岬町
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2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
地域経済の低迷、地価の下落等による税収減、少子高齢化の進展により歳入は低下傾向にある。更に本町では、防災行政無線再整備事業や町道海岸連絡線整備事業の実施等により基準財政需要額が大きいため、財政力指数が類似団体内平均値を下回っている。今後は、関西国際空港第二期事業土砂採取跡地などへの企業誘致により税収増を図るとともに、「岬町行財政集中改革計画(第3次集中改革プラン)」による取組みを通じて歳出削減を行うことで財政基盤の強化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
平成30年度は、経常一般財源の増加が、経常経費充当一般財源の増加を上回ったため、経常収支比率が0.5%改善している。なお、経常一般財源が増加した要因には、景気の伸び悩みにより地方消費税等の各種交付金は減少したものの、地方交付税及び町税が増加したことが挙げられる。また、経常経費充当一般財源が増加した要因には、既発債の償還により公債費が減少し、退職手当の減により人件費等が減少したものの、施設の老朽化に伴い維持補修費が増加し、併せて、保育所運営事業及び乳幼児医療費助成に充てている、岬ゆめ・みらい基金繰入金の減額に伴い扶助費が増加したことが挙げられる。しかしながら、依然として類似団体内平均値を上回っているため、今後は、人件費の削減、新発債の抑制による公債費の削減、下水道事業への繰出金の抑制など、「岬町行財政集中改革計画(第3次集中改革プラン)」による取組みを通じて経常経費の削減に努めることで財政構造の弾力性の確保を図る。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
平成30年度は平成29年度に引き続き、類似団体内平均値を上回った。主な要因は、人口減少が続いていることに加え、ごみ処理・し尿処理業務を直営で行っていることと、深日港・洲本港を結ぶ広域サイクルツーリズム事業費が増加したためである。今後は、行財政改革を推進し民間でも実施可能な部分については、積極的に民間委託を推進することで経費の節減を図る。併せて、職員の新規採用の抑制、事務事業の見直し等を徹底し、より一層のコスト削減を図る。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
「岬町行財政集中改革計画(第3次集中改革プラン)」に基づき全職員の給与カット(2%カット)・管理職手当のカット(30%カット)を行っており、類似団体内平均値を下回る水準にある。今後とも、全職員の給料カット・管理職手当のカットを引き続き実施し、各種手当の総点検を行うことで給与の適正化を推進していく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
職員の新規採用については、原則、退職者数を上限とし、総職員数の抑制を図っているものの、人口減少や、再任用フルタイム勤務職員が3名から11名へ増加したことの影響により、平成30年度は類似団体内平均値を上回った。今後とも、民間委託の推進や事務事業の見直し等により、適切な定員管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
過去に発行した地方債の償還により、類似団体内平均値を大きく上回っているが、過去の大規模事業に係る地方債の償還が終了したことに伴い、元利償還金が減少したため、平成30年度は、平成29年度に比べ1.1%改善し12.4%となった。しかし、依然として、過去の社会資本整備により借り入れた地方債の償還が大きな財政負担となっていることから、今後とも、新規事業の実施にあたっては、地方債発行を最小限に抑えつつ、企業誘致等による税収増を図ることで地方債に依存しない財政運営に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
過去に発行した地方債残高が大きいため、類似団体内平均値を大きく上回っている。平成30年度は団塊世代の退職による退職手当負担見込額は減少したものの、防災行政無線再整備事業や町道海岸連絡線整備事業による地方債の発行により、地方債残高が増加し、また、財政調整基金の取り崩しにより充当可能基金が減少したことから、平成29年度に比べ4.2%増加した。今後も「岬町行財政集中改革計画(第3次集中改革プラン)」に基づく行財政改革を進め、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
平成30年度は職員給が増加したものの、退職手当(一般財源等分)が減少したことで昨年度の人件費総額を下回った。しかし、依然として類似団体内平均値及び全国平均を上回っているため、今後も、「岬町行財政集中改革計画(第3次集中改革プラン)」に基づく行財政改革を推進し、民間でも実施可能な部分については、積極的に民間委託を推進し、併せて、職員の新規採用の抑制により一層のコスト削減を図る。
物件費
物件費の分析欄
平成30年度は平成29年度から0.5%悪化した。これは予防接種経費やごみ処理施設運営事業に充てている岬ゆめ・みらい基金繰入金の額が昨年度より減少したため、経常経費充当一般財源が昨年度に比べ増加したことが主な要因である。今後も、「岬町行財政集中改革計画(第3次集中改革プラン)」に基づく行財政改革を実施することにより、物件費の抑制を図る。
扶助費
扶助費の分析欄
