基金:民俗学の父柳田國男やその兄弟の偉業を顕彰し後世に伝える事業、大庄屋三木家住宅の保存整備・活用に関する事業、次代を担う子どもたちの教育やその環境整備に関する事業、健康福祉・安全安心・産業振興などまちの発展、充実に資する事業を推進するため・大規模開発区域環境保全基金:大規模開発区域及び周辺の良好な環境を保全するため・環境保全基金:環境の保全に関する町民の意識の高揚及び活動の促進に資するため(増減理由)基金の目的に応じた事業に、福祉基金11百万円、農業農村活性化基金4百万円、ふるさと応援基金8百万円、長目コミュニティプラント閉鎖に伴いコミュニティプラント維持管理基金16百万円を取崩した一方で、ふるさと応援基金に54百万円、森林環境譲与税基金2百万円積立てたことにより、その他基金全体としては18百万円の増加となった。(今後の方針)福祉基金、農業農村活性化基金については、基金がなくなった後の基金対象事業の見直しを検討する必要がある。ふるさと応援基金は、返礼品を充実させ、ふるさと応援寄附金の増収に努め、基金に積立てるとともに、基金を活用した事業にも取り組む。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値を下回っている。全体では60.9%となっているが、その中でもインフラ資産が63.3%、事業用資産が56.5%となっている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
下水道事業や幼児園建設、福崎駅周辺整備事業等の大型事業の起債により地方債残高が増加し、類似団体内平均値を大きく上回っている。今後、地方債の現在高は増加するものの公営企業等繰入見込額、組合等負担等見込額が減少するため、債務償還比率は減少する見込みである。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は類似団体と比較して高い水準にある。これは、以前からの下水道事業に加え、平成26年度に幼児園建設、庁舎耐震事業等で約632百万円、平成27年度には福崎駅周辺整備、小学校体育館建替等で約484百万円地方債が増加したことが主な要因である。平成28年度からは、地方債の現在高は増加しているものの公営企業等繰入見込額、組合等負担等見込額の減及び基金積立による充当可能基金の増により減少に転じている。有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値を若干下回っているが、インフラ資産の減価償却率が高くなってきている。今後は、下水道事業は縮小傾向にあるものの福崎駅周辺整備事業等、大型事業の元利償還が本格的に始まることや、学校施設長寿命化改良事業等の新規起債事業により、地方債残高の増加が予想されるため、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率、実質公債費比率とも類似団体と比較して高い水準にある。将来負担比率は類似団体と比較して高い水準にある。これは、以前からの下水道事業に加え、平成26年度に幼児園建設、庁舎耐震事業等で約632百万円、平成27年度には福崎駅周辺整備、小学校体育館建替等で約484百万円地方債が増加したことが主な要因である。平成28年度からは、地方債の現在高は増加しているものの公営企業等繰入見込額、組合等負担等見込額の減及び基金積立による充当可能基金の増により減少に転じている。実質公債費比率は、平成28年度以降一部事務組合等の起こした地方債の償還の一部終了や交付税算入公債費の増加等により減少に転じている。将来負担比率、実質公債費比率とも減少傾向ではあるが、今後、学校施設長寿命化改良事業や神崎郡ごみ処理施設の建設が始まれば数値が悪化する可能性があるので、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
【道路】有形固定資産減価償却率は、近年、道路整備を進めたため類似団体内平均値より若干低くなっている。【道路】一人当たり延長は、町の面積が小さいため類似団体内平均値を大きく下回っている。【認定こども園・幼稚園・保育所】有形固定資産減価償却率は、平成21年~平成27年に各認定こども園を整備したため、類似団体内平均値を大きく下回っている。【認定こども園・幼稚園・保育所】一人当たり面積は、比較的新しい施設のため、、類似団体内平均値を上回っている。【橋りょう・トンネル】有形固定資産減価償却率は、橋りょうの老朽化が進んできているため、類似団体内平均値を上回っている。【橋りょう・トンネル】有形固定資産(償却資産)額は、町の面積が小さいため類似団体内平均値を大きく下回っている。【学校施設】有形固定資産減価償却率は、学校施設の老朽化が進んできているため、類似団体内平均値を上回っている。【学校施設】一人当たり面積は、児童・生徒数が比較的多いため、類似団体内平均値を下回っている。【公営住宅】有形固定資産減価償却率は、平成12年度~平成17年度に田尻団地・塚本団地、令和元年度に駅前団地の建替えを行ったため、類似団体内平均値を大きく下回っている。【公営住宅】一人当たり面積は、集合住宅が多いため、類似団体内平均値を下回っている。【公民館】有形固定資産減価償却率は、文化センターの老朽化が進んでいるため、類似団体内平均値を上回っている。【公民館】一人当たり面積は、公民館の数が少ないため、類似団体内平均値を下回っている。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
