経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率については、地方債元利償還金の財源を一般会計負担金に依存しており、平成30年度は69%と類似団体平均より4%下回っているが、⑤料金回収率については61%と平均を上回っている。また、④企業債残高対給水収益比率から見ると、当町の簡易水道区域に関する施設整備が早かったことや、区域の一部を平成23年に上水道事業区域へ編入したことで、企業債の残高が減少している。しかし、必要な更新については、継続的に実施していく必要がある。⑥給水原価については、類似団体平均を下回っているが、施設の老朽化は加速しつつあることから、引き続き適切な更新を実施していく必要がある。⑦施設利用率については、類似団体の平均を下回っていることから、施設利用の効率性を改善する必要がある。⑧有収率から見ると、前年対比および、類似団体平均ともに2%下回っている。漏水率が非常に高く30%近くの現状から、今後は漏水調査結果を踏まえ、順次修繕を実施していく必要がある。
老朽化の状況について
当町では、③管路更新率から見ると、類似団体平均を大きく下回り、過去5年間では、平成28年のみの更新となっている。平成17年の町村合併から、13年が経過しているが、旧4町村の老朽化した施設が多く実在しており、管路についても、布設年度すら完全には把握できない状態である。また、漏水率が非常に高く30%近くの現状から、今後は漏水調査結果に基づき管路修繕を実施していく必要がある。
全体総括
当町の給水率は99%を超えているが、平成17年町村合併から13年が経過した現在、施設の老朽化や人口の減少等を踏まえ、自主財源の確保や効率の良い事業運営が必要とされている。今後は、長期的視野に基づき、計画的に簡易水道事業区域施設の統廃合や、料金改定等の施策を実施していく必要がある。令和元年度から2ヶ年で越前地区の布殿浄水場区域に血ケ平地区を統廃合する計画である。