平成30年度は平成29年度に比べ1.1%増加している。主な要因は、保育所運営事業や乳幼児医療費助成に充てている岬ゆめ・みらい基金繰入金等の特定財源の減少により、経常経費充当一般財源が増加したためである。近年、扶助費は増加傾向にあるため、今後の動向に留意し経費の適正化に努める。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は、類似団体内平均値を大きく上回っている。高齢化による介護保険特別会計や後期高齢者医療特別会計などの特別会計への繰出金が多額であることが主な要因である。今後は、下水道事業などの企業会計への繰出金については、企業会計の独立採算の原則に基づく繰出基準の厳格な適用など、更なる適正化に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体内平均値を下回っている。主な要因は、ごみ・し尿処理業務を直営で実施していることである。今後も、一定の役割を終えた補助金・負担金の見直しや廃止に向けて検討する方針である。
公債費
公債費の分析欄
近年、公債費は減少傾向にあり、平成30年度は平成29年度から0.2%改善した。しかし、過去に実施した中学校、消防庁舎などの整備により、地方債の元利償還金及び公営企業債の元利償還金に対する繰出金など、公債費に準じる経費を含めた公債費関係経費は高止まりの状況にあり、これらの償還が終了するまでは厳しい状況が予想される。今後は、建設事業を精査・重点化するとともに、新発債の発行にあたっては、発行総額を抑制することに加えて、交付税算入措置のある地方債を活用することで後年度負担の軽減を図る。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外に係る経常収支比率は、平成29年度に比べ0.3%改善した。これは退職手当の減少による人件費の減少が主な要因である。今後も、「岬町行財政集中改革計画(第3次集中改革プラン)」に基づく行財政改革を実施することにより、人件費等の削減に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
目的別歳出の分析欄
衛生費は平成29年度まで類似団体内平均値を下回っていたが、平成30年度は住民一人当たり57,034円で、前年度決算と比較すると52.4%増となり、類似団体内平均値を上回った。これは、平成30年度に実施したごみ処理施設整備事業の事業費が大きく増加したことが主な要因である。商工費は住民一人当たり6,072円で、類似団体内平均値を下回っており、前年度決算と比較すると54.5%減となっている。これは平成25年度から実施している道の駅みさき整備事業が平成29年度をもって終了したため、平成30年度に事業費が大きく減少したことが主な要因である。消防費は平成28年度以降、類似団体内平均値を上回っており、平成30年度は住民一人当たり33,755円で、前年度決算と比較すると38.9%増となっている。これは、平成28年度から実施している防災行政無線再整備事業の工事開始に伴い、平成30年度に事業費が増加したことが主な要因である。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
性質別歳出の分析欄
人件費は、類似団体内平均値を上回っているものの、退職手当が減少したことにより、数年ぶりに減少した。災害復旧事業費は、平成30年7月豪雨や台風21号等による被害の復旧に多額の経費を要したため、昨年度に比べ大きく増加した。加えて、類似団体内平均値や全国平均を大幅に上回った。貸付金は、水道事業の経営健全化に向けて水道事業会計に貸付を行ったため、大きく増加しており、類似団体内平均値や全国平均を大幅に上回った。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄「岬町行財政集中改革計画(第3次集中改革プラン)」による財政健全化の取組み効果により、近年、実質収支額は改善傾向にある。また、平成30年度においては、評価替の影響で固定資産税が減少したものの、町民税が昨年に引き続き増加したことに加え、地方交付税が増加したことも改善した要因の一つである。財政調整基金については、水道事業の経営健全化に向けて水道事業会計に貸付を行ったため、残高が減少している。今後も上記の計画を推進し、町税などの自主財源の確保に努め、健全な財政運営に努める。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄平成29年度については水道事業会計において、平成26年度に行われた公営企業会計制度の見直しに伴う3ヶ年の経過措置が終了したことにより、貸倒引当金を計上したため赤字となっていたが、平成30年度に一般会計から長期貸付を行い、短期貸付金の返済を行ったことにより資金不足が解消した。介護保険特別会計、国民健康保険特別会計、後期高齢者医療特別会計については黒字で推移しているが、今後少子高齢化の進展による影響が懸念される。また、下水道事業、漁業集落排水事業の各特別会計については、繰出基準以上に一般会計から繰出すことにより収支均衡を保っている状況にある。今後は、企業会計の独立採算の原則に基づく繰出基準を厳格に適用するとともに、適正な料金の改定などを検討することで更なる適正化に努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄「元利償還金」は、過去に実施した健康ふれあいセンター、中学校、消防庁舎などの整備に係る地方債の償還が終了したことにより、減少傾向にある。「組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等」は、平成25年度に発足した消防組合の施設整備等に伴い増加傾向にある。今後は、一部事務組合への負担金については、構成団体と協議し事業の重点化を図るとともに、基準額以上に一般会計から繰出を行っている下水道事業についても将来の財政負担に引き続き留意しつつ、適正な事業運営に努める。
