経営の健全性・効率性について
【経営の健全性】・経常収支比率は100%を超えており、累積欠損金も生じていないことから経営は健全であるといえる。・流動比率は100%を下回り類似団体平均値と比較しても低い状況であるが、主な債務である企業債の償還財源は、償還年度に収入確保されることから、短期的な支払能力に問題はない。・企業債残高対事業規模比率は類似団体平均値と比較して高い状況にあるが、すべての処理場で高度処理を実施しているため建設事業費が大きいことが要因の一つである。また、企業債の残高は平成19年をピークに年々減少傾向にある。【経営の効率性】・汚水処理原価は類似団体平均値よりやや低くなっているが、標準的なコストと考えられる。・施設利用率は類似団体平均値より高い状況にあり、今後の流入水量の増加を見込んで処理施設の増設を予定している。
老朽化の状況について
・有形固定資産減価償却率は類似団体平均値と比べ極めて少ない数値であるが、企業会計適用が令和元年度からであり、減価償却累計額が2年分のみであるためである。・法定耐用年数を超えた管渠はないが、ストックマネジメント計画に基づき計画的な更新を図る。
全体総括
・湖南中部処理区(昭和57年供用)、湖西処理区(昭和59年供用)、東北部処理区(平成3年供用)、高島処理区(平成9年供用)と順次供用を開始し、急速に下水道処理人口普及率を向上させてきた。また、滋賀県の下水処理場のうち、90%近くを流域下水道が担っている。・各経営指標の数値から、現時点では概ね健全経営であるといえる。・今後とも、琵琶湖の水質保全のためにも高度処理を行いつつ、関係市町と一体となって持続可能な下水道経営に努める。