【図書館】有形固定資産減価償却率は、平成17年新築で、比較的施設が新しいため、類似団体内平均値を大きく下回っている。【図書館】一人当たり面積は、比較的施設が新しいため、類似団体内平均値を上回っている。【一般廃棄物処理施設】有形固定資産減価償却率は、整備後相当の年数が経過しているため、類似団体内平均値を大きく上回っている。【一般廃棄物処理施設】一人当たり有形固定資産(償却資産)は、ごみ・し尿処理施設を広域(一部事務組合)で所有しているため、類似団体内平均値を大きく上回っている。【体育館・プール】有形固定資産減価償却率は、昭和50年~昭和60年に整備されたものが多く、老朽化が進んでおり、類似団体内平均値に近い数値となっている。【体育館・プール】一人当たり面積は、児童・生徒数が比較的多いため、類似団体内平均値を下回っている。【保健センター・保健所】有形固定資産減価償却率は、昭和60年に整備し、老朽化が進んでおり、類似団体内平均値を大きく上回る数値となっている。【保健センター・保健所】一人当たり面積は、施設数が1ヶ所と少ないため、類似団体内平均値を下回っている。【福祉施設】有形固定資産減価償却率は、平成7年~平成13年に整備し、老朽化が進んでおり、類似団体内平均値を上回る数値となっている。【福祉施設】一人当たり面積は、施設数が少ないため類似団体内平均値を下回っている。【消防施設】有形固定資産減価償却率は、昭和52年に整備し、老朽化が進んでおり、類似団体内平均値を上回る数値となっている。【消防施設】一人当たり面積は、施設が古いため、類似団体内平均値を下回っている。【市民会館】有形固定資産減価償却率は、昭和50年~昭和60年に整備されたものが多く、老朽化が進んでおり、類似団体内平均値を上回る数値となっている。【市民会館】一人当たり面積は、施設数が少ないため類似団体内平均値を下回っている。【庁舎】有形固定資産減価償却率は、本庁舎は昭和50年に整備し、老朽化が進んでおり、類似団体内平均値を大きく上回る数値となっている。【庁舎】一人当たり面積は、施設数が1ヶ所と少ないため、類似団体内平均値を大きく下回っている。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等の資産総額は前年度末から118百万円の増加となった。金額の変動が大きいものは、事業用資産と物品であり、事業用資産は町営住宅駅前団地建替等により446百万円増加、物品も電算機器の更新等で41百万円増加したが、減価償却累計額の増加等により、固定資産全体では77百万円の増加となっている。流動資産は財政調整基金の積立等により41百万円増加した。一般会計等の負債総額は前年度末から171百万円の増加となった。金額の変動が大きいものは、地方債(固定負債)であり、小・中学校空調設備整備事業に係る学校教育施設等整備事業債が234百万円増加したこと等により、113百万円増加した。流動負債は1年内償還予定地方債が37百万円増加した等により、58百万円増加した。特別会計、公営企業会計を加えた全体では、資産総額は前年度末から206百万円減少し、負債総額も前年度末から90百万円減少した。資産総額が前年度に比べ206百万円減少しているのは、水道事業会計の現金預金が324百万円減少したのが主な要因で、負債総額が前年度に比べ90百万円減少しているのは、地方債等の固定負債が131百万円増加したものの、流動負債が公営企業の未払金が減少したこと等により221百万円減少したことが主な要因。一部事務組合、第三セクターを加えた連結の資産総額は、前年度末から410百万円減少し、負債総額も前年度末から120百万円減少した。資産総額、負債総額の減少の要因は全体の減少要因と同様となっている。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は7,181百万円となり、前年度末から113百万円の増加となった。そのうち、人件費等の業務費用は3,786百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は3,395百万円であり、最も金額が大きいのは、補助金等(1,905百万円、前年度比△14百万円)、次いで物件費(1,550百万円、前年度比+86百万円)であり、純行政コストの50.0%を占めている。今後も補助費等と物件費は増加傾向が続くと見込まれるため、事業の見直しや経費の削減等を行い、歳出の抑制に努める。全体では、水道・下水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、一般会計等に比べて経常収益が719百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助費等に計上しているため、移転費用が2,907百万円多くなり、純行政コストは3,728百万円多くなっている。連結では、兵庫県後期高齢者医療広域連合への納付金を補助金等で計上している等により、純行政コストは一般会計に比べ5,850百万円増加している。そのう「ち、「移転費用」が一般会計等に比べ4,652百万円増加している。次に、「物件費等」が一般会計等に比べ1,584百万円増加、「人件費」は一般会計等に比べ256百万円増加している。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(7,000百万円)が純行政コスト(6,909百万円)を上回ったことから、本年度差額は91百万円となったが、無償所管換等(△145百万円)により純資産残高は54百万円の減少となった。今後、経常的経費の見直しなどにより純行政コストの削減を行うとともに、一般財源の確保に努め、純資産残高が減少することのないよう努力していく必要がある。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が1,384百万円多くなっており、本年度差額は3百万円となったが、純資産残高は116百万円の減少となった。