分析欄:減債基金該当なし
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将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄「退職手当負担見込額」は昨年に引き続き減少したものの、防災行政無線再整備事業や町道海岸連絡線整備事業等による地方債の発行により、「一般会計等に係る地方債の現在高」は増加した。また、水道事業の経営健全化に向けた水道事業への貸付を、財政調整基金の取り崩しにより行ったため、「充当可能基金」が減少しており、結果として「将来負担比率の分子」が増加した。今後とも、将来の財政負担に留意しつつ、健全な財政運営に努める。
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基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)平成30年度は、基金全体としては107百万円の減となった。これは、ふるさと納税による岬ゆめ・みらい基金への積立てが120百万円増加したが、水道事業の経営健全化に向けた水道事業会計への貸付を、財政調整基金200百万円の取り崩しにより行ったことが要因となっている。(今後の方針)公共施設の老朽化対策や子育て、福祉などの社会保障関係経費の増加に備えて、財政調整基金や公共施設整備基金に積立てを行っていく予定である。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)平成30年度は、前年度剰余金により31百万円積立てた一方、退職手当等で30百万円及び水道事業の経営健全化に向けて水道事業会計への貸付を実施するため、200百万円を取り崩したことで、前年度より減となった。(今後の方針)子育て、福祉などの社会保障関係経費の増加に備えて積立てていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)近年、利子収入の積立てのみを行い、取り崩しを行っていないため、ほぼ増減がない状況にある。(今後の方針)利子収入の積立てを行っていく予定のため、今後も残高は、ほぼ横ばいとなる予定である。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)岬ゆめ・みらい基金:個性豊かな活力あるまちづくり施策の推進多奈川地区多目的公園管理基金:多奈川地区多目的公園の維持管理公共施設整備基金:公共施設の整備及び適切な維持管理海釣り公園管理基金:海釣り公園の維持管理地域福祉基金:本町の特性を活かした高齢者保健施策の推進(増減理由)岬ゆめ・みらい基金:ふるさと納税より878百万円積立てた一方、寄附の謝礼事務費や地方創生事業等に充当するために758百万円を取り崩した。地域福祉基金:健康ふれあいセンター運営事業に充当するため、33百万円を取り崩した。(今後の方針)岬ゆめ・みらい基金:個人や団体からの寄付金の積立てを行いながら、活力ある、街づくり施策を推進していくため取り崩しを行っていく。公共施設整備基金:公共施設の老朽化に備え、積立てを行っていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本町では、平成26年度に策定した岬町公共施設適正化基本方針に基づき、老朽化した公共施設の集約化・複合化や除却を進めているが、多くの施設が昭和40年~50年代に建設されているため、有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値を上回っている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
平成25年度より実施している町営緑ヶ丘住宅整備事業及び平成26年度より実施している海岸連絡線整備事業、平成28年度より実施している防災行政無線整備事業に係る地方債の発行等により、将来負担額が押し上げられているため、債務償還比率も類似団体内平均値と比べて高い値になっていると考えられる。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率については、平成29年度までは類似団体内平均値と同様に年々減少していたものの、平成30年度は災害復旧事業等のため財政調整基金を取り崩したことにより充当可能基金残高が減少したことや、町道海岸連絡線整備事業に係る地方債を発行したこと等による地方債残高の増加の影響等により、前年度比率を上回った。有形固定資産減価償却率についても、多くの施設が昭和40年~50年代に建設されているため類似団体内平均値を上回っている。今後は岬町公共施設適正化基本方針に基づき、老朽化対策に積極的に取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は、類似団体内平均値を大きく上回っている。平成29年度までについては年々減少傾向にあったが、平成30年度は前年度に比べ4.2ポイント悪化した。主な要因としては、充当可能基金残高の減少や、地方債残高が増加したことが挙げられる。また、実質公債費比率は、過去に発行した地方債の償還により、類似団体内平均値を大きく上回っているが、元利償還金の減少や普通交付税額の増加等により、前年度に比べ1.1ポイント改善し12.4ポイントとなった。しかし、依然として、地方債の償還が大きな財政負担となっていることから、今後とも、新規事業の実施にあたっては、地方債発行を最小限に抑えつつ、企業誘致等による税収増を図ることで地方債に依存しない財政運営に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
