経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率については、地方債償還金のうち、一般会計繰入金を除くと、概ね100%の数値となる。④企業債残高対事業規模比率については、類似団体平均値に比して数値が大きいが、年々減少傾向がみられる。⑥汚水処理原価については、平成23年度以降、東日本大震災(東京電力福島第一原発事故)の影響による汚泥処理費用の増加から上昇傾向にあったものの、平成27年度には僅かに減少に転じている。⑦施設利用率については、僅かに前年を下回ったものの、概ね類似団体平均値と同水準となっている。⑧水洗化率については、類似団体平均値より数値が上回り、処理区内の水洗化が進んでいる状況にある。
老朽化の状況について
施設の老朽化状況の分析については、各浄化センター、管渠等の現在の資産価値を適正に把握することが必要となる。資産価値の把握については、平成32年4月までに流域下水道事業へ地方公営企業法に基づく会計基準を導入するために必要なことから、今後、分析が可能となる。③管渠改善率については、経年劣化による腐食箇所等の増加及び更新箇所の増加により、今後も上昇予定である。
全体総括
汚水処理原価が高く、東日本大震災による影響がみられるものの、分析可能な各指標における年度間の数値の遷移については、類似団体平均値と概ね同様の動きが見られる。今後、地方公営企業法に基づく会計基準の導入に合わせて、施設の老朽化状況などの適正な把握が必要である。