連結では、兵庫県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれるため、一般会計等に比べて財源が5,653百万円多くなっているが、純行政コスト(12,759百万円)が財源(12,654百万円)を上回ったことから、本年度差額は105百万円となり、純資産残高は290百万円の減少となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は838百万円であったが、投資活動収支については、町営住宅駅前団地建替、小・中学校空調設備設置、福崎駅周辺整備事業等により、▲997百万円となった。財務活動収支については、地方債発行収入が地方債の償還額を上回ったことから、160百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から百万円増加し、211百万円となった。今後も一般財源の確保に努め、資金残高が減少することのないよう努力していく必要がある。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道・下水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから業務活動収支は一般会計より483百万円多い1,321百万円となっている。投資活動収支では、老朽化した水道管の入替や下水道事業の雨水幹線整備事業等を行ったため、1,862百万円となっている。財務活動収支については、地方債発行収入が地方債の償還額を上回ったことから、220百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から321万円減少し、1,366百万円となった。連結の業務活動収支は一部事務組合などの業務収入が業務支出を上回っており、1,325百万円となっている。投資活動収支は、投資活動支出が投資活動収入を上回り1,883百万円となっている。財務活動収支については、地方債発行収入が地方債の償還額を上回ったことから、214百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から344万円減少し、1,528百万円となった。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、福崎町は合併をしておらず、類似団体平均を下回っている。前年度と比較すると、町営住宅駅前団地等の有形固定資産が増加したため、2.4万円増加している。歳入額対資産比率は、近年の大型事業(幼児園・小学校体育館・福崎駅周辺整備等)により固定資産が増加し、類似団体平均を上回っている。前年度と比較すると、0.13%増加している。有形固定資産減価償却率は、類似団体平均を下回っているものの、施設の老朽化が進んでおり、特にインフラ資産が63.3%となっている。前年度からは、事業用資産の建替、改修等により1.0%減少している。今後は、公共施設等総合管理計画の見直し及び施設毎の個別計画の策定により、各施設の長寿命化を進めていき、適正管理に努めていく。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、福崎町は合併をしておらず、類似団体平均を下回っている。前年度と比較すると、地方債等の負債が資産を上回っており、0.3%減少している。将来世代負担比率は、大型事業や下水道整備等の地方債残高が増加しており、類似団体平均を上回っている。前年度と比較すると、0.4%増加している。今後は、有利な地方債の選択や事業の縮小により地方債の発行の抑制を行い、これ以上将来世代の負担が増加することのないよう努めていく。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、施設の指定管理者制度の導入やごみ収集等を民間委託するなど、行政コストの低減に努めており、類似団体平均を大きく下回っている。前年度と比較すると、人件費、物件費の増加により0.7万円増加している。今後も行政改革実施計画による事業の集中と選択により、行政コストの削減に努めていく。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、大型事業や下水道整備等の地方債残高が増加しており、類似団体平均を上回っている。前年度と比較すると、地方債の増加により1.4万円増加している。今後も学校施設長寿命化事業等により歳出が増加するが、国県補助金や有利な起債の選択により、負債の増加を抑制していくよう努めていく。基礎的財政収支は、平成30年度413百万円の赤字から令和元年度は14百万円の赤字となり、赤字額が大幅に減少している。これは、投資活動支出の公共施設等整備支出が、福崎駅周辺整備事業の減少等により減少しためで、今後も投資的経費の抑制により基礎的財政収支の黒字化を目指していく。
5.受益者負担の状況
受益者負担率は、経常収益の「その他収入」の増加により、類似団体平均を上回っている。前年度と比較すると、0.6%増加している。公共施設の使用料等で低く抑えられているものが多いので、今後、適正な受益者負担になるよう使用料等の見直しを行う。
類似団体【Ⅳ-1】
帯広市
弘前市
七戸町
金ケ崎町
山田町
涌谷町
羽後町
河北町
川西町
南会津町
会津坂下町
矢吹町
石川町
三春町
城里町
大子町
那珂川町
吉見町
三鷹市
調布市
中能登町
御代田町
辰野町
南箕輪村
神戸町
御嵩町
森町
玉城町
久御山町
福崎町
香美町
八頭町
北広島町
まんのう町
長洲町
都城市