施設情報の分析欄
・公営住宅の有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値を大きく下回っている。これは、平成25年度より公営住宅の整備及び一部解体撤去を行っていることが要因である。・認定こども園・幼稚園・保育所の有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値を大きく上回っている。これは、昭和40年~50年代に建設された施設がほどんどであり、これまで大規模改修等を行っていないことが要因と考えられる。また、一人当たり面積も類似団体内平均値と比べて大きい。耐用年数に近付きつつある施設や、それを超えて使用している施設は日々の修繕を行っているため使用には問題はないが、今後は、岬町公共施設適正化基本方針に基づき、長寿命化や建替等を検討する必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
施設情報の分析欄
・消防施設を除き、どの施設においても有形固定資産減価償却率が75%を超えており、類似団体内平均値を大きく上回っている。その要因として、体育館・プールについては、昭和45年に建設された町民体育館が耐用年数である34年を超えているためであり、福祉施設についても、昭和50年代に建設された老人憩いの家が耐用年数である22年を超えているためである。また、一般廃棄物処理施設については、昭和60年に建設された美化センターが耐用年数である38年を経過しつつあるためであり、庁舎についても、昭和39年に建設されており、耐用年数である50年を超えているためである。どの施設においても、日々の修繕を行っているため、使用する上で問題はないが、今後は、岬町公共施設適正化基本方針に基づき、長寿命化や建替等を検討する必要がある。
財務書類に関する情報①(2018年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が昨年度と比較し1,006百万円増加している。金額の変動が大きいものの内訳は、有形固定資産(878百万円の増)及び長期貸付金(投資その他の資産)(180百万円の増)となっている。有形固定資産の増加の要因として、町営住宅PFI事業にかかるものや町道海岸連絡線整備事業が挙げられ、長期貸付金の増加の要因として、水道事業会計へ貸付をしたことが挙げられる。資産の増加は、将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、「岬町公共施設適正化基本方針」に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。負債総額についても、昨年度と比較し209百万円増加している。その要因として、地方債残高が、上記町営住宅PFI事業等の実施に伴う地方債発行に起因して338百万円増加していることが挙げられる。水道事業会計下水道事業特別会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から584百万円増加し、負債総額は前年度末から297百万円減少した。資産総額は、水道管や下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて7,834百万円多くなるが、負債総額も下水道管の新設工事に地方債を充当していること等から6,032百万円多くなっている。泉州南消防組合、大阪府後期高齢者医療広域連合等を加えた連結では、資産総額は前年度末から563百万円増加し、負債総額は前年度末から376百万円減少した。資産総額は、泉州南消防組合等が保有している消防施設に係る資産を計上していること等により、全体に比べて1,838百万円多くなるが、負債総額も泉州南消防組合の借入金等があること等から、1,255百万円多くなっている。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は6,472百万円で、物件費等の業務費用が4,040百万円で前年度比88百万円の増加、補助金や社会保障給付費等の移転費用は2,432百万円で前年度比75百万円の減少となったため、前年度比13百万円の増加となった。また、経常収益は346百万円で、広域サイクルツーリズム事業負担金や後期高齢者医療広域連合負担金の返還金の増加により前年度比94百万円の増加となった。その結果、純行政コストについては前年度から81百万円減少している。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が597百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が3,671百万円多くなり、純行政コストは3,978百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が740百万円多くなっている一方、大阪府後期高齢者医療広域連合の補助費等により、経常費用が7,259百万円多くなり、純行政コストは6,553百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、ふるさと納税の寄付額の減少や、町営住宅PFI事業の事業費の減少に伴い国庫補助金が減少したものの税収等の財源(6,772百万円)が純行政コスト(6,321百万)を上回ったことから、本年度差額は451百万円となり、純資産残高は797百万円の増加となった。