経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率については、ここ3年100%を下回っており、収入に比べて維持管理費用が大きく費用縮減により経営改善を図っていく。④企業債残高対事業規模比率については、類似団体平均値に比して数値が大きいが、年々ほぼ減少傾向がみられる。⑥汚水処理原価については、平成23年度以降東日本大震災の影響による汚泥処理費用の増加により上昇しましたが、近年は下水汚泥放射能対策事業の減に伴い減少傾向にあるものの類似団体平均値と比べ今だ高水準となっている。⑦施設使用率については、ここ数年の増加傾向から平成30年度は施設の増設等の理由により減少に転じたが、令和元年度は増加に転じた。⑧水洗化率については、令和元年度に増加に転じ、類似団体平均値との乖離が少なくなった。
老朽化の状況について
施設の老朽化状況の分析については、各浄化センター、管渠等の現在の資産価値を適正に把握することが必要となる。資産価値の把握については、令和2年4月からの流域下水道事業へ地方公営企業法に基づく会計基準の導入に伴い資産評価を実施していることから、今後、分析が可能となる。③管渠改善率については、平成30年度と同様に実績なし。今後は、経年劣化による腐食箇所等の増加及び更新箇所の増加が見込まれ、長期的な計画を策定し改善していく必要がある。
全体総括
分析可能な各指標については、企業債残高対事業規模比率、汚水処理原価率が類似団体平均値と比べて高水準となっており、汚水処理原価率については低減に向けて今後検討していく必要があると思われる。一方、その他の指標については、類似団体平均値とほぼ同水準で推移している。今後は、地方公営企業法に基づく会計基準の導入(令和2年度)に合わせて、施設の老朽化状況などの適正な把握が必要である。