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平成19年度までは、基準財政収入額の伸びが、基準財政需要額の伸びを上回ったことから、財政力指数は、横ばいで推移した。平成20年度は、公債費の増等による基準財政需要額の増により単年度指数が0.1ポイント下がったが、3ヶ年指数では、前年と同値となった。平成21年度は、法人税割等の算定減による基準財政収入額の減により単年度指数はさらに0.1ポイント下がり、結果3ヶ年指数では、0.1ポイント下がり、1.16となった。平成22年度は、法人税割等の算定減により基準財政収入額が、前年度比で7.0%減となった一方で社会福祉費等の算定増により基準財政需要額が前年度比4.4%増となったことから、単年度指数は更に0.13ポイント下がり、結果3ヶ年指数では、0.05ポイント下がり1.11となった。
平成19年度は、臨時財政対策債及び減収補てん債発行額の減少により経常収支比率は上昇し、平成20年度も同率となった。平成21年度は、経常一般財源が大きく減少する一方、経常経費に充当する一般財源は増加した。また、臨時財政対策債の発行額も増加し、結果経常収支比率も上昇した。平成22年度も同様の理由から上昇した。
人口は緩やかな上昇傾向にある中で、1人当たり人件費・物件費はほぼ横ばい、類似団体平均値よりやや高めで推移している。人件費・物件費・維持補修費の合計金額では、平成21年度以外は減少傾向にある。これは、人件費の職員給が減少し、また、定年退職者も減少しているためである。物件費・維持補修費については横ばいで推移している。
給与構造改革が国より1年遅れ、平成19年度からの実施となったこと、いまだ一定程度の給与構造改革に伴う現給保障者が存在していること、団塊の世代が定年を迎え大量退職したことにあわせ、昇任年齢が引き下げられてきたことが、近年のラスパイレス指数の高止まりの要因と考えられる。なお、平成22年度は0.6ポイント上昇しているが、これはラスパイレス指数が学歴別・経験年数別に分類し比較するものであるため、職員構成の変動(当市の職員が少ない階層で自己都合退職者が生じたこと及び1年経過したことにより経験年数階層が変動したこと)によるものと分析している。
人口千人当たり職員数については、類似団体平均とほぼ同様な数値、推移を示している。平成18年度に策定した定員管理基本方針(実施期間:平成18年度~22年度)に基づき、公民館(11カ所)や図書館(2カ所)の民間委託や、多様な任用形態の活用を進めた、125人の削減を行った。今後は国・県からの権限移譲や扶助費等の増加に適切に対応していくため、多様な任用形態の活用等を進めながら適正な定員管理に努めたい。
類似団体平均とほぼ同様に推移している。公債費に準ずる債務負担行為に係るもののうち、土地開発公社からの依頼土地の買い戻しに係る一般財源支出額が減少しているため、実質公債費比率は減少している。
地方債現在高や債務負担行為に基づく支出予定額、公営企業債等繰入見込額などの減少により将来負担比率は減少している。債務負担行為に基づく支出予定額については、土地開発公社公共事業用地取得額が減少していることによる。
人件費については、小幅な増減はあるがほぼ横ばいで推移している。類似団体平均ともほぼ一致している。平成22年度については、人勧に準じた期末勤勉手当の引き下げや給与改定により職員給は2.7%減少しているが、類似団体平均の減少幅より当市の減少幅が小さくなっている。今後も人件費については削減に努めたい。
扶助費については、類似団体平均を下回っているが、増加の推移は類似団体平均と同様である。増加傾向にある要因は生活保護扶助費の増加等が挙げられる。特に平成22年度について前年度比1.7ポイントと大きく増加しているのは、児童手当から子ども手当に代わり支給額が増加したことと、生活保護扶助費の大幅な増加による。
その他の経常収支比率は類似団体平均を下回って推移しているが、年々増加している。これは、操出金については介護保険事業、後期高齢者医療事業への操出金が増加しているためで、維持補修費については、極力節減を図っているが、今後は老朽化した施設に対する経費の増加が見込まれる。
類似団体平均を上回って推移しているのは、下水道、市民病院事業への負担金が多いためだが、負担金の額は横ばいから減少傾向にある。年度毎の推移については、類似団体平均とほぼ同様に上昇傾向にあるのは、経常収支比率全体が上昇している中で、ほぼ横ばいの金額で推移しているためである。
類似団体平均は減少傾向にあるが当市は若干ではあるが年々上昇している。公債費は平成15年度をピークに減少傾向にあるが、平成19年度~21年度は臨時財政対策債に係る償還額が増加していることから公債費の額は若干増加している。平成22年度は公債費の額は減少しているが、経常収支比率は0.2ポイント増加し、類似団体平均に最も近づいている。
公債費の経常収支比率の上昇割合より大きくなっているのは、経常収支比率が毎年上昇しているためで、特に生活保護扶助費の増加等により扶助費が大きく増加していることによる。類似団体平均とほぼ同様な推移を示しているが、平成22年度は類似団体平均が減少したのに対し当市が上昇したのは、生活保護費のうちの経常一般財源に大幅な伸びがあったためである。
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