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険料や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が1,512百万円多くなっており、本年度差額は535百万円となり、純資産残高は881百万円の増加となった。連結では、大阪後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が6,710百万円多くなっており、本年度差額は608百万円となり、純資産残高は939百万円の増加となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は599百万円であったが、投資活動収支については、町道海岸連絡線整備事業等を行ったことから、△868百万円となっている。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、322百万円となっており、本年度末資金残高は138百万円で前年度比53百万円の増加となった。しかし、行政活動に必要な資金を基金の取り崩しと地方債の発行収入によって確保している状況であり、行財政改革を更に推進する必要がある。全体では、国民健康保険料や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より381百万円多い980百万円となっている。投資活動収支では、下水道管の新設事業を実施したため、△885百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△10百万円となり、本年度末資金残高は前年度から85百万円増加し、465百万円となった。連結では、大阪後期高齢者医療広域連合における国県等補助金等が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より492百万円多い1,091百万円となっている。投資活動収支は、泉州南消防組合が日根野出張所移転事業や本部救助工作車購入事業を実施したため、△961百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△34百万円となり、本年度末資金残高は前年度から90百万円増加し、708百万円となった。
財務書類に関する情報②(2018年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は町営住宅PFI事業や町道海岸連絡線整備事業等の実施により前年度から8.5万円増加している。当団体では道路の敷地のうち、取得価額が不明であるものは、備忘価額1円で評価しており、それが資産の半数を占めているため、住民一人当たり資産額や歳入額対資産比率が類似団体平均値を大きく下回っている。有形固定資産減価償却率については、昭和40年~50年代に建築された施設が多く、整備から40年以上経過して更新時期を迎えているため、類似団体平均値を上回っていると考えられる。今後は、平成26年度に策定した「岬町公共施設適正化基「本方針」に基づき、施設の集約化複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均値を下回っているが、ふるさと納税による寄附金の増加等により、純資産額は前年度から797百万円増加している。今後も「岬町行財政集中改革計画(第3次集中改革プラン)」に基づく人件費の削減などにより、行政コストを削減し純資産の増加に努める。将来世代負担比率は、近年、町営住宅PFI事業や町道海岸連絡線整備事業等の実施により地方債の発行が多いため、類似団体平均値を上回っている。新規に発行する地方債の抑制を行い地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均値を下回っているが、今後も高齢化の進展などにより社会保障関係経費の増加が見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により経費の抑制に努める。
4.負債の状況
退職手当引当金が減少しているが、町営住宅PFI事業や町道海岸連絡線整備事業等の実施による地方債の発行により負債額は増加したため、住民一人当たり負債額が増加している。基礎的財政収支は、投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を大きく上回ったため342百万円の減少となっている。近年、町営住宅PFI事業や町道海岸連絡線整備事業等の実施により地方債の発行が多くなっているが、今後は新規事業の実施にあたっては、地方債の発行の抑制に努める。
5.受益者負担の状況
広域サイクルツーリズム事業に伴う収入の増加により受益者負担比率は類似団体平均値を上回った。今後も「岬町行財政集中改革計画(第3次集中改革プラン)」に基づく行財政改革により公共施設等の使用料の見直しや経費の削減に努める。
類似団体【Ⅳ-2】
当別町
倶知安町
余市町
白老町
釧路町
雫石町
猪苗代町
日立市
ひたちなか市
大洗町
美浦村
利根町
栃木市
小山市
中之条町
みなかみ町
滑川町
嵐山町
市原市
九十九里町
日の出町
大井町
開成町
高岡市
能登町
永平寺町
若狭町
市川三郷町
富士川町
昭和町
上田市
軽井沢町
大垣市
北方町
磐田市
小山町
豊川市
安城市
西尾市
豊山町
松阪市
鈴鹿市
紀北町
大山崎町
豊能町
忠岡町
岬町
河南町
上郡町
佐用町
平群町
河合町
大淀町
那智勝浦町
串本町
湯梨浜町
出雲市
東広島市
田布施町
松茂町
宇多津町
今治市
遠賀町
鞍手町
大刀洗町
川崎町
築上町
吉野ヶ里町
基山町
新上五島町
御船町
芦北町
玖珠町
新富町
門川町
肝付町
北中城村
中城村
与那原町