経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率平成23年度から平成27年度の全ての年度で、適正値である100%を下回っており、平成27年度においては、前年度に比較して2.31ポイント上昇し改善しているものの単年度収支が赤字の状況が続いている。④企業債残高対事業規模比率平成24年度までの公的資金補償金免除繰上償還の実施により、企業債残高を減少させることができ、平成27年度においては、類似団体よりも低い水準となっている。⑤経費回収率各年度70%前後で推移しており、全国平均及び類似団体を下回っている状況である。⑥汚水処理原価平成27年度は、全国平均を下回っているものの、類似団体を上回っている。適正な維持管理により汚水処理費の抑制に努める必要がある。⑧水洗化率全国平均及び類似団体平均値よりも高い状態であるが、引き続き水洗化指導を実施し、使用料収入の確保を目指す。
老朽化の状況について
③管渠改善率建設事業開始が昭和50年であるため、耐用年数50年を経過している管渠はないが、今後は、ストックマネジメント計画を策定し、適切な管理に努めていく。
全体総括
本市は、地理的特性として東京都に隣接していることから、転入転出を検討する際の各種料金・サービスの比較対象は都内の自治体にも及んでいる。本市の下水道使用料は、県内においてはやや低い方であるが、隣接する都内の自治体より高い傾向にある。より多くの方が転入先として本市を選び、また今後も住み続けていただくためには、行政サービス等の状況について、県内のみならず、都内の自治体との比較検証を行う必要があり、経営健全化のための使用料見直しを行うことは、当面難しい状況にあるが、現在、地方公営企業法を適用に向けて作業を進めており、今後は、財務諸表の作成を通じて経営状況・資産を正確に把握するとともにストックマネジメント計画の策定に取り組み、経営健全化を図る。