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人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(30年度末35.7%)に加え、町内に立地する企業が少ないことなどにより、財政基盤が弱く、類似団体平均をかなり下回っている。このため、歳出全般の徹底的な見直しや行政の効率化を図ることにより、財政の健全化を図る。
経常収支比率は類似団体平均を上回っており、前年度と比べると1.8%増加している。主な原因である物件費や補助費、公債費を抑制するため、更なる事務事業の効率化・縮減に努め、地方債の新規発行を抑制することで、経常収支比率の改善に努める。
ここ数年間は、類似団体平均とほぼ同水準で推移している。今後も職員定数の適正化を維持し、人件費を抑制しながら、業務見直し等による物件費の削減に努めていく。
平成30年度の数値は、96.8と類似団体平均とほぼ同水準で推移している。今後も社会情勢の変化や国の国家公務員改革の動向、近隣自治体の状況も踏まえながら、職員給与の適正化に努めていく。
市町村合併直後から退職者不補充等の新規採用抑制策により、類似団体平均とほぼ同水準で推移している。今後も住民サービスの低下を招かないよう、能力・職責に応じた適切な人員配置に努め、定員管理の適正化に努めていく。
実質公債費比率は前年度より0.3%良好となり、類似団体平均と同水準で推移している。今後も、地方債充当事業の適正な選択を図り、緊急防災・減災事業等の交付税措置の高い地方債を有効的に活用し、他の地方債の発行を抑制していくことで、実質公債費比率の改善に努めていく。
老朽化による施設の改築事業や地震・津波対策などの防災対策事業等により地方債が増加し、類似団体平均を上回っている。今後はごみ、消防などの一部事務組合等への負担金が増加し、数値がさらに悪化する懸念がある。今後も財政調整基金等の積立てによる充当可能基金の増額や、その他起債の新規発行を抑制することで数値の改善に努めていく。
市町村合併直後からの退職者不補充等の新規採用抑制、早期退職者募集により、職員数の削減に取り組んだ結果、以前から類似団体平均より低い水準にある。今後も機構改革等により、人員の適材適所の配置を図るなど、時間外手当等の抑制を行い、引き続き人件費の削減に努める。
物件費が類似団体平均より高い水準で推移しているのは、施設管理人や保育所職員をはじめとした臨時職員等の賃金などが主な要因である。町財政の運営を見通す中で、指定管理者制度の一層の導入や、行財政改革において、行政としての適正なサービスの在り方について検討するなどコスト削減にむけた取り組みを進めていく必要がある。
平成29年度、30年度では、類似団体平均を上回っている。主な原因として、児童福祉関係や老人福祉関係の扶助費が増加したためである。今後は、町単独で実施している制度の見直しなどを検討し、扶助費の増加を抑制するための取組みを進めていく。
ここ5年間は、類似団体平均より高い水準を推移している。原因として、広域で行っている消防関係や紀南病院組合負担金などの負担金があげられる。今後は、経費削減に向けて広域への働きかけを進めるとともに、その他団体への補助金についても補助要件の見直し等を検討し、補助費等の削減に向けた取組みを進めていく。
合併特例事業債を中心とした大規模な普通建設事業費や、津波、地震、台風対策に係る地方債の償還等により、類似団体平均を上回っている。今後は、事業計画の見直し等により新規発行地方債を抑制し、これ以上地方債残高が増加しないよう、適正な地方債管理に取り組むことで、数値の改善を図る。
以前の数値は類似団体平均を上回っていたが、ここ4年間は類似団体と同水準で推移しており、数値が改善している。本町では、公債費以外に経常収支比率が高いのは物件費と補助費なので、これらの経常的な費用を抑制する取組みを進めていく。
(増減理由)財源不足や特定目的基金に係る事業の推進などにより、平成30年度末は基金全体として、47百万円減額している。(今後の方針)普通交付税の合併算定替の縮減や特定目的基金に係る事業の推進などにより、基金全体は減額していく見込みである。
(増減理由)普通交付税の合併算定替の縮減や社会保障費、公債費などの増加に伴い、財源不足が生じたことから、80百万円の取崩しを行ったことにより、減額となっている。(今後の方針)普通交付税の合併算定替の縮減や社会保障費、公債費などの増加により、財政調整基金は減額していく見込みである。
(増減理由)増減なし。(今後の方針)今のところ、積立てをしていく予定はない。
(基金の使途)地域振興基金:地域における住民の連帯の強化及び旧町村内での地域振興に資するため水道基金:水道施設に係る建設改良事業の財源に充てるため公共事業基金:本町内における公共事業に伴う公共補償金をもって施行する公共事業に関する事務を円滑かつ効率的に行うため災害対策基金:災害の予防、応急対策及び復旧等に要する財源に充てるため診療所基金:町立診療所の財政の健全な運営に資するため(増減理由)公共事業基金に54百万円積立てたことによる増加。(今後の方針)今後は大きな積立ての予定がないため、基金に係る事業の推進により、減額していく見込みである。
有形固定資産減価償却率は類似団体平均より若干高い数値となっているが、まだ公共施設等の個別施設計画を策定していないため、各施設ごとの状況を把握できていない状態である。早急に個別施設計画を策定する必要がある。
債務償還比率は類似団体平均を上回っており、近年では公共施設の改修や防災無線デジタル化などの事業が重なったため、地方債残高が類似団体より多いことが原因である。これからは新規地方債の発行を抑制するなどの対策を進めていく。
有形固定資産減価償却率と将来負担比率は類似団体平均より若干高い水準となっている。将来負担比率について、今後は基金の積み増しを行うなど、比率の低下に努め、施設の老朽化も視野に入れながら、施設等の更新を行う必要がある。
実質公債費比率に関しては、類似団体平均と同等となっているが、将来負担比率は類似団体平均より高い水準となっている。今後、教育施設の改修や保育施設の建替え等により、両数値とも悪化する可能性があるが、さらに基金への積み増しを行うなど、比率の増加を抑制できるよう健全な財政運営に努める。
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