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本町は内陸山間地にあるため中心となる産業がなく、人口減少に伴う少子高齢化が進んでいる(平成23年度末高齢化率33.7%)。そのため財政基盤が弱く、類似団体平均を大きく下回っている。今後は、定員適正化計画(平成22~27年度6年間で職員数を13.4%削減)による定員管理や事務事業の見直しに努めるとともに、町の総合計画に沿った産業振興策を積極的に展開し、行政の効率化と活力あるまちづくりによる財政基盤強化を図る。
定員適正化に向けた取り組み(職員削減)による人件費減と町債の繰上償還による公債費減で経常経費充当一般財源は対前年度2.5%減となったが、後年度の公債費負担軽減策として臨時財政対策債の借入を見送ったため、経常収支比率は前年度より悪化した。類似団体平均を下回ってはいるが、引き続き定員適正化と公債費の抑制に努めるとともに、事務事業の見直しによる経常経費削減に努める。
人口1人当たり人件費、物件費及び維持補修費の決算額が類似団体平均を上回っているのは、ごみ収集処理や保育所の直営によるものと考えられる。ごみ収集処理業務は、単町処理から他自治体で構成される組合への加入による経費削減、保育所については少子化に対応した適正規模への統合による人件費・物件費の削減を検討しており、それぞれ早期実現に努める。
行政改革大綱に基づいて給与の適正化に取り組んでおり、類似団体平均を下回った。国家公務員の給与改定特例法による措置がないとした場合の参考値は93.3であり、前年度指数と同じになる。今後も給与の適正化に努める。
ごみ収集処理と保育所直営が要因と考えられるが、類似団体平均を1.16人上回っている。定員適正化計画(平成22~27年度)に沿って平成21年度156名から平成27年度には131名とする職員数削減に取り組んでおり、平成22・23年度は計画を上回る職員数減となった。今後も保育所等公共施設の適正規模への移行、事務事業の効率化による職員削減を目指す。
普通地方交付税算入率の高い過疎対策事業債、旧合併特例債、臨時財政対策債の占める割合が高い(約9割)ため、実質公債費比率は9.8%と類似団体平均を下回った。前年度より1.2ポイント下がったが、住民ニーズを的確に把握しつつ事業の緊急度を精査して起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。
将来負担比率が発生しなかった主な要因は、平成22年度に行った臨時財政対策債の繰上償還による町債残高の減と財政調整基金及び減債基金の積立による充当可能基金の増額があげられる。今後は、合併10年後(平成25年度)から始まる普通地方交付税の一本算定化による交付税減を見据えて、公債費等義務的経費削減に努め、財政健全化をより一層進めていく。
人口千人当たり職員数は類似団体平均を上回っているが、ラスパイレス指数が低いため、人件費の経常収支比率は類似団体平均を下回った。前年度より比率が上昇したのは、臨時財政対策債の借入を見送ったことによる計算式の分母減影響と考える。今後も行財政改革による施設の統合、民間委託を進め、人件費抑制に努める。
ごみ収集処理を単町で直営しているため、衛生費が類似団体平均を大きく上回る結果になっている。広域処理組合への加入といった事業見直しを進めている。その他の施設管理についても効率的な行政サービスができるよう、統廃合や民間委託を進め、行政コスト削減に努める。
一部事務組合に補助費として支出される扶助費分を加えると5.3%となり、類似団体平均を大きく上回ることになる。特に単独事業分が比率を押し上げる要因となっている。人口減少により扶助費増が鈍化しているが、個々の事業を横断的に見直すことにより適正化を進める。
類似団体平均を大きく下回っているが、繰出金が毎年増えている。効率的な経営が困難な小規模簡易水道に対する繰り出しや、年々増加する医療や介護給付費に伴う後期高齢者医療特別会計、介護保険特別会計への繰り出しが主たる要因となっている。簡易水道事業については、適切な受益者負担割合への見直しを進め、介護や医療については、予防事業に力を注ぐ。
類似団体平均を下回ったまま推移しているが、補助交付金における民生・教育部門では平均を上回っている。事務事業分析により、制度の必要性や緊急度を見直し、より効果的な行政サービスの提供を推進する。
平成15年の町合併により新町建設のための大型合併特例債事業が続いたため、類似団体平均を大きく上回っているが、元利償還金の多くは普通地方交付税に算入されており、実質公債費比率では類似団体平均を下回る。公債費の経常収支比率高止まり状態は大型の合併特例債償還が終了する平成28年度まで続く見込みであり、非常に厳しい財政運営となる。そのため事業に優先順位をつけ新規発行町債を極力抑えることにより、新たな負担増を抑制することとしている。
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