蓮田市:公共下水道

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経営比較分析表(2016年度)

経営の健全性・効率性について

当市の下水道事業は、昭和53年に事業認可を受けて事業に着手して以来約39年が経過し、認可区域内の整備も終盤となっている状況にあります。平成3年度に初めて供用開始した後、使用料収入は年々増収となり、平成17年度では約4億円を超えるまでになりました。しかしながら平成26年度の使用料収入は約4億7千万円、使用料単価は111.7(円/㎥)と伸び悩みの状況となり、経費回収率が約74.5%に過ぎず、使用料収入の不足分を公費で補っている状況にありました。この状況を少しずつ改善し、今後において独立した安定的な事業運営を図っていくため、平成27年10月から経費回収率80%を目指した使用料の改定を行いました。平成28年度は料金改定後、通年としては初めての決算となり、使用料は約5億2千万円(前年度比約3千8百万円増)、使用料単価は123.1円(前年度比8.3円増)、経費回収率は82.04%と前年度と比較し、大きく改善されました。(1)収益的収支比率の改善(使用料改定による使用料収入の増加による)(2)企業債残高対事業規模比率の改善(使用料改定による使用料収入の増加による)(3)経費回収率の改善(使用料改定による使用料収入の増加による)(4)汚水処理原価は前年度と同額です。(5)水洗化率の改善(水洗便所設置済人口の増加による。)一方で、施設の老朽化に伴う今後の更新や防災・減災対策による費用の増加、以前として公費に依存している現状を勘案しますと、今後も更なる経営改善が必要とされる状況となっております。

老朽化の状況について

当市の下水道事業で管理している汚水管渠延長は約192kmとなっています。このうち、緑町、綾瀬、椿山、西新宿、桜台、西洋関山などの地域は、高度経済成長期の大規模開発により宅地造成された地域となっているため、下水道の管渠が布設されてから30年以上が経過しており、老朽化対策を行っていくための計画等が必要な時期となっております。現在は、汚水中継マンホール場やマンホールポンプ場等施設のうち、耐用年数を超えた設備の修繕や更新が中心に行われておりますが、今後は重要路線や蓮田市地域防災計画にある避難所などを結ぶ路線について、優先的に耐震化等を行うとともに、老朽化した管渠の更新のための計画を策定し、利用者に安心・安全なサービスの提供を図っていく必要があります。

全体総括

これからの当市の下水道事業を考えますと、老朽化対策や防災・減災対策など、安心・安全への取り組みが大きな課題となっております。そして、蓮田市総合振興計画にある計画区域に対する未整備地区への対応につきましては、社会情勢や国の政策等、そして収益事業として利用者の利便性の向上が図られるかなどに注視しながら戦略的・計画的な検討が必要と考えております。今後において、独立した、そして安定的な事業運営を図っていくためにも、引き続き、経費の更なる抑制や新たな増収への取り組みを行うなど、今後も創意工夫し、効率的、効果的な事業運営に努めてまいります。

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